![]() ![]() フランドル伯に対して反乱を起こしたブリュージュの市民たちは、フランドルの併合を狙ってクルトレーの要塞に駐留していたフランス軍を包囲攻撃しました。駐留軍を救うためにロベール・ド・アルトワ率いるフランスの援軍がやってきます。フランドル市民軍に比べると、兵力にはかなりの差がありましたが、 フランス軍は重騎兵を中心にした優秀な戦闘部隊なので、戦力としては互角であると思われていました。 クルトレー要塞の近くに陣をはったフランドル軍の前方には、多くの小川が流れている沼地がありました。 フランドル軍は戦闘の前日に運河を掘って川の水量を増やし、戦場のぬかるみをよりひどいものにしたようです。これはフランス軍の騎兵隊の突撃を困難なものにするためでした。 1. フランス軍の歩兵隊の攻撃で戦闘が開始されますが、陣地を守るフランドル軍にたいした損害を与えることは出来ませんでした。フランス軍の騎兵隊は歩兵隊と連携をとることなく、独自に攻撃を開始します。戦場のひどいぬかるみは騎馬のスピードを落とすことになり、フランス軍騎兵隊は十分な突撃力の無いままで敵軍のまん前に飛び出して行きました。 フランドル軍は、長い槍やフレイル(連接棍棒)でフランス軍騎士との白兵戦を有利に展開し、敵の突撃を完全に失敗させます。フランス軍騎兵隊は効果的な戦いが出来ずに損害ばかり大きくなり、遂には後退し始めました。これを見たフランドル軍は自軍の優勢を確信し、陣地の守備から転じて積極的な攻撃に出ます。 ![]() 2. しばらくするとフランス軍は援軍を繰り出し、再びフランドル軍の陣地を攻撃し始めました。すでに守備位置から離れてしまっていたフランドル軍は、新手のフランス軍部隊に対抗することが出来ず、 恐慌状態になってしまいます。フランドル軍の戦列はしだいに乱れ始めますが、タイミング良く援軍の投入が出来たおかげで危機的な状況は避けることが出来ました。正午から始まった戦闘は午後3時には終わります。非常に短時間の戦いでしたが、フランドル軍の陣地から川まで広がる沼地には千名ものフランス軍の騎士が倒れていました。それに対してフランドル軍の損害は比較的軽いものだったようです。 整然とした隊列を保つためにフランドル軍では、戦闘中の略奪は許されていませんでしたが、戦闘さえ終了すれば兵士たちの自由でした。ぬかるみに沈むフランス騎士たちの立派な武器や装備は、勝利に歓喜するフランドル軍兵士たちの上等な戦利品となります。フランドル軍はこの戦いでフランス騎士の「金製の拍車」を5百個も手に入れたという話が、今もフランドルの民話の中に残っています。 |