後から来た作業者に何しに来たのか訊かれたので、西山へ登りに来たと答える。すると、<いかにも物好きなヤツがいるなぁ、ご苦労さん!>という表情でゲレンデ上部まで車で上がれるということを教えてくれた。しかし、部外者が無断でゲレンデ内を走行するのもマズイので、今日はここから歩くことにする。
ゲレンデ沿いをダラダラ行くと、やがてコンクリート舗装の車道はゲレンデを左へ曲がって行く。しかし踏跡はそのままゲレンデ沿いの草地に付いているので、そのまま直進する。
そこからは左側に初心者用ゲレンデ「ファミリーコース」の緩斜面にユリの枯れ株が多数見える。これは岩鞍スキー場が夏場の人寄せにユリ園*を開設した跡地だ。このままユリの球根をゲレンデに自生させておくのかもしれない。
そこからさらにゲレンデ沿いを登る。ゲレンデわきの広葉樹はいくらか紅葉が始まっている。カラマツ林は薄っすら黄葉している程度だ。道端の山野草はいくらか秋の花が咲いているが、ユリ同様枯れ始めていた。
それからゲレンデの緩斜面は再びユリの植栽地になる。そのあたりから西から北西の山の斜面には中級者・上級者用のゲレンデが見える。
ネットで封鎖された国体男子コース出口付近を左へ曲がって行く。そのあたりからも南東方向には錫ヶ岳から峰山にかけての稜線がバッチリ見える。峰山から右側の尾根の上に皇海山らしきピークも確認できた。皇海山の右にあるなだらかな感じの山尾根は袈裟丸連峰のようだ。
ネット沿いを進んで行くと、また下の方から上がってくるコンクリートの車道に出合う。車道はそのまま北西へのびる「国体女子(沢)コース」のゲレンデ沿いに付いている。しかし、国体女子コース出口付近にはネットが張られたゲートがつくられ進入できない。
そこから国体女子沢コースのゲレンデ沿いを歩く。気温は15℃ほどだが、コンクリート道の登りは足腰の弱ったねくらハイカーには少々応える。
ゲレンデの合流部あたりからコンクリートの車道は国体女子のゲレンデを右へ横切り、斜面を北東方向へ上がっていく。車道の方が面白そうなのでそちらを辿る。
カーブから林道のような車道をダラダラ歩いて行くと、道端の山野草の枯れ草の中にちょっと派手な感じの白い花*を見つけた。ヨツバヒヨドリやヤマハハコなどのような地味な感じの山野草の中にあるとかなり目立つので、一応写真を撮ってみる。
車道はやがて未舗装になるが、ほどなく終点の鞍部付近に出る。そこは各ゲレンデの合流分岐地点になっていて、「アルプ」と呼ばれる洒落たレストハウスが建っていた。国体女子沢コース上部付近から東方向を振り返ると、相変わらず日光白根山から三ヶ峰あたりまでがよく見える。奥白根はまだ多少の雲に覆われていた。
ここからは北側の「国体女子(西山)コース」のゲレンデ沿いを北北東方向へ登る。ゲレンデの左側につくられた作業道のような林道を登って行くのだが、傾斜もきつく路面が荒れていて歩きづらい。
林道はやがて西山第5ロマンスリフトの下を行くようになる。林道沿いのミズナラやダケカンバなどの広葉樹は紅葉が始まったばかりで秋山の風情満点だ。
そこでそのトレースを辿って国体女子西山コースを横切って行くと、右側の国体男子コースの分岐地点に出る。南東方向に急傾斜で下る男子コースのゲレンデには丈の高い雑草が見えるので、まだ草刈は行われていないようだ。
そこから国体女子コースのゲレンデ沿いを北東へ登る。前方右側に見える建物がゴンドラ山頂駅のようだ。その建物めざして草刈の済んだゲレンデをえっちらおっちら登る。このあたりから北西方向に西山へつづく山尾根がようやく見えてきた。
ゴンドラ山頂駅からは先ほど上がってきた「西山女子(西山)コース」や「ななかまどコース」のゲレンデを左に見て通り過ぎ、さらに北西方向へ尾根の南面につくられたゲレンデを進む。
途中、右側の尾根筋が低くなったところから試しに尾根に上がってみる。尾根沿いは灌木と笹が密生するヤブになっていて踏跡などは全く付いていない。
西山へは残雪期に歩かれているので、笹ヤブの斜面には多少の踏み跡くらいは付いているはずだ。
腰丈ほどの笹ヤブの斜面を登って行くと、すぐに尾根の地点に出る。尾根沿いにハッキリした踏跡はないが、この尾根を辿れば西山へ行けるはずだ。そこからちょっと北西に登ったあたりが地形図の1751m地点だろうか。
そこから笹ヤブの尾根沿いを登って行くと、右方向の樹間になだらかな山尾根のピークが見える。横田氏の著書の写真と同じような形なので、西山のピークらしい。
笹と灌木を掴みながら急斜面を登って行くと、大きな松の木が生えた地点に出た。これが横田氏の著書でいうところの「ヒメコマツ(ゴヨウマツ)の大木」らしい。樹皮が少し剥がれているが、立派な松の木だ。
そこから北西へ深い笹と灌木のヤブ尾根を登る。やがてシラビソなどの針葉樹が多くなってくると、ひとつの小ピーク状の地点を過ぎる。地形図でいうと1800mの等高線付近だ。
そこから少し下り胸丈から背丈以上の笹ヤブを掻き分け尾根沿いを進む。そして少し登りまた下り気味に尾根沿いを辿って行くと、右方向の樹間に西山がよく見える。
さらに針葉樹が多い笹ヤブの尾根を微妙に上り下りしながら進んで行くと、前方の右寄りに西山のピークが間近に見えてくる。
そのあたりでNHKのラジオ放送を聴きながらヤブ尾根を登っていると、北朝鮮の核実験実施のニュース速報が入ってきた。<あぁ、これで日本の立場も相当ヤバくなってきたなぁ>と、ため息をつき感慨に耽って笹ヤブの斜面を漕いで行く。
そこからシラビソなどの針葉樹が多い笹ヤブの町村界尾根を北東へ進む。
そして倒木などがある尾根沿いを登り気味に進んで行くと、ほどなくなだらかな笹地のピーク付近に着いた。
北東の黒岩山から東の奥白根、そして南東の皇海山や袈裟丸連峰あたりまでの稜線が何とか見渡せる。
西山も三角点ピークなので標石があるはずだが、腰丈ほどの笹ヤブが繁っていて標石は見えない。三角点の標石を確認できないとなると、わざわざ無積雪期に登った意味がない。
仕方ないので山頂部の笹地を足で払いながら時間をかけて探してみる。10分ほど探してようやく山名板の付いた樹木から北側3、4mほどのところに標石が見つかった。標石の状態は長い間笹の枯葉の中に埋まっていた感じだ。
帰りは同じコースを辿る。南西方向へ笹ヤブの尾根を下り気味に進む。倒木のあるところを過ぎ小ピークを越えて行くと、深い笹ヤブになった1840m付近の尾根の分岐地点に着く。ここは目印のペンキマークの枯木ではなく、もう1本の枯木に絡んだ真っ赤なツタの葉が見えたので分岐地点だとわかった。
そしてそこからちょっと登って行くと少しなだらかな尾根沿いになる。1830m圏の小ピーク付近だろう。笹ヤブの尾根からは東方向に相変わらず日光白根山方面の山並みを望むことができる。
そこからまた笹ヤブの少し急な斜面を下る。左方向に白根山方面の稜線を眺めながら下り、緩やかになったところを少し登り返したところが地形図の1800m圏付近で、ここから下が広葉樹中心の樹林帯になる。
そこから少しヤブ尾根を南東に下ると、例のヒメコマツの地点に着く。往路と同じようにここでまた休憩する。尾根沿いはいくらか風が吹いているが、日差しが強く気温は20℃ほどに上がっていた。
小休後、紅葉の樹林帯を下る。樹間越しに左に燧岳や荷鞍山方面、右に武尊山方面を眺めながら下る。往路と同じようにブナやダケカンバの紅葉した樹林の美しさは素晴らしい。錦秋の山歩きの気分で笹ヤブを下る。
紅葉したブナ林の尾根筋を下って行くと、すぐに1751m地点付近を過ぎ午前中に登りついた地点にくる。
リフト降り場から南方向へなだらかなゲレンデを下る。右側には上級者コースの「ぶなの木コース」、そして次の「ななかまどコース」・「国体女子西山コース」を見てゴンドラ山頂駅の方へ向かう。
ゴンドラ山頂駅から東尾根につくられた「ミルキーウェイ」のゲレンデ上部からは北東の尾瀬方面の山から南東の皇海・袈裟丸方面の山まで一望の下に見渡すことができた。
ゴンドラ山頂駅からは国体女子西山コースのゲレンデを南東へ下る。斜面には刈られた枯れ草がまだ残っている。| 日程 | 2006年10月9日 (月) |
| 天候 | 晴れ |
| 行程時刻 | ゴンドラ駅付近駐車地7:40→(車道)→(ファミリーコース沿い)→国体女子沢コース簡易ゲート7:58〜8:00→(国体女子沢コース沿い、途中休憩)→(右の車道へ)→ゲレンデ鞍部・「アルプ」付近8:35〜8:40→(国体女子西山コース沿いの林道)→(途中で林道消え、ゲレンデを右へ横断)→国体男子コース分岐付近8:58〜9:05→(国体女子コース沿い)→ゴンドラ山頂駅9:10〜9:15→(北西へ、途中ヤブ尾根に上がりタイムロス)→西山第3ロマンスリフト降り場9:25〜9:30→(左側の斜面に取り付く)→(尾根沿い)→1751地点(?)付近9:35→ヒメコマツの木9:53〜10:00→1800P付近10:05〜10:07→1830P(?)付近10:16→町村界尾根出合(1840P)11:44〜11:46→(途中、5分停止)→西山11:12〜11:35→(戻り)→町村界尾根分岐(1840P)11:50→(南寄りに下る)→1830P(?)付近12:10→1800P付近12:30→ヒメコマツの木12:33〜12:46→1751地点(?)付近13:00→(右斜面を下る)→西山第3ロマンスリフト降り場13:03〜13:13→(ゲレンデを南方向へ)→ゴンドラ山頂駅付近13:20〜13:25→(国体女子西山コースをへ下る)→ゲレンデ鞍部・「アルプ」付近13:42→(国体女子沢コースを下る)→簡易ゲート ?:?→(ファミリーコース沿い)→駐車地14:20 |
| 備考 | ♦この記録では横田昭二 著『私が登った群馬300山』(上毛新聞社刊)を参照しました。 ♦スキー場の各コースについては尾瀬岩鞍スキー場のHPのゲレンデマップなどをご覧下さい。 |
◇ T N H C ◇