砥根平でぶどう峠への新道を左折せずに神流川の橋を渡り、その先を左折して細い旧道へ入る。右側に白井関所跡入口の看板のある地点をすぎ、少し先に行ったところに駐車する。ぶどう峠へは神流川対岸の新道が使われていて、旧道のこちら側は通行量が少なく迷惑にならないだろうと判断した。
坂を上りきって見ると、集落は住宅が密集していて大きかった。住宅の間の細い路地を上の方に向かって行くと神社らしきものが見えるので、すぐさまそちらに進む。
犬に吠えられてあわてて歩き出したので、旧街道への入口を見失ってしまったようだ。戻ってまた犬に吠えられるのが嫌なので、ヤブの斜面を右の尾根の方へトラバースして行くことにする。
そこから尾根沿いにまだ芽吹いていないブナやミズナラの生えた道を歩いて行くと、周囲が伐採されて見晴らしがいい斜面に送電線の鉄塔が見えた。
休憩しながら尾根道をゆっくり歩いて行くと、すぐに2つ目の鉄塔が現れた。先ほどと同じように周りの樹木が伐採され、見晴らしがよくなっている。そこからは東の笠丸山から北のシラケ山にかけての稜線が一望できる。
さて、ねくらハイカーはここで考えた。このまま下ってもつまらない。この尾根の稜線をできるだけ上に登って、適当なところで下の旧街道にトラバースして行けばいいだろう。
そこからさらに岩石の多い尾根を登って行くと、角度が急なピークへの登りになってしまった。その先にも急峻な山稜がつづいてるようだ。地図で見ると998m峰らしい。このまま登るか迷った。このピークの先にもヤバそうな岩尾根がつづいているようだし、カイト山の北東に聳える1181m峰に連なる尾根のようなので、この辺りで左下(南側)へ下ることにする。
少し行くと左の斜面に登りやすそうな獣道が見えた。試しに取り付いてみると乾いた土の斜面もそれほど崩れずに歩くことができる。この獣道をきっかけにして急斜面をジグザグに登って行く。
そのピークに近づくと直登するにはヤバそうな石灰岩の岩峰が現れた。地図上のカイト山主峰から東にある小ピークらしい。巻き気味に南面を少し行くと、平地っぽいところにまた鉄塔の跡があった。以前、何かの鉄塔が建っていたようだ。
そこからヤブの岩尾根を進んで行くと左下に林道のヘアピンカーブが見えた。いつの間にか高度を稼いだようだ。
少しがっかりしたが、ここで休憩して360度の展望を楽しむことにする。南東に両神山、東に笠丸山から御荷鉾林道の通る山々、北にシラケ山や烏帽子岳からつづく山並みや下仁田方面の山々、その奥に妙義の山並み、北西にまだらな雪に覆われた浅間山が春霞の中に見える。西の十石峠からぶどう峠にかけての山々はまだ山肌に雪が残っていて荒々しく、春の山と呼ぶには程遠い姿を見せている。やはり今年は雪が多いようだ。
尾根を少し戻って南斜面に降りて行くと、赤く塗られた枝の杭が打たれている場所があった。誰かが何かの作業をした跡のようだ。そこから先ほどと同じように慎重に岩稜基底部を伝わって巻いて行くと、ちょうどホールドするものがなくなる辺りに上から固定ロープが設置されているのが見えた。そこでそれを使うと難なく上の稜線に上がることができた。どうも、先ほどの杭のあるところへ行くためのロープのようだ。
山頂からは先ほどの東の岩峰からと同じ眺望が楽しめたが、下の林道と西の県境の山々の眺めがぐっと近くに感じられた。稜線付近の樹木はまだ芽吹いていないが、ツツジの花芽は膨らんでいるので、4月中旬から下旬頃には山頂部にもツツジの花が咲き誇るだろう。
さて、カイト山から十石峠に行くには西に向かうのだが、山頂部からは南尾根方向に踏跡がついている。そのまま下って行くと南尾根の末端部へ行ってしまうので、途中で右(西側)の矢弓沢林道の見える方向に下っていく。都合よく下の林道側壁に黄色のステップがついていたので、簡単に林道に降りることができた。
勾配のゆるい林道を進んで行くと、道路わきに大型ショベルカーが置いてあった。除雪に利用したものだろうか。そこから少し行くと矢弓沢林道終点で国道299号に出た。そして、299号はここの黒川沿いの谷へ曲がっていく地点で道路が封鎖されていた。ということは、矢弓沢林道を通れば299号が通行止めでも十石峠に行けるのかもしれない。
ようやく石碑のある「水の戸」と呼ばれるところについた。佐久から十石峠を越えて車で通る際にいつも素通りしてしまう地点だが、今日はゆっくり見てみる。広場になったところは除雪されていないのでまだ5、6cmの積雪がある。ここからさらに南にのびる作業用林道もまだ10cm以上の積雪が残っていた。また、左斜面の天望山の山肌も雪で覆われていて、春の訪れは遅いという感じだ。
「水の戸」から上の山腹には雪が融けずに残っている。299号はまだいたる所で雪融けの水で濡れていた。やはり除雪が終わっての全面開通のようだ。そこから少し行くと天望山北斜面のカラマツ林の伐採作業が行われているところを通った。ここで伐採されたカラマツ材は矢弓沢林道を通って上野村に運ばれているようだ。そのため、矢弓沢林道は除雪され通行できるのかもしれない。
展望塔わきには地蔵尊がおかれ、峠越えの人を見守っている。展望塔に登って行くと、先ほど「水の戸」で追い越して行った先行者がいた。軽く挨拶を交わしたが、急いでいるらしくすぐに下に降りて行った。このまま佐久の方に下るらしい。
そこから少し行った先で、また舗装路の矢弓沢線に出る。先ほどカイト山南尾根の斜面から降りた地点をすぎて下って行くと、斜面の側壁に階段状の道が付いていた。これが林道から南尾根の踏跡への出入り口のようだ。
そこからちょっと下ると右側にロボット雨量観測所の建物があった。そしてまたカーブをまわり込んで行くと正面にカイト山の岩峰が見えた。あの上部の急斜面を巻いて歩くことができたことに自分でも驚いた。
さらに林道を下って行くと、左の山尾根に午前中通った鉄塔の地点が伐採されているので確認できた。林道の鉄塔直下のところには巡視路入口を示す杭があった。| 日程 | 2005年4月6日 (水) |
| 天候 | 晴れのち曇り |
| 行程時刻 | 旧道わき駐車地点9:13→白井関所入口9:15→白井集落の神社9:30→(踏跡見失う、右方向)→送電線用巡視路出合9:43→最初の鉄塔9:55→2つ目の鉄塔10:02→(尾根の稜線)→小鉄塔跡10:45→998m峰へ急登する手前の地点10:48→(左斜面を下る)→沢出合10:55→(遡行)→沢右岸の尾根への取り付き点11:00→(獣道)→カイト山へつづく東尾根11:15→カイト山・東の小ピーク南面11:45→南面の鉄塔跡11:52→(南面を巻く)→東の小ピーク上の尾根12:15→カイト山主峰・東の岩峰12:35→(岩峰南面を巻く、固定ロープあり)→カイト山主峰の西寄りの尾根12:50→(ヤブ尾根を東に戻る)→カイト山主峰頂上12:51〜13:05→カイト山南尾根13:10→矢弓沢林道出合13:15→(林道)→国道299号出合(林道終点)13:38→(国道)→「水の戸」13:55→十石峠14:35〜15:05→(国道・戻り)→「水の戸」15:30→矢弓沢林道入口15:45→(林道)→カイト山からの下降地点16:05→南尾根斜面階段の地点16:07→石像の地点16:12→雨量観測所16:16→鉄塔直下の地点17:01→矢弓沢林道起点(清流荘わき)17:20→(上野小海線旧道)→上野小海線新道出合・白井集落への新道分岐点17:30→白井集落17:40→旧道わき駐車地点17:50 |
| 備考 | ♦十石峠街道は江戸時代から中山道の脇往還として利用されていた。特に上州の山中領(今の上野村や神流町)は米がとれなかったので、信州佐久地方に米を依存していた。そのため、この道を通して一日十石の米が佐久から山中領に運ばれたという。それに因んで、この街道の峠が「十石峠」と呼ばれるようになったそうです。 ♦長野県の佐久町は2005年3月20日に隣接する八千穂村と合併して、「佐久穂町」となったそうです。展望塔の案内板はまだ改訂されていなかったので、旧佐久町と表記しています。 |
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