ハンニバル率いるカルタゴ軍(歩兵4万名、騎兵1万名)
対 執政官ワロとパウルス率いるローマ軍(歩兵8万名、騎兵6千名)
両軍の配置
ローマの執政官ワロは、パウルスが正面攻撃は避けるべきだと忠告したにもかかわらず、カルタゴ軍の2倍の兵力を過信し、ローマ軍の伝統的な配置で決戦にいどみました。ローマ軍は前衛に軽装歩兵を置き、 その後ろに単一の大きな方陣密集隊形を組んで、右側面にローマ騎兵、左側面にはローマ同盟軍騎兵を置いたのでした。一方、カルタゴ軍の指揮官ハンニバルはヒスパニア兵とガリア兵を敵の方に凸状にふくらんだ三日月形に並べ、その両側に精強なカルタゴ兵を配置しました。左翼はハンニバルの弟ハスドルバルが指揮するカルタゴ重騎兵が守り、右翼には極めて優秀なヌミディア軽騎兵が自由に動ける態勢で置かれていました。
戦闘経過
1 緒戦でハンニバルは左翼のカルタゴ重騎兵にローマ騎兵を攻撃させてこれを粉砕することに成功します。これを見たパウルスはローマ軍の単一大方陣を前進させて、凸状のカルタゴ軍を押戻し始めました。 カルタゴ軍の凸状の陣形が、圧倒的に強力なローマ軍の大方陣によって凹状に変形したのを見て、敵軍は崩壊寸前と考えたパウルスは軍をさらに前進させます。その間にカルタゴ軍右翼にいた強力なヌミディア軽騎兵がワロ率いるローマ同盟軍騎兵を攻撃、ワロの同盟軍騎兵は対抗できず敗走し始めました。そのころにはカルタゴ軍の陣形はU字形に変形し、密集したローマ軍はカルタゴ軍に包囲される形になってしまいました。
 ここでハンニバルは、側面で待機させていたカルタゴ歩兵に包囲陣内のローマ軍を粉砕するように命令し、退却していたヒスパニア兵、ガリア兵も反転してローマ軍の前方に立ち塞がります。 ハスドルバル率いるカルタゴ重騎兵が、ローマ軍の後方に到着して敵軍の退却路を塞ぐと、カルタゴ軍の包囲環は完成しました。包囲環の中で密集したローマ兵たちは効果的に戦うことが出来ず、周りを囲むカルタゴ軍に一方的に殺されていくことになりました。 この戦いでカルタゴ軍は6千名の戦死者を出しましたが、ローマ軍とローマ同盟軍の戦死者は合わせて5万名以上と伝えられています。

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