![]() ![]()
アレクサンダー率いるマケドニア軍(兵力1万8千名、うち騎兵は5千名)
ペルシャ軍は、流れが速くやや深いグラニコス川の岸で傾斜の急なところに布陣していました。 川に沿って2万名の騎兵を約2キロ以上に並べ、少し離れた背後の高台に2万名のギリシャ人傭兵からなる装甲歩兵を密集隊形で置いていました。 ![]() 1. グラニコス川の向こうで戦闘態勢をとるペルシャ軍に対して、アレクサンダーは敵軍よりはるかに少数の兵力を率いて進んでいきます。マケドニア軍は前進しながら縦隊をすみやかに戦闘隊形に展開し、歩兵隊の両翼に騎兵隊を配置しました。アレクサンダーは自軍の側面を敵に攻撃させないため、マケドニア軍の戦列の長さをペルシャ軍騎兵隊の配置されている2キロ以上に延ばします。長くなったマケドニア軍の戦列は右半分をアレクサンダー自身が指揮をとり、左半分は部下の将軍パルメニオンに任されました。 ![]() 2. 川をはさんで両軍のにらみ合いがしばらく続いた後、マケドニア軍の攻撃によって戦闘が開始されます。 マケドニア軍の右翼にあったソクラテス指揮の騎兵大隊が全軍の中央に進み出て、いくらかの歩兵隊に援護されながら一直線にペルシャ軍騎兵隊の中央に突撃したのでした。続いてアレクサンダーは右翼軍を散開させて、対向するペルシャ軍左翼の側面を軽く攻撃します。ソクラテスの騎兵大隊は多くの死傷者を出しながらも突入に成功し、その後を追ってアレクサンダー自身が率いる騎兵親衛隊が進みました。突撃中の アレクサンダーは、自分の方に向かって来る1人のペルシャ軍指揮官を見つけます。それはペルシャ軍の総司令官ミトリダテスその人でした。アレクサンダーはすでに戦闘で槍を失っていましたが、護衛の兵士から 新しい槍を受け取るとミトリダテスめがけて全力で馬を走らせます。彼の槍はミトリダテスの顔を見事にとらえ、ペルシャ軍の総司令官はあっけなく戦死してしまいました。 ![]() 3. アレクサンダーは、白い羽飾り付きの兜をかぶって非常によく目立っていたため、功名にあせるペルシャ貴族たちの多くを引き付けます。このためにアレクサンダーは、兜に付いた羽飾りを敵の剣で切り落とされるぐらいの危険な目に遭いますが、なんとか無事に乗り切ってペルシャ軍の中央を突破することに成功しました。マケドニア騎兵の重く長い槍がペルシャ騎兵の軽い槍より優れていることが証明されたのです。 ペルシャ軍の中央が崩壊するとペルシャ軍の両翼も戦意を失って後退を始めました。アレクサンダーは、逃走するペルシャ騎兵を追うことはせず、ペルシャ軍騎兵の戦列から離れて置かれていたギリシャ人傭兵たちの側面と背後をマケドニア騎兵隊に攻撃させ、歩兵隊にはギリシャ人傭兵たちの真正面から迫るように命じます。ギリシャ人傭兵たちはパニックを起こして逃走しようとしますが、完全に包囲されてしまっていたので一方的に虐殺されていきました。ギリシャ人傭兵のうち2千名だけが捕虜となって助けられることになります。この戦いでのマケドニア軍の戦死者は約150名にすぎず、彼等のほとんどがペルシャ軍の中央に突撃していった騎兵たちでした。 |