佐武流山(秋山郷・中津川林道口)



 以前、ねくらハイカーは野反湖から2、3回白砂山に登ったことがある。その時、山頂からすぐ先の上信越県境の地点から北にのびる信越県境の稜線上に雄大に聳える佐武流山の山塊に興味をもった。

 しかし、地図やガイドブックなどを見ると信越県境の尾根道は距離が長く、刈り払いなどの整備が行われていないので登山道は廃道同然になっていて、一般人には残雪期のみ登ることができる山だとわかった。つまり、軽量装備のねくらハイカーには厳しいコースということで、登るのはほとんど諦めていた。

 ところが最近ホームページの山行記録を見ていたら、長らく廃道になっていた佐武流山へ直登する水無尾根コースが近年整備され開通し、多くの方が日帰りで登っているのを知った。そこでねくらハイカーも7月中旬に秋山郷方面に出かけた。
 国道117号線から津南町で中津川沿いの国道405号線を南下し、峡谷の中津川渓谷に架かる前倉橋を渡り、長野県の秋山郷に入る。まだ梅雨明けしていないので、天気はうす曇だ。途中、中津川対岸に聳える鳥甲山の岩肌には雪渓が残っているのが見えた。

 登り口のある中津川林道へは国道405号をそのまま終点まで走れば到着するのだが、去年(2004年)の中越地震の影響か何かで国道は上ノ原をすぎた先がガケ崩れ防止のため通行止めになっている。そこで途中の和山入口三叉路で下を通る道に迂回し、その先の切明三叉路を左(東方向)に登り返し中津川林道に向かう。
中津川林道入口ゲート付近  程なく国道405号終点の三叉路の地点についた。ところが、すでに中津川林道入口ゲート付近には1台の軽ワゴン車が停車している。おそらく佐武流山方面へ行く人の車だろう。国道405号は封鎖されているので方向転換するスペースがない。仕方ないのでバックで下の道幅の広い地点まで戻り、路肩駐車して歩く準備にとりかかる。

 さて、歩き出そうと虫除けスプレーをして車外に出たら先ほどのワゴン車が降りてきて、ねくらハイカーの駐車地点前方近くに駐車した。何か不具合でもあるのか不審に思ったが、見ず知らずの人なのでこちらは特に挨拶もせず歩き出す。そして先ほどのゲート付近に登って行くと、その理由がわかった。

 ゲート付近は、関係者車両通行のため駐車禁止になっていたのだ。そのため下のところまで駐車しに降りてきたのだ。それから、ゲート手前にはマウンテンバイクが1台置いてあった。誰が他に先行者がいるのだろうか…。時間も午前6時をすぎていたので先行者がいても不思議ではない。

「中津川林道」の看板  さっそく左のゲートわきを抜け、未舗装の林道を歩き出す。今日の行程はこの林道歩きが結構長い。ネットの記録では1時間半くらいかかるということなので、できるだけピッチをあげて歩くしかない。

 右側に「中津川林道」の看板がある辺りをすぎて行くと、後ろから先ほどのワゴン車の男性がザックを背負い、あのマウンテンバイクに乗ってやって来た。なるほど、登山道入口までマウンテンバイクを利用して林道歩きの時間を節約するようだ。

 最近では登山口までのアプローチが長いコースでは自転車を使う人も多いようだ。その男性の単独者が追い抜き際に佐武流山に登るのか聞いてきたので、こちらは「まぁ、一応…」と答えた。単独者はちょっと笑みを浮かべ林道を走り去って行った。まぁ、ねくらハイカーはあれほど万全の準備をして山歩きする者ではないので苦笑して見送った。

中津川林道  林道沿いはカラマツの植林帯で、大木が多い。途中からブナなどの広葉樹が混じってくる。まずは鬱蒼とした森の中の林道歩きがつづく。梅雨の時期なので路面は濡れているが、通行量が少ないためか状態はいい。道端にシダやフキが生い茂って薄暗い感じのする道をしばらく進むと、やがて林道分岐点につく。

 佐武流山方面の案内板が右の方にあるのでそちらに進む。そこから少し行くと、左側に13林班と14林班の区分を表示している道標があった。この辺もやはり林業が盛んなところらしい。林道の斜面にコンクリートの側壁などがあるところをすぎるとカラマツ林はなくなり、広葉樹の自然林となる。林道わきには白いペンキ塗りの丸太の道標があり、どこからの距離を示すのはわからないが「1km」と表示されていた。

林道から鳥甲山方面 林道から月夜立岩  やがて林道は高度を増し、右に中津川の谷を見ながら進むようになる。後ろをふり返ると、北西に鳥甲山方面の山並みが見えた。

 そこから谷沿いの路肩が崩れかかった地点をすぎ、カーブを曲がって行くと前方に月夜立岩の特徴的な岩峰が見え出した。登山口は近いようだ。

林道から水無尾根方面 佐武流山登山道入口(檜俣川下降地点)  そこから月夜立岩の真下を回りこむように進み、崩れかかった赤土の斜面をすぎると、林道左側に「2km」の白い道標があり、右側に佐武流山への登山道入口(檜俣川下降地点)の道標があった。

 先ほどの男性の自転車は少し先のトマグチ沢付近の斜面に乗り捨てられていた。また、他にも先行者がいるのか、近くに赤いバイクが置いてあった。ナンバーを見ると中野市ナンバーなので、地元(栄村)ではなく近辺の方のようだ。林野作業か山菜取りか、それとも釣りか山歩きだろう。

檜俣川渡渉地点(右岸)  登山口から檜俣川へは急斜面につくられた道を下降して行く。夏草が繁って少しヤブめいた道の左側にトマグチ沢の流れが見える。そこから少し南寄りに下って行くと、檜俣川の渡渉地点の右岸に降りる。

 左岸へはロープが張ってある。ネットの記録などではここで靴と靴下を脱いで渉るようだ。しかし水量もそれほど多くないようなので、ロープを持って岩伝いに渉ってみようと川の中ほどにある丸岩に乗ってみる。その瞬間、足元がツルリとすべり、川の浅瀬にドボンと腰から落ちてしまった。あっという間の出来事だった。右足と腰の辺りがずぶ濡れになってしまった。カメラの入ったザックも水没したが中は濡れずに済んだ。

渉った対岸(檜俣川左岸)  仕方ないのでロープを持って浅瀬の川底の岩を伝い左岸に渉る。靴と右足から腰にかけての部分が水浸しのドブネズミ状態になってしまった。

 まぁ、ケガをしないで済んで良かったと考えるしかないようだ。絞って乾かしても時間をロスしてしまうだけなので、そのまま濡れネズミの状態で登山道を登りにかかる。まだまだ今日の行程は長いので歩いているうちに乾くだろう。

カラマツ林の中の道 月夜立岩と大岩山への稜線  急斜面を少し登ると、カラマツ林と笹ヤブの緩斜面になった。

 ちょっとひらけた斜面を右に登って行くと、すぐに尾根状の急斜面の登りになる。ここからが本格的な水無尾根の登山道だ。西の方をふり返ると、檜俣川対岸の月夜立岩と大岩山への稜線が見事だ。

物思平 ギンリョウソウ  樹林の中の見通しのきかない急斜面の尾根を登って行くと、やがて大木のある「物思平」という地点についた。いくらか平坦になっているので、ここで一息入れるところらしい。看板には「ワルサ峰まで60分」と書いてあった。見晴らしがほとんどないのですぐに右に進み、再び尾根の登りにかかる。

 この水無尾根のコースは原生林っぽくて岩の多い道だ。尾根にはブナやダケカンバなどの広葉樹のほかにツガやヒノキやゴヨウマツの針葉樹の大木が見られる。また、灌木のシャクナゲなども点在していた。それから、まだ梅雨明け前で湿気が多いためか、腐生植物のギンリョウソウが登山道のいたるところで見られた。

赤倉山と苗場山への稜線(北東方向) ガレた右斜面と悪沢対岸の無名峰(南西方向)  水無尾根の登りから左(北)の檜俣川対岸には、先ほどから月夜立岩や大岩山そして広大な苗場山台地の南端部の稜線が雲間に見える。右(南西)の悪沢対岸には、猿面峰からの枝尾根にある無名峰も雄大に聳えている。

 しかし先ほどから雲が湧き始め、少しガスってきたので今日の天候が気にかかる。また、悪沢に面した山腹の急斜面はガレて、赤土の崩れが痛々しい。すでに崩れによってヒノキなどの大木が立ち枯れしている。少し登って左(北東)の檜俣川上流の本沢の方向を見ると、赤倉山と苗場山方面が厚い雲に覆われてきた。

「光コケ」の表示  さらに登って行くと、尾根道には木の根が露出していて歩きづらくなる。しかし、すべりやすい地点にはロープが張られているので安心して登ることができた。

 また少し登ると、木の根元の岩に「光コケ」と書かれた板がついているところがあった。岩間の奥に光ゴケらしきものが見えるが、昼間なので本当に光っているのか確認できない。

ワルサ峰の頂上部 佐武流山方面の稜線  そこから尾根を少し登ると見晴らしがある岩場に出た。そばの倒木した枯木の根に「ワルサ峰 1878m」と表示されていた。ようやくワルサ峰についたようだ。普通なら、ここから素晴らしい眺望が期待できるのだが、今日は先ほどから周囲がガスってきてしまい、右(南西)の悪沢方面はすっかり見えなくなってしまった。

 左(北東)の西赤沢対岸にはまだナラズ山が雲の中に見えた。下の方で見えた赤倉山方面はすっかり雲に隠れてしまった。北西方向の大岩山もほとんど雲の中に消えかかっている。前方の佐武流山方面が雲の中にわずかに見えたのはラッキーだった。山頂はあの稜線ピークの奥辺りだろう。

南南西に猿面峰の稜線  それから、佐武流山から西にのびる尾根にある猿面峰も雲の中に一瞬見えた。

 猿面峰といえば、川崎精雄著の『雪山・藪山』の中に、昭和15年(1940年)の4月に秋山郷の和山から残雪期の佐武流山へ登った記録があるのを想い出した。そのときは檜俣川を渉り、対岸の尾根に登り悪沢源頭のサルヅラノ頭(猿面峰)を越えて県境尾根に出、佐武流山へ登ったという話だ。

 つまり、悪沢対岸のあの猿面峰の稜線を辿って佐武流山へ登ったらしい。残雪期とはいえ、ハードなコースを歩いたものだと感心せざるを得ない。

ナラズ山方面 岩尾根の道、前方に県境尾根  このワルサ峰からは近辺の山々が見渡せるはずなのだが、今日は生憎の天気で見ることはできない。雨が降らないだけでも良しとして先に進む。少し行くと立木に「悪沢峰 1870m」の看板が付けられていた。ということは、ここが地図の1870地点なのだろうか…。

 そしてそこから先は左の西赤沢側が痩せ落ちた岩尾根の道を進む。2つほど小ピークを越えて尾根を進むと、ナラズ山からの県境尾根がぐんぐん近づいて見えてくる。この辺りの樹林でホトトギスが騒がしく鳴いていた。また、この辺りから針葉樹のシラビソが目立つようになってきた。

西赤沢源頭分岐点 分岐点から佐武流山への登り  そこから少し登ると、ネマガリダケがきれいに刈り払われたT字路についた。ここが西赤沢源頭の分岐だ。右に登っていけば佐武流山へ向かい、左へ県境尾根を辿りナラズ山と赤倉山を経由して苗場山へ行くことができる。

 最近刈り払いが完了したようで、苗場・佐武流間が縦走コースとして整備されたようだ。付近には管轄営林署がその整備作業を承認する書類のコピーが落ちていた。

坊主平  さて、ここからは信越県境の尾根でネマガリダケの笹道を南方向に登って行く。山腹にはモミやツガそしてオオシラビソの針葉樹が多い。天候は相変わらずガスっていて、ほとんど展望がない。特に左(東側)の清津川の谷から厚い雲が湧き上がってくるようだ。

 少し登ると、シラビソやコメツガの樹林の中に広場になった「坊主平」という地点についた。地面に壊れた看板があり、その付近には未開封の賞味期限切れの缶詰類が放置してあった。多分、登山道の刈り払い整備作業の幕営地としてここが使われたようだ。そしてこの缶詰類はそのときの残り物らしい。賞味期限内なら食べられたかもしれないが、今ではゴミ以外の何物でもない。なぜ放置されたのか、もったいない話だ。

ベニサラサドウダン イワカガミ  そこから登山道は尾根の西側を辿る。道にはぬかるみがあり、多少歩きづらい。道沿いにはイワカガミや灌木のベニサラサドウダンの花が見られた。

 そして登山道はまた左(東側)に登り返して、東側が笹の斜面になった尾根道を進むようになる。(*ところで、この登り返していく尾根を逆に西へ樹林帯を下れば、猿面峰へのびる尾根に出るらしい。多分、川崎氏が辿ったコースはこの辺りのようだ。)

東側が笹の斜面の尾根道 ハクサンシャクナゲ  この辺りから佐武流頂上部が見えても良いのだが、東の清津川の谷からガスが湧き上がってきて全然見えない。東側の笹の斜面には今が盛りのコバイケイソウの群落が見える。

 笹尾根を少し登って行くと、あのマウンテンバイクの男性が下山してくるのにすれ違った。まだ午前11時半をまわったくらいなので余裕の下りだ。軽く挨拶をして、自分が檜俣川で渡渉に失敗した話をした。40代くらいの方で、少々バテ気味のねくらハイカーとは対照的に元気モリモリで山歩きを楽しんでいる感じの人だった。

 さて、こちらは亀の歩みのペースで登るしかない。尾根からの眺望は相変わらずないが、道沿いにはハクサンシャクナゲの花が可憐に咲いていていくらか慰めになった。

佐武流山頂上  それからしばらく左斜面が笹地で針葉樹が多い尾根道を辿って行くと、丸太の道標が設置されている佐武流山頂上(2192m)についた。道標のそばには三角点の標石がやや深めに設置してある。残念ながら天候は曇りで、頂上からの展望は全くなかった。

 頂上からさらに南東にのびる県境尾根には踏跡がなく、深い笹と灌木のヤブになっている。やはり、白砂方面からは積雪期でないと無理なようだ。山頂のシラビソには高さ4mくらいのところに黄色いテープが巻かれているものがある。多分、積雪期に付けられたものだろう。登山道の整備作業によって、こうして夏道で佐武流山が日帰りで登れるようになったのは本当に有難いと思う。作業を行った方々には心から感謝したい。

 眺めがない山頂で休憩していると、すぐにハエが集まってきてザックやタオルにびっしりたかりはじめた。曇っているが薄日があるので、渡渉の際に濡らしたズボン類もようやく乾いてきたようだ。

佐武流山山頂部から北方面 山頂尾根東側の谷  山頂の雲が取れる気配もないので下山にかかる。山頂から少し下ったところに北方向が展望できる地点があるのだが、やはり今日は深いガスに覆われていて展望がない。ネットの記録ではこの辺りから信越県境の山々と苗場山の湿原台地が見えるらしい。

 それから、右下には清津川上流の西ノ沢の谷が見えるが雲が次々に湧き上がっている。残念無念の気分で左へ尾根を巻き、再びぬかるみの多い登山道を下る。坊主平で一呼吸入れる。ここは周りがブナやツガやオオシラビソの樹林に囲まれているが、比較的風が通り涼しい感じのするところだ。そのため幕営地に適しているのだろう。

西赤沢源頭分岐から北東へ向かう尾根道  そして西赤沢源頭の分岐点に戻った。尾根道はこの先も良く刈り払われているので少しナラズ方面へ歩いてみようと考えたが、今日は展望がないのでやめることにする。いつか機会があれば歩いてみたいコースだ。

 また、登るときには気づかなかったが、この案内板の付いた立木付近にも作業に使われたと思われるブルーシートや細引きやビニール紐などといっしょに、坊主平にあったのと同じ缶詰類が放置されていた。やはり、何とももったいない話だ。

南東の尾根からワルサ峰 木の根が露出した道  そこから再び水無尾根のルートを下る。途中、ワルサ峰で休憩したがガスが深くて展望は午前中よりはるかに悪くなっていた。付近には早くもアキアカネが飛び回っていた。まだ帰りの道は長いので雨が降らないことを祈って下りにかかる。

 水無尾根の中腹では左の悪沢方面からガスが上がってきて、霧の中のような感じになった。登りではそれほど苦でもなかった木の根の露出した道は、下るには少々歩きづらかった。

檜俣川渡渉地点(左岸より) 佐武流山登山口(檜俣川下降地点)  それから物思平をすぎ檜俣川の近くまで降りてくると、再び霧は晴れてきた。どうやら降らずに済んだようだ。対岸の月夜立岩は上部がガスって見えなくなっている。そこから檜俣川の渡渉地点に降りた。水量は少ないし、靴の中はすでに濡れているのでそのまま浅瀬を渉る。

 そこから林道の登山口に上がり対岸の水無尾根をふり返ると、中腹以上は深いガスに覆われて見えなくなっていた。時間はまだ午後4時をまわったところなので、暗くなる前に駐車地点に戻れそうだ。登山口付近にあったあのマウンテンバイクは当然のこと、赤いバイクもすでに去った後だった。つまり、赤いバイクの持ち主は山登りに来たのではないということがわかった。

中津川林道ゲート出口  そして眺めのない林道の帰路につく。途中、虫除けスプレーの効力も切れてしまったらしくアブに刺されてしまった。この辺りにはそれほど悪い虫はいないと思うが、やはりこの時季の山歩きには虫除けスプレーが必要だと実感した。

 今日は展望を楽しむ山歩きはできなかったが、信越国境の秘境の山を登ることができたので多少満足できた。また機会があれば、天気のいい時期にこの辺りの山を歩いてみたいものだ。


日程2005年7月15日 (金)
天候曇り
行程時刻駐車地点6:05→中津川林道ゲート入口6:08→林道分岐6:55→(右)→佐武流山登山道入口7:35→檜俣川渡渉地点7:47〜7:55→「物思平」8:53→「光コケ」の地点10:00〜10:02→ワルサ峰10:08〜10:20→西赤沢源頭分岐10:55〜11:00→(右)→「坊主平」11:15→佐武流山頂上12:05〜12:25→「坊主平」13:05→西赤沢源頭分岐13:15〜13:20→(左)→ワルサ峰13:57〜14:07→「光コケ」の地点14:12→「物思平」14:55〜15:00→檜俣川渡渉地点15:40〜15:45→登山道入口(林道出合)16:05→林道分岐16:33→中津川林道ゲート出口17:20→駐車地点17:23
備考♦中津川林道ゲート付近には「車上荒し注意」の看板があった。シーズン中には車上荒しが出没するところなのかもしれないので、付近に駐車する際は絶対に貴重品などは車内に置かないようにしよう。

◇ T N H C ◇

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