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現代社会は、時代の変遷とともに混迷の度合いを深め急激な変化を迎えている。日本の社会においても高度成長時代は終焉を向かえ、これからの時代の不透明さに不安を抱え戸惑っているのが現代ではなかろうか。多くの日本人が、経済的にある程度潤っていながら精神的には不安定な状況にあるのも今の時代と決して無縁ではない。
その混迷の時代の中、日本の文化が見直されてきている。それは、日本人の中にある精神文化に目を向けだしたものであり、日本人の原点に回帰していることに他ならないと思われる。時代がいくら変化しても、本当に素晴らしいものはいつの時代にも不変である。もちろん、日本文化においても素晴らしいものに、時代の変化は関係がない。素晴らしい日本文化を見たり、触れたりすることによって人々が安らぎをおぼえ、精神的なゆとりを持つことができることはその証明ではなかろうか。
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今回「岡田邸(紅葉館)」も日本の文化を継承する建物である。
取り壊しになる寸前、京都の有志の方々によって救われたのも決して偶然ではなく、この建物の運命的な使命がそこにあるのであろう。ただ岡田邸を救ったのが、地元旭川の市民や北海道民ではないことは、まだその文化が旭川や北海道に根付いていない証である。すなわち、『創造』と『保存』の相反する考え方を融合する文化が、まだこの地には育っていないことを垣間見ることができる。
歴史的な建物をただ『保存』するだけではなく、新しい『創造』によってその建物に新しい息吹きを与える。そのように更なる可能性を開花させることが『動態保存』であり、その文化は古都、京都にはすでに根付いている。それが新しいオリジナリティーを創造し、歴史の継承をするとともに経済と文化の発展に大いに寄与しているのである。
わが旭川にも、その風土を芽吹かせ歴史的な建造物を商業空間として再生させることが私たちの使命である。建物を保存するだけではなく、新しい創造によって商業空間としてよみがえさせることが地域の経済と文化の発展に寄与すると共に、新しい文化を創造するランドマークとして位置づけられるのである。
新しい文化を芽吹かせることは、決して容易なことではない。しかしながら、京都の成功を見てもその文化はこの旭川、しいては北海道に必ず受け入れられるものである。それを事業として進めていけることは、私たちにとってこの上ない幸せであり使命ともいえる。『新しい文化の創造と発信』、それこそが『(仮称)紅葉館』の再生目的と意義と考える。 |
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