ティティ「ティティやで〜」
ソソ「ソソで〜す」
ティティ「いや〜、これからは、うちらの出番も増えるやろな〜」
ソソ「ま、喋れるようになったからね」
さやか「って、あんたら何しとんねんな…うちの出番、勝手に取らんといて!
あ、これからも、うちら『主人』が主役ですんで…宜しゅう!」
まさみ「大人気無い…では、今後とも宜しくどうぞ…」
『怪しき紅の魔女』
遠近学園の昼休み、さやか・まさみが屋上で佇んでいる。
その横では、ティティ・ソソがじゃれ合っている。
ティティ「うりゃ〜!正拳突きや!」
ソソ「わっ、何すんのさ!さやちゃんに似て、お馬鹿なんだから!」
さやか「ソソ!何か言うたか?」
ソソ「おっとっと、こいつはうっかりだ」
まさみ「さやちゃん、子供の喧嘩に親は出ないの」
ソソが口を滑らせたため、さやかが割って入ったのだが、まさみがそれを笑いながら宥めた。
そして、まさみの元に戻ってきたさやかは、大きく溜め息を吐いた。
さやか「は〜…何だかんだでうちら、もう魔女見習いやのうて、おジャ魔女やもんな〜」
まさみ「しかも飛び級連続の末、ほぼ1ヶ月で1級合格だもんね…」
先日、遂に念願のおジャ魔女となった、さやか・まさみ。
流石に、かつての天才魔女見習い・瀬川おんぷを師匠に持つだけの事はある。
さやか「せやけど、これから魔女界と人間界を仲直りさせるって、
うちらは一体、何したらええねんな…」
まさみ「ま、今後とも、おんぷ先生の手腕に期待しましょうかね」
さやか「そういう事(こっ)ちゃな〜…にしても、ええ風やな〜…」
爽やかな風に、さやかのツインテールが靡き、まさみのセミロングも揺れる。
まさみ「喧騒を忘れさせてくれるね…」
少し難易度の高い漢語を使ったまさみに、さやかが首を傾げて尋ねる。
さやか「まさちゃん…『けんそう』って何?」
どうやら、さやかの語彙の中には、該当する単語が見当たらないようだ。
まさみ「そっか、さやちゃんには難しかったか」
さやか「何や馬鹿にされた気分…」
ふて腐れるさやかのご機嫌を、何とか直そうとするまさみ。
まさみ「ごめんごめん…『喧騒』は騒がしい様子の事。
あたしにとっては、英語の授業が特にね」
さやか「あはは!まさちゃん、英語苦手やからな〜…ま、うちにしてみれば数学やな」
明るく笑うさやかに、まさみも自然と笑い声が大きくなる。
まさみ「どうだか…騒がしいって思ってたら、居眠りなんてしないしょやね」
さやか「てへっ♪」
決まりが悪そうに、さやかはペロッと舌を出す。
そこに3人組の纏め役・おんぷがロロを伴って登場。
ロロ「さやちゃん、それは、おんぷちゃんの得意技でしょ?」
おんぷ「取られちゃったわね。てへっ♪」
さやか「お〜!せやけど、やっぱ、ほんまもんには負けるわ〜…」
そして、おんぷは少し態度を改めた。
おんぷ「ちょっと2人共、いい?」
顔付きから、声色から、さやか・まさみは話の深刻さを悟り、笑顔を消した。
さやか「…どないしたん?」
まさみ「何か…あったんだね?」
その問いに対し、おんぷは無言で頷いてから話し始めた。
おんぷ「杉浦泰造さんっていう議員、知ってる?」
ティティ「誰やねん…」
さやか「うち、政治家のおっちゃんには興味無いで」
おんぷ「さやちゃん、おじさんじゃないわ。この人、かなり若いのよ」
まさみ「そうそう。杉浦議員って言ったら前の総選挙で当選した人だよ」
ソソ「しかも、国会議員の最年少記録を塗り替えたって今、話題になってる人」
国会議員、杉浦泰造。前回の選挙で初当選した、史上最年少の議員である。
しかし、彼が話題になっているのには別の要因もある…言動だ。以下、彼の迷言である。
杉浦「議員って本当にいいですね〜グリーン席にタダで乗れるんですよ!」
「行ってみたいですね…料亭!行った事無いですもん!」
「議員宿舎?勿論、入居しますよ。だって3LDKですよ?問題ありますか?」
「棚から牡丹餅って言葉は、僕のためにある言葉ですね」
…これである。他にも迷言を連発して、若年層からは人気を得ている。
だが、他の議員や中年層には、当然と言えば当然だが顰蹙を買っている。
そんな彼が近頃、元気がないとか…
黒塗りの高級車を、報道陣が取り囲んでいる。
記者「杉浦議員が入院という、大変な知らせが入ってまいりました!」
車内では、すっかり気力を無くした杉浦議員が、後部シートに寄りかかっている。
記者「鬱病だという噂もありますが、それは本当ですか?」
記者「引退もあり得るとの事ですが?」
フラッシュが焚かれる中、杉浦を乗せた車は発進できずにいた…
そんな話題を、おんぷが拾ってきたのだ。
まさみ「…その杉浦議員がどうかした?」
ロロ「それなんだけどね…衆院議員になった途端に、入院したじゃない…」
おんぷ「急に疲れやすくなったって言うし、鬱って噂もあるけど、
とにかく私、どうにも引っ掛かってしょうがないのよ…」
余程、次に続く言葉が深刻な内容なのだろう。おんぷの顔付きが険しい。
さやか・まさみも、ティティもソソも、表情が曇る…
おんぷ「何だか、先々代の女王様の悲しみが広がった時に似てるかな…って…」
当然ながら、残りの面々全員にも衝撃が走った。
さやか「あっ!言われてみれば、そうかもしれへん!」
まさみ「やっぱり、そうか…あたしも薄々、そんな気がしてた…
でも、なして?もう先々代の女王様は…」
さやか「せやせや!悲しい思い出から、吹っ切れたんやなかった?
それに偶然っちゅう事はないん?」
おんぷ「確かに先々代の女王様は、悲しみの眠りからは目覚めたわ…
でも今、起こっている事は、偶然にしては話が出来すぎてる…
それに私…何となく、嫌な感じがするの…」
しばらく沈黙が続いたが、まさみがそれを破った。
まさみ「ねえ2人共…こういうのに強い専門家を知ってるんだけど」
さやか「えっ!?誰やねん?」
まさみ「うちのお爺ちゃん。前に話したしょ?元刑事の犯罪研究家だって」
ソソ「まさちゃんのお爺ちゃんなら、色んな事知ってるし頭も切れるよ」
まさみ「仕事柄、この手の情報は逸早く入ってくるから、力になってくれるかも。
それに今夜は、討論番組の収録だって聞いてるよ」
何か心当たりがあるようで、おんぷ・ロロは顔を見合わせた。
ロロ「今夜収録の討論番組…って事は…」
おんぷ「ええ。私も今夜、お仕事で同じ局に行く事になってるわ」
好都合な事に、これは話が進むチャンスだ。
さやか「お〜!それやったら、話してみればええやん!」
ティティ「突撃あるのみや〜!」
勢い付くさやか・ティティに、まさみ・ソソが呆れる。
ソソ「それじゃ猪突猛進…」
まさみ「突っ込んじゃ駄目だよ…」
その夜、TV局の一室…
扉には張り紙がされ「酒井洞爺様 控室」と記されている。
そのドアをノックするおんぷ。中から声が返ってきた。
洞爺「どなたかな?」
おんぷ「あ、初めまして。私、瀬川おんぷです。まさちゃんのお友達の…」
すると扉がガチャっと開いて、洞爺が顔を見せた。
洞爺「おお!あんたが、まさみの友達の、おんぷちゃんか!
こちらこそ初めまして。儂が、まさみの祖父の酒井洞爺じゃ」
おんぷ「あの…今お時間、宜しいですか?」
洞爺「構わんよ。さあ、立ち話も何じゃ。入りなさい」
室内に通された所で、おんぷは自分の思いの丈を、率直に洞爺に説明した。
おんぷ「少し前に、美空のみんなが眠ってしまった、あの事件…覚えてますよね?」
洞爺「美空市を中心とした広範囲にわたって、大多数の人間が突然眠ってしまった事件か…
都市機能が完全に麻痺した上に、未だに原因不明のままじゃ…
警察や、儂を始めとした研究家達が謎を追っておるが、解明は成されておらん。
その事件が、どうかしたのかな?」
おんぷ「あの時に眠った人達は、みんな元気を無くしてましたよね?
この間入院した杉村議員も、何だか症状が似てる気がして…
それで、まさちゃんに話してみたら…」
洞爺「儂に話してみろと、そう言われて来たんじゃな?」
おんぷ「はい、その通りです」
洞爺「やはりな…あの一件に絡む情報は、儂にも同業者にも垂涎物じゃからのぉ。
まさみも気を使ってくれたんじゃな。後で礼を言わんといかんな」
笑みを浮かべた洞爺に、おんぷも自然と嬉しくなった。
洞爺「で、話を戻すが…今の所、杉浦議員とあの一件を直接結び付ける証拠は無い。
じゃが、全く関係無いとも言い切れんのぉ…
あの一件の少し前に、芸能人が多数引退宣言をしたという騒動もあった…
おんぷちゃん、あんたの予想、あながち外れてはおらんじゃろ」
おんぷの考えを、洞爺は肯定してくれた。だが…
洞爺「おんぷちゃん、あの一件では多くの人間が眠りについたが、
ごく僅かじゃが、眠らなかった人間がいたのを知っておるかのぉ?」
知っているか…と聞いている質問文だが、洞爺の表情からは、
おんぷは知っている…という事が前提条件だという様子が窺い知れた。
それもその筈。おんぷは眠らなかった一部の人間に含まれる1人だからだ。
洞爺「ふっ…儂が何も知らないとでも思っておったかな?
あの一件を解明しようと、街中が眠っていた時の監視カメラ…
コンビニや商店街に設置されている物や、道路上の速度取り締まり用、
監視カメラという監視カメラが、片っ端から解析されたんじゃ」
おんぷ「…!」
これには、おんぷはハッとした。
今のご時世、防犯対策の名の下(もと)に、街の至る所に監視カメラが設置されている。
洞爺「それらを戸籍と照らし合わせると、一度も眠った所が映っていない人間がおった…
おんぷちゃん、あんたもその1人じゃ。どうして、あんたは眠らずに済んだか…
その辺りも、前々から聞きたいと思っておったんじゃ」
おんぷは言葉に詰まる。聞かれたとて、答えられる訳が無い。
あの騒動の中、なぜ起きていたのかを説明すれば、
魔法の事、魔女界の事、全て話さなければならない。
いずれ人間界と魔女界とを結び付けるには避けて通れない道だが、今は無理な注文だ。
故に、おんぷは口を噤まざるを得なかった。
洞爺「まあ、これは然るべき時に話してもらうとしてじゃ…
おんぷちゃん、あんたに聞きたい事は他にもあるんじゃよ。
まず、あんたと親しかった友達ばかりが、あの一件で眠っておらんという事じゃ。
それと、まさみじゃ。あんたと知り合ってから、様子が幾分か変わった気がしてのぉ。
勝手ながら、あんたと何か関係あるんじゃないかと思ってのぉ…」
これにも答えられない。おんぷにとっては不都合だが、否定できない事実だ。
洞爺「最後に、あの一件には魔法が関わっておる…という仮説が持ち上がっておる…」
おんぷ「…えっ!?」
流石のおんぷも、平然を装っていられなくなった。
洞爺「元来、魔法というものは、儂らの身近にあったものじゃった。
実際に日本では古くから、まじないや祈祷を信仰する文化があった。
儂は、それら人知を超えた力を総称して『魔法』じゃと考えておる」
おんぷは話を聞きながら考えていた。今の所、洞爺は魔法を否定はしていない。
魔法を受け入れて、おジャ魔女となってくれた、まさみの祖父だ。
話せば分かるかもしれないという希望も、全て捨てた訳ではなく、少しだけは持っていた。
洞爺「しかし人間が世界の頂点にいるには、魔法は不都合になっていった…
正確に言えば、人間の上をいくものが邪魔になってきたんじゃな。
中世の欧州での魔女狩りが、いい例じゃ…まあ、あれはやり過ぎじゃがのぉ。
そして今、再び魔法が現れはじめておって、色々な事が起こっておると…
あの一件を引き起こしたのも、そして解決したのも魔法…という仮説じゃ」
間違ってはいない。むしろ、最も事実に近い仮説だ。
洞爺「これが事実じゃとすると、あんたも魔法と関わりがあるという事になる。
その辺も、詳しい話を聞かせてほしいんじゃが…」
ふと、洞爺は時計を見やった。
洞爺「うむ…いずれ折を見て、聞かせてもらうつもりじゃ。
心の準備と言うか、覚悟だけはしておいてもらおうかのぉ」
どうやら、洞爺は撮影現場に入らねばならない時刻のようだ。
スクッと立つと、洞爺は着物の襟をピシッと正した。
洞爺「済まんのぉ。今度は、もっと時間のある時に話したいものじゃ。
とりあえず杉浦議員は、あの一件と関わりがあると見て間違いないじゃろう」
おんぷは、この結論を聞くために、どれだけ神経を擦り減らしただろうか…
翌日、遠近学園の廊下…
おんぷが、昨夜の洞爺とのやり取りを、さやか・まさみに報告した。
まさみ「ええっ!?お爺ちゃんったら、そんな事を!?」
さやか「力になるどころか、うちらの事、捜査対象にしてへん?」
まさみ「うちのお爺ちゃんの場合、興味を示す=捜査する…だからね。
おんぷちゃん、ごめんね…まさか、こんな結果になるとは思わなくて…」
申し訳なさそうに頭を垂れたまさみに、おんぷは首を横に振った。
おんぷ「ううん、まさちゃんが誤る事じゃないわ。
ちょっと焦ったけど、お爺ちゃん、魔法の事を完全に否定してる訳じゃなさそうだった」
さやか「ほんま?」
まさみ「まあ、神仏や神通力を否定しない人だからね…魔法も一緒か…」
おんぷ「でも結局、杉浦議員の事は私達で調べないとならないわね」
ここで決してへこたれないのが、さやかの良い所。
さやか「魔法で何とかなるやろ」
だが時々はへこたれてほしいものだ、と言わんばかりに、まさみの台詞には溜め息が混じる。
まさみ「さやちゃんは安直に考えすぎ…魔法の絡んでる事件だよ?慎重にいくべきだね」
おんぷ「まずは今日の放課後、杉浦議員の入院してる病院に行ってみましょ」
さやか・まさみ「賛成〜」
放課後、おんぷ・さやか・まさみは箒に乗って大空を走る。
そして杉浦議員が入院している病院の上空へ到着した。
玄関前に群がる報道陣を指差して、さやかが言う。
さやか「ほえ〜…特種(とくだね)目当てに集まってきとるわ〜」
そんな、さやかの腕を、まさみが少し強引に引っ張る。
まさみ「うかうかしてると、さやちゃんが特種にされるよ!」
さやか「あっ、それもそやな…」
おんぷ「ほらほら2人共、こっちよ」
さやか・まさみは手招きされて、おんぷと共に大きめの病室を少し遠めに覗き込む。
まさみ「間違い無いね。彼が杉浦議員だ…」
アングルは病室内…杉浦議員は言っている事が、かなり消極的だ。
杉浦「う〜ん…どうせ議員になるべき人間じゃなかったんだ…
この際だから、もう辞めちゃおうかな…」
看護士「もう、村杉先生ったら…病は気からですよ」
再び視点は、おんぷ・さやか・まさみに…
覗き込むさやかは、おんぷ・まさみとは観点が少し違うようだ。
さやか「ふ〜ん…結構ええ顔立ちしとるやん…」
おんぷ「さやちゃん、変な所観察しないの。
ねえ、まさちゃん…あそこから、私ですら嫌な感じがするの。
勘の強いまさちゃんなら、何が原因か分かるんじゃない?」
しばらく瞳を閉じて集中していたまさみだったが、浮かない顔で開眼した。
まさみ「う〜ん…杉浦議員に凄く嫌な魔力が纏わり付いてるのは、分かるんだけど…」
おんぷ「何が原因かまでは、分からないみたいね…」
さやか「おっしゃ…どうやら、うちの出番みたいやな」
おんぷ・まさみ「えっ!?」
さやか「まさちゃんには前に話したやろうけど、おんぷちゃんには、まだやったな。
うち、集中すれば魔力が見えるみたいやねん」
だが、これといって驚く様子も見せないおんぷ。
さやか「ほえ?おんぷちゃん、ビックリせぇへんの?」
おんぷ「ゴメンね。実を言うとその話、盗み聞きしちゃったの」
さやか「何やてっ!?」
おんぷ「それに私、自分で言うのも何だけど、人を見る目はあると思ってるわ。
さやちゃんも、勿論まさちゃんも、初めて会った時から分かってた…
きっと何か、特別な力を持ってるかな…ってね♪」
まさみ「おんぷちゃん…」
さやか「うちらの事、そないに…」
おんぷ「それに2人共、魔女見習いになってから、持ち前の感覚が格段に良くなったじゃない?
きっと、さやちゃんも魔女見習いになってから、
少しずつ、そういう力が出てきたのかもしれないわ」
まさみ「おんぷちゃん…こりゃあ恐れ入ったね」
さやか「…よっしゃあ!ご期待を裏切らんような働きせなあかんな!」
そう言うと、さやかは全精神を視力に集中させた。
大きな瞳を爛々と輝かせ、さやかは見えない何かを見抜こうと神経を尖らせる。そして…
さやか「何やろな…赤と黒混ぜたようなキモい色した、
蚯蚓みたいな変なんが、ウヨウヨしとんのが見えんねん…」
まさみ「み、蚯蚓!?」
さやか「まさちゃん、どないしたん?いきなり素っ頓狂な声出して…」
まさみ「実を言うと、あたしの苦手な部類なんだよね…
ああいう滑(ぬめ)ってるのが、どうも…」
まさみの体が小刻みに震える。その背中を摩りながら、おんぷは頼み込む。
おんぷ「まさちゃん、酷かもしれないけど我慢できる?」
まさみ「うん…何とか頑張ってみる!」
おんぷ「それにしても同じだわ…先々代の女王様の悲しみと…」
経験者は語る。さやか・まさみはショックを受けた。
まさみ「そんな馬鹿な…」
さやか「一体全体、どないすんねん?」
おんぷ「そうよね…あれを吸い取れたのはパオちゃんだけ…」
さやか「パオちゃん言うたら、白い象さんやったっけ?」
この話なら聞いていた。おんぷも相槌を打つ。
おんぷ「そうそう」
まさみ「それにさ、ハナちゃんがアコーディオン弾く必要もなかったっけ?」
おんぷ「全くその通りね…」
さやか「うちらだけで…出来る訳あらへんか」
まさみ「だからって諦めるの?」
おんぷ「それだけは出来ないわ!」
実を言うと、美空のMAHO堂のメンバーで最も諦めが悪いのは、おんぷなのだ。
普段こそクールな面を前に出しているが、負けず嫌いで頑張り屋でもあったりする。
さやか「ほな、どないすんねん?」
おんぷ「う〜ん…」
まさみ「流石に、おんぷちゃんもお手上げ?」
さやか「せやったら、うちらもお手上げや〜…」
こういう時は、頭の切れるまさみに注目してみよう。
まさみ「ん、ちょっと待って…先々代の女王様の悲しみは、本体の黒い薔薇から、
黒い蚯蚓みたいな、ブヨブヨのが出てきてたんだったよね?」
おんぷ「ええ…そうだけど?」
まさみ「だとしたら今度のだって、蚯蚓は端末に過ぎないんじゃないかな?
本体が別にあると考えた方がいいかも…そうじゃない?」
さやか「お〜…まさちゃん、冴えとる〜」
おんぷ「そう言われれば、そうかも!」
そうなると、もう少し事態を明らかにしておきたい。
さやか「なあ?杉浦はん、もうちょっと近くで観察させてもらえへんやろか?」
まさみ「近くって…どうやって?」
おんぷ「それなら、私にいい作戦があるわ」
さやか・まさみ「いい作戦??」
状況がまだ上手く飲み込めていない2人が、おんぷに連れられて来たのは、病院の屋上。
おんぷ「こういう時こそ、魔法の使い所よ」
さやか「せやろな。魔法使うって所までは予想ついたで」
まさみ「その魔法で何をするかだよ…」
さやかも、まさみも、おんぷの作戦は想像できない。
一方おんぷは、慣れた様子でポロンを振るう。
おんぷ「プ〜ルルンプルン・ファ〜ミファ〜ミファ〜!みんな、看護士さんになれ〜!」
途端に、おんぷ・さやか・まさみは魔女見習いから、白衣の天使に装いを変える。
頭身も伸び、顔立ちも大人っぽくなっている。
おんぷは勿論、さやか・まさみも、なかなか美形である。
さやか・まさみ「おお〜…」
思わず歓声を上げる、さやか・まさみ。
おんぷ「うふっ、我ながら上出来♪」
さやか「わ〜!いっぺん着てみたかったんやで、これ!」
まさみ「なるほど…魔法で変装とは、恐れ入谷の鬼子母神だね」
時代劇風味の洒落を口にしたまさみに、さやかが眉をひそめた。
さやか「…何やねんな、今のギャグのつもりかいな?」
おんぷ「ギャグと言うよりは、昔風な洒落よね」
まさみ「そっか、今時こんなの通じないか…ま、流しといて」
おんぷ「それより、これで中に入れば怪しまれないわ。ほら、行くわよ」
病院内の廊下…既に消灯され、非常灯だけが灯る。
そんな中、慎重に歩みを進める、おんぷ・まさみ。さやかが一緒にいないのは、後々分かるとして…
病室の表札を確かめ、おんぷ・まさみは足を止めた。
まさみ「『杉浦』…ここだね」
ドアにおんぷが手をかけたが、ドアは開かない。
おんぷ「やっぱり、鍵が掛かってるわ…」
ドア近くに取り付けられた、カードをスラッシュする装置。
おんぷは、それを見つめながら言った。どうやら鍵はカード式らしい。
そこに皆様お待ちかねの、さやかがやって来た。
さやか「お待ちど〜さん♪」
声も朗らかな、さやかの手には何やらカードが。
さやか「えへっ、マスターキー♪ナースステーションから、くすねてきたで」
バシッ…その瞬間、さやかの額(ひたい)に手刀が振り下ろされた。
さやか「いった〜…まさちゃん、いきなり何すんねん…?」
まさみ「手癖が悪いのは大目に見るとして、せめて『借りてきた』って言いなや」
真面目なまさみに「くすねた」は禁句だったようだ。
まあ、ナースステーションから勝手に持ってきた点については、誉められた事ではないが。
良い子は絶対に真似してはいけません…
おんぷ「まあまあ、その辺にして」
そう言いながら、おんぷはマスターキーをスラッシュ。鍵が開いた。
先陣を切って、おんぷが入室する。
おんぷ「失礼しま〜す…」
続けて、さやかが入り込む。
最後に入ったまさみは辺りに目を配らせつつ、扉を慎重に閉める。
そして鍵を内側から、しっかりと掛けた。
まさみ「戸締め、良しっ」
さやか「ちゃっちゃと済まそか」
ベッド上で昏睡状態の杉浦は、3人が侵入した事に気付く様子は無い。
さやか「ほな、スキャンさせてもらいまひょか…」
言いつつさやかは、目を凝らした。同時にまさみも、勘を研ぎ澄ませる。
まさみ「やっぱり、近くの方が強く感じる…」
さやか「うちもや…よう見える、よう見える…」
おんぷ「どう?何か分かりそう?」
まさみ「性質は読めたよ。寄生しておいて、宿主を憂鬱にさせる点は変わらないね」
さやか「問題は、この蛆虫の親やな…どっから送り込んできたんか…」
まさみ「やっぱり、そこが問題か…」
おんぷ「前に話したと思うけど、黒い薔薇の場合は、どこからともなく生えてきてたの。
今度のも、そういうのだったら…」
まさみ「あたしらじゃ、追跡しきれないかな…」
さやか「流石に、どこをどう通ったかまではな…うちが見えんの、魔力だけやさかい…」
おんぷ「そう…」
結局さやか・まさみの特殊能力フル稼働も、空振りに終わった。
翌日、遠近学園からの帰り道、さやか・まさみは揃って溜め息…
さやか・まさみ「はぁ〜…」
おんぷ「ほらほら、さやちゃんもまさちゃんも元気出して…
私達までが、杉浦さんみたいに、元気を無くす訳にいかないのよ」
2人の間に割り込んで、おんぷは2人の肩を同時に叩いた。
さやか「分かっとるがな…」
まさみ「でもねぇ…」
おんぷ「こういう時は気分転換、気分転換♪
今日は私も丁度オフだし、ちょっと遠出してショッピングでも…どう?」
すると、さやかの顔がとたんにパアッと笑顔になった。
さやか「おっ、それ聞いたら、何や元気出たかも!」
まさみ「寄り道は気が進まないけど…ま、いっか」
口元に小さく笑みを浮かべるまさみ。それを見て、おんぷも笑う。
おんぷ「素直に喜べばいいのに♪」
さやか「全くや」
まさみ「もう、2人して何言ってんのさ…」
しかし、この寄り道から事態は急展開を見せた。
大空線の快速電車が、途中駅に進入しようとした所で、まさみが表情を変える。
まさみ「(えっ!?…この感じは…)」
その様子の変化に、おんぷ・さやかも気付いた。
さやか「ほえ?」
おんぷ「どうしたの?」
まさみ「あの蛆虫の魔力…一瞬だけど感じたような…
もしかすると、この駅周辺に、あの蛆虫の親玉がいるかも…」
おんぷ「何ですって!?」
さやか「ほな、さっさと降りな…」
しかし車窓を見ると、列車は無情にも駅を通過しきった後だった。
さやか「くそっ!ここ、快速の通過駅かいな!」
だが、その横のおんぷは至って冷静を保っていた。
おんぷ「快速も停まる次の駅から、各駅停車で折り返しましょ」
さやか「あ、その手があった」
納得するさやかを見て、まさみは呆れる。
まさみ「あのねぇ…電車には、上りも下りもあるんだよ。
通り過ぎたって、戻ればいいだけっしょ…」
さやか「うちの場合、それがなかなか思いつかへんねん…」
おんぷ「さやちゃんのそういう所を、まさちゃんが補っていけばいいのよ」
さやか「お〜!おんぷちゃんナイス〜」
手放しで喜ぶさやかだが、まさみの表情は晴れない。
まさみ「あたしは補いっ放しのような気がする…」
おんぷ「そんな事無いわ。まさちゃんだって、さやちゃんに補ってもらう所はあると思うわ」
さやか「うちとまさちゃんは、2人で1つやからな」
2人で1つ…さやかとまさみの有り様を表したこの言葉、まさみの口元に笑みが戻った。
まさみ「あたしとしては、おんぷちゃんも合わせて3人で1つの方が、
2人で1つよりも、も〜っといいと思うけどね」
おんぷ・さやか「まさちゃん…それこそナイス♪♪」
2人同時に言われ、顔を赤らめて、まさみは照れた。
まさみ「こりゃ、どうも」
その後、戻ってきた駅前から、3人は捜査開始。
まさみ「近い…絶対に逃がさない…!」
気合いの入ったまさみの勘を頼りに、3人は駅前の商店街を進む。
ふと、まさみの足が止まった。その鋭い目は、薄暗い路地裏に向けられていた。
まさみ「こっち…」
さやか「行くん?」
少し躊躇するさやかの背中に、おんぷの言葉が刺さる。
おんぷ「行かない訳にいかないでしょ」
さやか「いや、分かっとるがな…」
まさみ「嫌なら待ってても、いいんだよ?」
無情に突き放すまさみに対し、さやかは喚く。
さやか「んな殺生な〜!」
おんぷ「大丈夫よ。もし、さやちゃんが行かないって言っても、
まさちゃんなら、引き摺ってでも連れて行くわよ。
だって私達、みんなで1つなんだから…ね?」
この言葉に、さやかも勇気が出たようだ。まさみも気合いが高まる。
さやか「せやな…おっしゃ!踏ん切りついた!」
おんぷ・まさみ「その意気、その意気!!」
雑居ビルに囲まれた空間…日の光もあまり差し込まず、人気(ひとけ)も当然ながら無い。
さっきまで躊躇っていたのは誰かと思うくらいに、ズカズカと進んで行くさやか。
まさみも、その後に続く。そして、最後尾のおんぷが…
おんぷ「2人共、ちょっと待って」
さやか・まさみ「えっ??」
2人が振り向くと、おんぷは手にコロンタップを持っていた。
おんぷ「お着替えしときましょ。この先、何があるか分からないから」
まさみ「確かに、生身のまま突っ込むのは、賢いとは言えないや」
さやか「ほな、やったろか」
シュッシュ♪
おんぷ「プリティ〜ウィッチ〜おんぷっち〜♪」
さやか「プリティ〜ウィッチ〜さやかっち〜♪」
まさみ「プリティ〜ウィッチ〜まさみっち〜♪」
おんぷは勿論として、さやか・まさみも、新しい魔女見習い服には慣れたようである。
さやか「おっしゃ。臨戦態勢やな」
そして路地裏の奥へと歩みを進めていくと…まさみの顔が歪んだ。
まさみ「この先…何かいる!」
さやか「何やて!?」
そう言って、先頭を行くさやかが振り返った瞬間、さやかの後頭部に何かが迫る…
黒いような赤いような、形は「〜」にそっくりなブヨブヨした物だ。
おんぷ「さやちゃん!」
さやか「へっ?」
叫ぶのと同時に、おんぷは箒を勢いよく振るっていた。
さやかは咄嗟に箒を避けて、頭を下げていた。
「〜」は、まるで磁石の同じ極を突き合わせたかのように、おめおめ退散した。
おんぷ「箒で薙ぎ払えるなんて、やっぱり同じ…」
先々代女王の悲しみも、パオが吸う前に箒で掃き集める事が出来た。
見目形もそっくり…という事は、性質も同じと考えるのが妥当だ。
おんぷ「一体どうして…」
愕然とするおんぷ…自分達が全て始末しきったと思っていたのだ。当然こうなる。
まさみ「落ち込んでる所、悪いんだけどさ…」
引っ込んだと思ったら、今度は「〜」が仲間を引き連れ大群で押し寄せてきた。
さやか「ほ、ほえぇ〜!?」
まさみ「うっ…吐き気がしてくる…でも…」
軟体の虫が嫌いなまさみは、恐れを断ち切ろうとして…
とにかく驚いていたさやかも、何とか落ち着きを取り戻して…
さやか・まさみ「来るなら来いっ!!」
2人共に箒を手に構え、有りっ丈の声で叫んで宣戦布告。
まさみ「おんぷちゃん、大将は後ろで構えてて」
さやか「さっき助けてもろた分、働かせてもらうで!」
まさみは慣れた様子で、刀を持つように箒の柄を握る。
一方さやかは、箒の柄の中ほどを片手で握っている。
さやか「ほな…いっちょ踊ったろか!」
そう言うと、さやかの手先は器用に箒を回し始めた。
それを見て、おんぷが一言ポツリと呟いた。
おんぷ「バトントワリング…」
新体操などで、バトンを回したり投げたりするのを指す言葉だ。
さやか「トワリング出来へんで、新体操部の助っ人は務まらへんって♪」
もう怖いのは完全に吹っ飛んだと見える。
クルクルと箒を回しつつ「〜」を追い払うさやかの表情からは、楽しささえ感じられる。
その横で、剣道部の助っ人を務める少女剣士・まさみは…
まさみ「えいっ!」
縦一線に箒が空気を切り裂いた。堪りかねて「〜」は引き下がる。
避けなければ間違いなく、まさみの箒に斬られこそしないが、叩き潰されかねない。
次第に「〜」は2人の勢いに押され、後退していく。
そして入れ替わりに、ユラリと人影が現れた。
さやか「ほえ…」
箒の回転速度がゆっくりになって、最終的にさやかの手の平に収まった。
まさみは箒の柄を強く握ったままで、一刀流の構えを崩さない。
2人に守られるような位置にいるおんぷは、目線だけを人影に向けていた。
人影は、どうやら女性…それも、かなり若い。
光の具合なのか、それとも地毛なのか、黒味の強い赤、ワインレッドの髪の毛。
前髪の奥には、同様に赤味掛かった瞳が怪しく鈍い光を放つ。
腰まで届きそうな長いストレートを揺らしながら、こちらに歩み寄ってくる。
???「魔女見習い…一体、何者…?」
おんぷ「そう言う、あなたこそ…」
まさみ「人に聞く時は、まず自分から名乗るもんだよ」
マジョリーチ「私はマジョリーチ…」
するとすぐさま、まさみが声を張り上げた。
まさみ「嘘も休み休み言ってもらえる?あんた、魔女じゃないしょやね!」
さやか「まさちゃん、そうなん?」
まさみ「うん…最近あたし、魔力の波長を読み取るコツを掴めたみたいでさ…
この人、魔女じゃないのがすぐに分かった…しかも生き物かどうかも微妙…」
おんぷ「どういう事…?」
マジョリーチ「確かに私は生きているとは言い難い存在…
何しろ、私は先々代女王の悲しみから生じたのだから…」
おんぷ「やっぱり…!」
さやか「つまり、あんたは…」
まさみ「さっきの蛆虫が、人格化したって事か…」
3人に衝撃が走った…それでも話は続く。
マジョリーチ「黒薔薇から放たれた私が、宿主を探して彷徨っていた時…
私に交渉を持ちかけてきた魔女がいた…マジョリーチとは、元はその者の名だ…」
まさみ「そんな魔女がいたなんて…」
さやか「何ちゅう物好きな…」
マジョリーチ「自分も、愚かで傲慢で狡猾な人間共は気に入らない…
そして自分は、他人を呪う魔法に聊か自信がある…
そう言って、私と組まないかと誘ってきた…
私は悪くないと考え、彼女の申し出を受けた…
そして彼女の元で仲間を増やし、人間共に悲しみを与え続けた…だが…」
否定語が出た。話が転換する…そう思い、3人は一層熱心に耳を傾けた。
マジョリーチ「私の仲間を淘汰する者達が現れた…」
おんぷを始めとしたMAHO堂の面々だ。おんぷの顔にも、会心の笑みが見られた。
さやか「おんぷちゃん達やな!ざま〜みろや!」
マジョリーチ「徐々に仲間達の数は減り、私が最後の生き残りとなった時…
私に尽くしてくれた彼女が、寿命を迎えてしまった…
彼女は死に際に、自らの体を私に捧げると言い残して、この世を去った…
私は遺言通り、彼女の体と名前を継ぎ、今に至るという訳だ…」
まさみ「魔女の身を借りてたのか…」
おんぷ「それでパオちゃんに吸われなかったのね…」
マジョリーチ「しかも話を聞いていれば、お前達は私の仲間の仇(かたき)…許せぬ…!」
おどろおどろしい声が響く。だが、ここで怖気付くようなおんぷではない。
おんぷ「それは、こっちの台詞よ!もうあんな風に、悲しみを広げさせる訳にはいかないわ!」
負けずに叫んだおんぷ。さらに後押しするかのように、さやか・まさみの声が続く。
さやか「せやせや!うちは悲しいんが、めっちゃくちゃ嫌いやねん!」
まさみ「悲しむのは勝手だけどさ、それで治安を乱すようなら容赦はしないよ!」
3人の鋭い眼光が、マジョリーチに向けられた。
マジョリーチ「私も負ける訳にいかぬ…私に全てを託して死んだ、あの者のためにも…」
すると突然、隙間風が吹いたような細い音がして、3人だけ取り残された形になっていた…
さやか「あっ…おらへん…」
おんぷ「完全に消えたわね…」
まさみ「魔力も感じ取れない…瞬間移動で距離を置かれたな…」
さやか「まさちゃんのレーダーが駄目やったら、追跡出来へんやん…」
おんぷ「マジョリーチ…絶対に許せない!」
ここで気になるは、マジョリーチの名前。下手に辞書を引くよりは、こちらの方が早いか。
さやか「Rで始まるReachは、動詞で『届く』、名詞で『届く範囲』っちゅう意味…
せやけど、Lで始まるLeechの意味は、動詞で『血を吸う』、名詞で『蛭』…」
まさみ「血を吸う蛭か…蚯蚓なんかより、ずっと性質(たち)が悪いや…」
悔しさのあまり歯軋りするさやかと、下唇を噛むまさみ…
そんな2人に、おんぷが目配せした。
おんぷ「さやちゃん…まさちゃん…」
さやか・まさみ「おんぷちゃん…」
おんぷ「ちょっと前に言ったかしら…
先々代の女王様の悲しみが広がった時、2人は巻き込まれなかったわね、って…」
さやか「う〜ん…何となく覚えとる…」
おんぷ「今度は完全に巻き込んじゃったわね…私が2人を、おジャ魔女にしちゃったばっかりに…」
少しだけ、おんぷの表情が曇りかけたが…
まさみ「別に、おんぷちゃんが悔いる事じゃないよ。
おんぷちゃんと会えて、あたしは良かったと思ってる」
そう言うまさみの口元は、微妙に笑みを浮かべていた。
さやか「それに、まさちゃんだけやない…うちもやで。
おんぷちゃんと会えへんかったら、こないアクティブな生活出来へんかったやろうしな」
微笑みをおんぷに向けたさやか。
おんぷ「さやちゃん…まさちゃん…!!」
そして、2人の声が1つに合わさって…
さやか・まさみ「どんな悲しみが相手でも、3人一緒なら絶対に大丈夫!!」
これほど心強い事はない。おんぷも元気に頷いて返した。
おんぷ「…うんっ!」
新たな敵と遭遇し、おんぷ・さやか・まさみの絆は、今まで以上に固く結ばれたのだった…
次回予告
おんぷ「私達の前に現れた、マジョリーチ…」
おんぷ・さやか・まさみ「絶対に、このままにはしておけない!!!」
おんぷ「そして、私達に新たな力が?次回、おジャ魔女おんぷTriple‐S(トリプル・エス)
『復活?そして新生!ロイヤルパトレーヌ!』…次回は、プ〜ルルンパトレ〜ヌ!」
さやか・まさみ「新たな力って…一体、何?」
8話端書き
はい、悪役登場です。名前の意味は、さやかが説明しちゃいましたね。
モデルは、いない訳じゃないんですが、各所の敵キャラ複数を適宜混ぜたつもりで…
説明すると長くなりそうで…すみませんです〜…
最年少で当選した議員って…元ネタの見当つきますよね(以下略w)
その御方は、筆者と出身高校一緒だったり…これ言うと、大抵その場の雰囲気が白けますが(笑)
先々代の女王様の悲しみ…これ、弄るには美味しい設定ですよw
まず、あのブヨブヨを「〜」と表記してみて…いや、似てるんですもん(大笑)
そして、その「〜」を人格化、もとい進化させてみました。
しかも前作で出た、まさみが軟体の虫が嫌いという設定が「〜」に対しても使えたり。
箒を振り回すシーンも、原作ではあまり個々の特徴が出ませんでしたが、
(はづきちゃんのへっぴり腰、ももちゃんのパニックぐらいw)
さやか・まさみにやらせると、トワリングと一刀両断、かなり特徴が出せました。
ちなみに蛇足ですが、タイトルの「紅」ですが「くれない」であって「べに」じゃないですよw