自宅で窓際の机に肘をついて、長雨の空を見上げる、1人の少女… ???「晴れてほしかね…気分が乗らんけん…」 机の横に掛けられた通学鞄には、お守りが結わえられている。 そして少女の目を盗み、そのお守りに「〜」が潜り込んだ。 途端に、彼女の瞳からは輝きが失われた…『不運続き雨続き…さやか雷雲に舞う!』 雨模様、湿度も高め…いわゆる梅雨だ。 だが日差しが無く、何となく薄暗い廊下に明るい歌声を響かせるのは、さやかだ。 さやか「葉っぱに雫ポタポタリ うちの気分もしんみりや♪」 そんな風に、さやかが陽気に口ずさんでいると… おんぷ「あら、随分とご機嫌ね。前にチアリーディング部で踊ってた曲じゃない」 まさみ「しかも、歌詞が変わってる気がする」 おんぷ・まさみがやって来て、いつもの3人組となる。 さやか「気付いた?続き、また新しく考えてん。この天気からヒント貰(もろ)てな。 それにこの曲、うちのデビュー曲になるんやし」 まさみ「え?」 さやか「曲の方は、ちょっとアレンジしてもらう事になっとんねんけど、 歌詞は全部、うちが考えてええって言われとんねん♪」 まさみ「そっか…レコード会社との話、さやちゃんの方が進んでるんだね… あたし、話を持ち掛けられたのは早かったけど、ちょっと難航してるからね…」 おんぷ「まさちゃん、負けてられないわね♪」 笑うおんぷに対し、まさみは溜め息。 まさみ「もう〜…」 さやか「それにしても、このジメジメ、何とかならへんかな〜…」 廊下の窓から雨模様の空を見上げ、さやかは呟いた。 おんぷ「さやちゃん、いくら文句言っても仕方ないわよ。梅雨なんだから」 まさみ「梅雨か…確かに、この天気が続くんじゃ、嫌気も差してくるね…」 おんぷ・さやか「えっ??」 まるで梅雨を知らないような口振り…おんぷ・さやか揃って聞き返す。 まさみ「あ、知らないよね…北海道では、梅雨がなかったからさ」 ここで、ちょっと番外編… はづき「突然ですが、はづきの解説コーナー♪ 梅雨の雨を降らす梅雨前線は、九州から関東に渡って停滞するので、 東北や北海道など北日本の地域には、あまり影響を及ぼしません。 ちなみに梅雨のない北海道で、梅雨のように雨が続くと、蝦夷梅雨と言います。 解説おしまい♪」 番外編終了… さやか「今、はづきちゃんの声がしたような…」 まさみ「そんな馬鹿な…」 戸惑う2人を楽しそうに横目で見ながら、おんぷは足取り軽く教室へ向かう。 おんぷ「気のせいじゃない?ほら2人共、置いてっちゃうわよ♪」 さやか・まさみ「(おんぷちゃんの、あの笑い…絶対、何か知ってる…)」 さて、そんなこんなで3人がC組の教室に足を踏み入れると… ドヨ〜ン… 異様に空気が、重く重く湿っている… おんぷ「何?この雰囲気…」 さやか・まさみは無論として、流石のおんぷまでもが、目が点になってしまった。 まさみ「この空気、あっちから流れてきてる…」 そう言って、まさみが目線を向けたのは…窓際に陣取る女子・阿部ゆきの。 項垂れた彼女の辺りから、マイナスの雰囲気が教室中に広まっている。 マイナスイオンなら歓迎したいが、こればかりは、そうもいかない。 さやか「ゆきちゃん、どないしたん?」 阿部ゆきの「…」 口を利くのも億劫だと言わんばかりに、阿部ゆきのは黙り込んでいる。 だが、これでは話が進まない。そこで毎度お馴染み、この方の登場だ。 しゃしゃり出る事にかけては、この人の右に出る人物はいない。 東久邇なるみ「可哀想に、オーディションに落ちたそうですわ…」 だが、ずっと沈黙していたであろう阿部ゆきのが話す訳がない。 ならば、東久邇なるみは一体どうやって、その事を知ったのか。 さやか「なるちゃん、その話、どっから聞いたん?」 聞かれた東久邇なるみは、背後を黙って指差した。 その先にいたのは、眼鏡が目印の女子・若槻つぐみ。 行動は迅速かつ冷血、電子頭脳の女と噂される、パソコンオタクの女子だ。 若槻つぐみ「つぐみデータベースによると、阿部さんがオーディション選考に漏れたのは、 今季7回目…それも全て、次点で落選してるわ」 学校にまで持ってきている愛用のノートパソコン片手に、ずれをクイッと直した眼鏡が光る。 さやか「来たで…つぐみデータベース…」 若槻つぐみは、ありとあらゆる情報を、何でもデータと称し溜め込んでいて、 それを「つぐみデータベース」と呼称し、周囲にも認知されている。 ちなみに自称なのか他称なのかは、卵が先か鶏が先か、はっきりしていない。 おんぷ「それなら落ち込んでも、仕方ないわね…」 まさみ「おまけに、追い討ちをかけるように、この天気だし…気分も滅入るしょ」 さやか「言えとる〜…」 だが、いつまでもこうジメジメされても困る。 さやか「まあ事情は分かったねんけど、そうクヨクヨせんと…な? 気持ち切り換えていこ?な?」 微笑みかけるさやかだったが、阿部ゆきのには効き目は全くなし。 阿部ゆきの「放っといてよ…」 さやか「え〜ん…」 まさみ「さやちゃんが泣きっ面になって、どうすんのさ…」 ここで、さらに女子が1人、話に参加してきた。 ???「お困りのようね」 おんぷ「あっ…」 占いが特技の米内みつえ。世話好きな彼女が、阿部ゆきのを放っておく訳がなかった。 米内みつえ「楽あれば苦あり、苦あれば楽あり。今が苦なら、直(じき)に楽が来るわ。 これからあなたに、どんないい事があるか、占ってみようか」 優しい口調の米内みつえは、本日はタロットカードを使う模様。 阿部ゆきのの机の上にタロットカードが並べられる。 当人である阿部ゆきの、おんぷ・さやか・まさみ、東久邇なるみ、若槻つぐみが見つめる中、 米内みつえはカードを、シャッフルしては机に並べ、またシャッフルして…と繰り返す。 そして時々、捲っては自分だけが何のカードかを見て、阿部ゆきのには絶対に見せなかった。 米内みつえ「…まあ、悪い結果じゃないわ。どうでもいい事は気にしない事ね。 それに占いだって、100%当たる訳じゃないから…ね。元気出して」 阿部ゆきの「うん、ありがと…」 少し暗めの表情のまま、米内みつえは自席に戻る。 そして気になる事があって、おんぷは米内みつえに聞いてみた。 おんぷ「ねえ米内さん、どうしてカード、阿部さんに見せなかったの?」 米内みつえ「見せられるものなら見せてるわ…ほら、これが今の彼女の状況を示すカード…」 そう言って、米内みつえが重々しい表情で見せたカードは… まさみ「…??」 カードの絵柄を見ても分からない、まさみ1人だけが首を傾げた。 おんぷ・東久邇なるみ・若槻つぐみ「…!!!」 一方、意味の分かった3人は、驚きの表情。そして、口の軽いさやかが… さやか「死神…!」 ああ、言ってしまった…カードの絵柄は大鎌を持った骸骨、死神のカードだ。 しかも、さやかの声が大きく、阿部ゆきのの耳に届く所となる。 阿部ゆきの「…やっぱり」 余計に雰囲気が重苦しくなってしまった… おんぷ・まさみ「さやちゃ〜ん…」 東久邇なるみ「西郷さん…あなた、何て事を…」 さやか「堪忍…つい口に出てもうた…」 四面楚歌、周りは敵ばかり。さやかは平謝りするばかり。 まさみ「さてと、これでまた解決するのが難しくなっちゃったね…」 さやか「はぁ…ほんま堪忍…」 そしてデータ命の若槻つぐみが、冷淡に言うには… 若槻つぐみ「私の計算だと、今の西郷さんの失言で、 この問題を解決できる確率は、20%落ちたわ」 さやか「確率って…何を基準に出しとんねん」 呆れつつも、さやかはチラッと窓の外に目をやった。 そして何となく雨脚が強くなったのを、音で感じていた。 さやか「(雨…少し酷(ひど)なった…?)」 それから、授業が始まっても… さやか「(ゆきちゃん、どないしたら元気になるやろか…)」 性格上さやかは、暗い事が大嫌いである。 自分のすぐ近くに落ち込んでいる人間がいると、どうしても放っておけないのだが… さやか「う〜ん…」 まさみ「さやちゃん、さやちゃん…」 後ろから小声で、まさみが囁きかける。さやかが、その声に気付いた時には… ??「西郷…聞いてないだろ」 さやか「ほえ…廿楽(つづら)せんせ…!」 今は国語の授業中、担当は廿楽。白髪混じりの頭に、黒縁の眼鏡が光る。 廿楽「罰として、オリジナル問題を解かせる」 さやか「ゲロゲロッ…」 廿楽は自分の授業を聞かなかったり、居眠りしたりした者には、ある罰を与える。 その罰というのが、廿楽オリジナル問題、超難読漢字の読解… 教科書の内容に沿っていない上、大人でも頭を捻る難問である。 どうやら廿楽は、自分の知識をひけらかしたいという節(ふし)があるようだ。 上機嫌で鼻歌を歌いながら、廿楽は黒板に3字の熟語を2つ書いた。 豌豆豆 莢隠元 廿楽「今回は、西郷の名前に因んだ問題にしてみたぞ」 さやか「うちの名前って…莢華の莢があるだけやん…」 とりあえず莢(さや)だけは、自分の名前に入っているので読めた。 おんぷ「さやちゃん、難しいの出されちゃったわね…」 さやかの助けになりたかったのだが、難しくて読めずに、おんぷは困り顔。 まさみ「あたしにとっては、あまり難しい漢字じゃないけどね」 一方、余裕綽々な表情のまさみ。すぐさま、さやかは縋る。 さやか「ほな教えてぇなっ!」 まさみ「お断り。先生の話聞いてなかった、さやちゃんが悪い」 さやか「まさちゃんの意地悪〜!」 突き放されて喚きだすさやかに、廿楽の声も大きくなってきた。 廿楽「西郷、喧しいっ!さっさと読めっ!」 さやか「こない難しいの、誰かて読めまへんがなっ!」 廿楽「酒井は読めるって言ってるだろ!少しは考えろ!」 だんだん大声合戦になってきた。このままでは埒が明かないと見て、急遽まさみが参戦。 まさみ「えんどうまめ!!さやいんげん!!」 腹の底から出たまさみの大声は、さやか・廿楽の両人のみならず、クラス中を静まらせた。 しかも、まさみの言ったのは、廿楽の出した問題の解答である。 今回の漢字は両方共、豆の種類だった。 まさみ「…ですよね♪」 一転、笑顔を向けるまさみ。これには廿楽も参ったようだ。 廿楽「酒井…前に出した問題も、お前が最後に正解したんだよな… もういい…西郷も酒井も座れ」 すっかり意気消沈した廿楽。してやったり…と満足げなまさみ。 そして発端となったさやかは、大きく溜め息… さやか「ほぁ〜…助かったで〜…まさちゃんおらんかったら、うち死んどったわ〜…」 クラスメイトの大部分が笑いだす中、やはり阿部ゆきのは俯いたままだった。 窓の外では、さらに雨が降り続いていた… 放課になって、生徒玄関が慌しくなる。阿部ゆきのも、その中に混じっていたのだが… 阿部ゆきの「えっ…何で?私の傘が無い…」 傘立てを探るが、自分の傘が見当たらないようだ。 阿部ゆきの「誰かに間違って持っていかれたのね…最悪…」 諦めた阿部ゆきのは、何と傘を差さずに雨の中を帰り始めた。 見かねて駆け寄り、阿部ゆきのを自分の傘の中に引き入れたさやか。 さやか「ゆきちゃん!濡れてまうで。一緒に帰ろ」 ところが阿部ゆきのは、無情にもさやかの腕を振り払ったのだった。 阿部ゆきの「構わないでよ…今の私には、お似合いだわ…」 そう言って阿部ゆきのは、雨を被(かぶ)りながら通学路を歩いていった。 さやか「ゆきちゃん…」 心配でしょうがなくて、さやかが阿部ゆきのの後を、ついて行こうとした所… おんぷ・まさみ「さやちゃん」 振り向くと、そこには大親友の2人がいた。 さやか「おんぷちゃん!まさちゃん!」 おんぷ「私達も付き合うわ」 まさみ「さやちゃん1人で行かせやしないよ」 さやか「2人共…うん!おおきにな!」 不運続きの阿部ゆきのを嘲笑うかのように、雨は勢いを増す。 道路沿いの歩道を歩く阿部ゆきのに、車道の車が泥を撥ねて走り去った。 その拍子に、転んでしまった阿部ゆきの… 水溜まりに映った顔は、泥だらけで見るも無残だった… そして鞄に付けていたお守りが1つ、落ちて水溜まりに浮かぶ。 太宰府天満宮…の文字が縫い取られたお守りを見つめ、阿部ゆきのは… 阿部ゆきの「何がお守りったい!ちっとも守ってくれんとね!」 そう叫び残して阿部ゆきのは、お守りをその場に残して駆けだした… 雨の降りしきる中、水溜まりに浮かぶ、阿部ゆきのが捨てたお守り… その紐をヒョイと摘まんで、さやかはまじまじと眺めた。 さやか「大宰府のお守りか〜…って、大宰府ってどこやったっけ?」 おんぷ「えっと…大宰府天満宮って、確か九州だったわよね?」 まさみ「うん、福岡県の太宰府市だよ。学問の神様・菅原道真を祀ってる」 日本地理・日本史は、まさみの得意分野である。世界地理・世界史となると、話は変わるが… おんぷ「多分、受験の時のお守り、そのまま持ってたのね」 まさみ「だろうね。この遠近に受かったお守りだから、大切にしてた筈なのに…」 さやか「せやのに、こない縁起のええお守り、何で捨ててもうたんやろ…」 悲しげな表情を浮かべるさやか。その横で、おんぷもどこか淋しげな目をしていた。 おんぷ「ああやって悪い事ばっかり続くとね、何かのせいにしたくなるのよ…」 まさみ「だけど、お守りを捨てるって選択は、どうやら間違ってなかったみたいだよ」 おんぷ・さやか「えっ??」 まさみの意味深な発言に、2人は聞き返さざるをえない。 さやか「どういう事(こっ)ちゃ?」 おんぷ「まさか…!」 まさみ「そう、そのまさか。悪運の原因はこれ。どうやら蛆虫が巣食ってたようだね」 さやか「うちにも見せて…ほんまや」 透視してみて、さやかも唖然。 おんぷ「これを捨てたからには、阿部さんはこれ以上、悲しみに暮れる事はないわね。 そして問題は…このお守りに残ってる悲しみね」 その目付きから、おんぷの意図を察し、さやか・まさみ共に手の甲を差し出した。 当然、この後には3人の合言葉がくる。 おんぷ「瀬川のS!」 さやか「西郷のS!」 まさみ「酒井のS!」 おんぷ・さやか・まさみ「3人合わせて…Triple-S!」 雨は一向に止む気配がない。3人は近くにあった公園内の東屋に場所を移した。 傘を差していては両手が使えないし、かと言って全身雨曝しになるのも頂けないからだ。 閉じて東屋の柱に立て掛けられた3つの傘から、雫がポタッ…と落ちた。 さあ、お膳立ては宜しいようだ。いつも通り、まずはお着替えから。 シュッシュ♪ おんぷ「プリティ〜ウィッチ〜おんぷっち〜♪」 さやか「プリティ〜ウィッチ〜さやかっち〜♪」 まさみ「プリティ〜ウィッチ〜まさみっち〜♪」 お次はマジカルステージ。手間が掛かるが、手順を追って確実に。 さやか「まずは、何て唱えるかや」 腕組みしながら問いかけるさやかに、まさみは疑問符を浮かべた。 まさみ「なしてさ?前みたいに、ゆきちゃんを助けてって言えばいいしょや」 さやか「それやと、1人だけ声揃わへんって」 おんぷ「そっか…私だけ、阿部さんって呼んでたもんね」 それに対して、さやか・まさみは愛称の「ゆきちゃん」で呼んでいた。 まさみ「あ、こいつは…」 さやか「八兵衛は、もうええから」 毎度お馴染みの台詞を口にしようとした所、さやかに止められてしまったまさみ。 まさみ「さやちゃん、台詞取らないでよ。拍子抜けするからさ…」 さやか「いつも同じ台詞やったら、ツッコみたくもなるっちゅうねん」 話が少し逸れたのを、おんぷが修正。 おんぷ「ほらほら2人共、それくらいにして…やるわよ」 さやか・まさみ「は〜い」 おんぷ「プ〜ルルンプルンすずやかに〜」 さやか「プレサ〜リラティ〜なめらかに〜」 まさみ「ポクセル〜カソペ〜きよらかに〜」 おんぷ・さやか・まさみ「マジカルステージ!!!ゆきちゃんを助けて!!!」 これまた毎度の事だが、揃いの白無垢衣装。ロイヤルパトレーヌ3人組の見参だ。 さやか「さてと、これで今度は、どないなるかやな…」 まさみ「よくそんな風に、悠長にしてられるね…」 おんぷ「何が起こるか分からないわ。2人共、気を付けて…」 その時だった。突然、ヒュッ!という空気音がして、お守りから何かが飛び出した。 おんぷ「えっ!?何?」 まさみ「速いっ!」 さやか「しもたっ!黒いの逃げてもうた!」 動体視力の良さは、さやかの取り柄の1つ。飛び出したのが何か、きちんと捉えていた。 まさみ「くっ…気付くのが早ければ、仕留めてたものを…」 舌打ちして悔しがるまさみに、後悔しても何にもならない…と、おんぷ。 おんぷ「まさちゃん、言っても始まらないわ」 さやか「それに、こん中で一番、目がええの、うちやろ? その、うちかて気付くのが、やっとやったんやから…」 おんぷ「そうよ。自分を責めないで」 まさみ「うん…それで、さやちゃん、飛んでった蛆虫どこ行った?」 さやか「真上!雲ん中、紛れてもうた!」 そう言って、さやかは立ち込める暗雲を指差した。 おんぷ「ちょっと厄介ね…」 まさみ「あの雲の中か…あたしでも、位置を絞り込むのは難しいかな…」 おんぷ「それにしても雲に紛れて、一体何をするつもりかしら…」 3人が警戒する中、上空の黒雲は、雨音とは違う別の音を響かせようとしていた… ピカッ!ゴロゴロ… おんぷ「雷…?」 さやか「ほえっ!お臍、取られる〜!」 まさみ「待てよ…菅原道真…天神様…雷…!」 少し考え込んでいたまさみが、何か思い当たって表情を変えた瞬間… ピシャッ! おんぷ・さやか・まさみ「きゃあっ!!!」 突然、落雷が3人を襲うかのように、東屋のすぐ近くの地面に落ちたのだ。 たまらず東屋から飛び出て、雨の公園を逃げ惑う3人。 さやか「ほんまにお臍、取られてまう!」 おんぷ・まさみ「取られません!!」 濡れ鼠になりながらもボケるさやかに、残りの2人は同時ツッコミ。 まさみ「それにしても、こう来るとはな…」 おんぷ「まさちゃん、雷の事、予想できてたみたいだけど、どうして?」 まさみ「菅原道真は学問の神様であると同時に、天神様…つまり雷様なんだよ。 その怒れる雷に打たれた者は、黒焦げで即死した程のね…」 おんぷ「ええっ!!」 さやか「何やてぇ!?」 そう言っている間にも、雷光は3人を目掛けて直下する。 ピシャッ! おんぷ・さやか・まさみ「わあぁ〜!!!」 さやか「うちのお臍、絶対狙われとる!」 まさみ「お臍お臍って、しつこい!」 いい加減にしろ…と大声になるまさみに伝えるには、おんぷも声を荒げなければならない。 おんぷ「喧嘩してる場合じゃないでしょ!」 まさみ「ごめん…」 さやか「あ…うち、分かってもうた」 突如、ポツリと呟いたさやか。首を傾げる残りの2名。 おんぷ・まさみ「??」 さやか「この雨の降り具合、ゆきちゃんの感情に合わせて、酷(ひど)なってたと思わへん?」 おんぷ「あっ…!そう言えば…」 まさみ「確かに…」 さやか「そんでもって、お守り捨てるくらい、やけくそになったら、土砂降りになって… 終いには、今こうして雷まで落ちてきとるやろ?」 おんぷ・まさみ「おお〜…」 さやか「つまりや。あのブヨブヨは最初っから、お守りだけやのうて、 あの雲ん中にも、仰山おったっちゅう事(こっ)ちゃな」 さやかにしては、かなり推理できている方である。 まさみ「なるほど、筋は通るね」 おんぷ「でも、これからどうする?」 雷鳴の轟く曇天を見上げ、悩ましげな表情を呈すおんぷ。 まさみ「蛆虫を退治するには、あの雲の中に飛び込まなきゃなんないか…」 さやか「せやけど飛んでったら、雷もろに喰らってまうやん…」 まさみ「読んで字の如く、電光石火…避けきれそうにないし…」 しかも、こうして作戦を立てている暇すら、相手は与えてくれないようだ。 ピカッ!ゴロゴロ… さやか「次、来るで!」 いつまでも雨に濡れ、雷にビクビクしている訳にもいくまい。 雷相手に目付きもキリリと、迎撃態勢を取るおんぷ。 おんぷ「プ〜ルルンパトレ〜ヌ!」 現われたのは、巨大な避雷針だ。落ちてきた雷は、進路を変えて避雷針に突き刺さる。 さやか「おんぷちゃん、ナイス!」 おんぷ「一時凌ぎに過ぎないわ」 まさみ「何かするなら、今の内って事か…」 冷静に考える2人の横で、さやかの瞳の輝きが変わった。何かを思い付いたようだ… さやか「ほな、うち行くっ!」 おんぷ・まさみ「えっ!?」 2人が驚いている間に、さやかは箒を駆って雨空へ向かって離陸。 おんぷ「さやちゃん!」 さやか「切り込み隊長さやか、突撃や〜!」 一直線に飛び立ったさやかは、黒雲に突っ込んで姿が見えなくなった。 まさみ「ちょっと、ちょっとちょっと…」 この台詞、どこかで聞いたような台詞だが… おんぷ「今の…たっち?」 まさみ「…何が?」 おんぷがツッコんでみても、まさみには通じていない模様。 どうやら、まさみは元ネタを知らないで言ったようだ。 さて、そうこうしている間に、さやかはと言うと… さやか「プレサ〜パトレ〜ヌ!」 さやかの叫ぶ声が天に響いたかと思うと、空を覆い尽くしていた黒雲が一気に細切れになった。 散り散りに千切れた雲の隙間からは、太陽光が燦々と漏れる。 背後に太陽を背負う形のさやか。後光が射した姿は、阿弥陀如来の如く神々しく見えた。 表現するなら、さやかは梅雨空を断ち切った、好天の女神様… そよ風と舞い踊る青葉を従えて、無事さやかは地面に降り立った。 さやか「ほい。一丁上がりや♪」 おんぷ・まさみ「さやちゃん!!」 さやかの元に駆け寄った2人の内、まさみから放たれた第一声は… まさみ「何考えてんのさ!いきなり突っ込んで…」 さやか「せやかて避雷針あったら、うちには雷、来(け)ぇへんやん?」 まさみ「雲の中では関係ないっしょ!火の中に飛び込むようなもんでしょや!」 さやか「そない怒らへんでも…」 鬼の形相で捲くし立てるまさみに、さやかは涙目… まさみ「あっ…」 たじろいだまさみは、少し言い過ぎた…と反省の念に駆られた。 おんぷ「さやちゃん、まさちゃんはね、さやちゃんが心配だったから、こうして言ってるのよ」 さやか「まさちゃん…そうなん?」 潤む瞳を向け、さやかはまさみに問う。 まさみ「…まあ、ね」 少し素直になれないまさみは、恥ずかしげに答えた。 さやか「おおきに…それと堪忍…何も言わんと飛び込んでってもうて… ロイパトやったら悪い魔法効かへんから雷、平気かも思て…それで…」 おんぷ・まさみ「あっ…!!」 これは盲点だった。さっきまで3人共、必死で雷から逃げていたが、 よく考えればパトレーヌドレスが、悪い魔法で生じた雷を無効化してくれたであろう。 まさみは元より、おんぷですら気付かなかった事に、さやかだけが気付いていたのだ。 おんぷ「そうよね…私とした事が…」 まさみ「慌てふためいてたから、頭が回ってなかったね…」 今までの雨に代わって、日差しが降り注ぐ。 さやか「それにしてもや、道真はんって何で雷様なん?」 どうやら、さやかはさやかで、そっちの方が気になっていた模様だ。 おんぷ「その辺は、まさちゃんにお任せよね」 まさみ「よし来た。菅原道真は、政敵の藤原時平の陰謀で、都から大宰府に左遷されたよ。 それは時平の讒言を受けた、醍醐天皇の逆鱗に触れたから…」 さやか「讒言って?」 おんぷ「告げ口する事」 さやか「ほな、逆鱗に触れるって?」 おんぷ「怒りを買う事よ」 難しい言葉の意味は、おんぷに説明してもらったので、まさみは解説を続行。 まさみ「都では道真の死後、疫病が流行って、醍醐天皇の皇子達が相次いで病死したんだ。 道真に代わって政権を得た時平も、39歳の若さで亡くなってる。 さらに朝議中の清涼殿に雷が落ちて、ここでも死傷者が多数出たんだ。 これには堪りかねた醍醐天皇、道真の霊を鎮めようと、京都に北野天満宮を建立した。 そして左遷先の大宰府にも、ご存じ太宰府天満宮が建立されたって訳。 それ以来、今日(こんにち)に至るまで、道真は天神として祀られてるんだ」 さやか「ふ〜ん…雷になって落っこちてきたさかい、雷様なんか…」 おんぷ「じゃあ、学問の神様とも言われるのは?」 確かに菅原道真と言えば、天神よりは学問の神様としての名の方が大きい。 まさみ「道真が政治家としても、学者としても、それに文人としても優れてたからだよ。 それで太宰府天満宮のお守りは、受験生に人気があるって訳」 おんぷ「ふ〜ん…勉強になったわ」 その横で、阿部ゆきののお守りを手の平に乗せ、さやかが呟いた。 さやか「お守りって、みんながそれぞれの願いや思いを込める物(もん)やろ… それを利用して悲しませるやなんて…酷いで…!」 おんぷ「そうね…でも、もう二度とこんな風に悲しませたりはしないわ。 ロイヤルパトレーヌの名に懸けて…ね」 さやか・まさみ「…うんっ!!」 さて後は、お守りを持ち主である阿部ゆきのに返却しようと思うのだが… さやか「なあ、これ阿部さんに返すついでに、面白(おもろ)い事しよか♪」 おんぷ・まさみ「面白い事??」 さやか「えへへ…♪」 雨が上がってきた、人通りのない川沿いの道を、家路を辿る阿部ゆきの。 その道で突然、ピカッ!と稲妻が落ちてきて、阿部ゆきのを目映い光が襲った。 阿部ゆきの「えっ!?何?」 そして閃光が収まると…巫女に扮したおんぷ・さやか・まさみの3人が現われた。 阿部ゆきの「…あなた達、何してるの?」 すると3人は、阿部ゆきのに向かって恭しくお辞儀した後、こんな事を言い出した。 さやか「突然のご無礼、誠に申し訳ございませぬ。 私は天神様にお仕えする者で、深草と申します」 おんぷ「同じく、水尾にございます」 まさみ「冷泉にございます」 突然そんな事を言われても、まともに受け止められるような阿部ゆきのではなかった。 阿部ゆきの「は、はぁ?何言ってるの?3人共、冗談も程々にしてよ…」 まさみ「驚かれるのも、ご尤も。こちらのお三方には、お体をお貸ししていただき、 今こうしている間は、少々お眠りいただいております」 さやか「つまり今、あなた様の前にいるのは、あなた様がご存じのお三方ではありませぬ」 おんぷ「私共が、あなた様にお声をお届けするには、他に方法がございませんでしたので…」 3人の演技に、阿部ゆきのはだんだんと飲まれていった。 阿部ゆきの「そ、そう…で、天神様のお使いが私に一体、何の用? それに天神様って、どこの天神様よ?」 まさみ「菅公…菅原道真公と申し上げれば、お分かりになるかと」 阿部ゆきの「菅原道真…それって、大宰府の…!」 おんぷ「その通りでございます」 さやか「私共は、こちらをあなた様にお届けするために、罷り越した次第で…」 そう言いつつ、さやかは阿部ゆきのが捨てた、太宰府天満宮のお守りを差し出した。 阿部ゆきの「私の…お守り…」 さやか「大切になさいませ…これを無くされますと、天神様のご加護が受けられませぬ」 まさみ「私共も毎度このように、お届けできるとは限りませぬ」 おんぷ「くれぐれも、お気を付け下さいませ」 阿部ゆきの「分かったわ…ありがとう…」 するとビデオテープの巻き戻しのように、稲光は空へと戻っていった… そして呆然とする阿部ゆきのの前には、互いの体に凭れ合う3人の姿が。 服装は遠近学園の制服…いつもの3人の姿が、すやすや眠っているのだった。 阿部ゆきの「ねえ、ちょっと…ねえ…」 このまま道端に寝かせておく訳にいかないので、阿部ゆきのは3人の体を揺すった。 さやか「う…ん…」 薄っすらと目を開けた3人。それぞれ、寝ぼけ眼(まなこ)を擦る。 まさみ「あれ…?ここ、どこ…?」 おんぷ「私達…何してたのかしら…?」 阿部ゆきの「あなた達…本当に覚えてないの?」 訪ねた阿部ゆきのの顔を見つめながら、さやかは首を傾げた。 さやか「…何を?」 阿部ゆきの「じゃあ…今のって…!」 雨上がりの空を見上げる阿部ゆきのの表情にも、晴れ間が射しているようだった。 それを見て、3人は心の中で歓声を上げていた。 おんぷ・さやか・まさみ「(作戦も演技も、どっちも大成功!!!)」 数分前… さやか「ほな、今うちが言うた通り、天神様のお使い演じきろか」 おんぷ「女優の端くれとして、これくらいの寸劇が出来なきゃね♪」 まさみ「そうだ。あたし達の役名、決めとこうよ。呼び名がないと、後で困るよ」 おんぷ・さやか「呼び名って…どんな??」 まさみ「そうだね…よし。昔の帝(みかど)の御名(おんな)を頂こうか。 丁度あたし達3人のイメージに合いそうなのが、あるからさ…」 回想終了… 阿部ゆきのと別れた後、おんぷ・さやか・まさみの3人で、笑い合いながら道を行く。 さやか「うちは、葉っぱとか草とか緑のイメージが好きやから、深草で…」 おんぷ「私は、名字の瀬川から水のイメージで、水尾…」 まさみ「あたしは、北海道の雪や氷の冷たいイメージから、冷泉…結構、良かったんじゃない?」 ここ数日、雨続きだった空は、3人の笑顔と共に輝いていた… それから数日後、朝の遠近学園… 阿部ゆきの「元気しとっと〜?」 いつも元気な、さやかをも上回る快活な声。 何と声の主は、落ち込んでいた筈の、あの阿部ゆきのだ。 さやか「ゆきちゃん!元気しとんで〜!」 よく聞くと、阿部ゆきのの喋り口は、以前の標準語ではない。 さやか「あれ…ゆきちゃん、何語喋っとるん?」 阿部ゆきの「何語って、博多弁ったい。あたし、博多っ子じゃけん」 言われて、さやかは先日の阿部ゆきのの言葉を思い返した… 阿部ゆきの「何がお守りったい!ちっとも守ってくれんとね!」 回想終了… さやか「そう言えば、聞くの初めてやなかったわ。 こないだ、お守りに向かって『何がお守りったい!』って言うとったしな」 阿部ゆきの「あ、あれ聞いとったと?」 そこに申し訳なさそうに、おんぷ・まさみが間に入る。 まさみ「あの〜…お取り込み中、失礼なんですけど〜…」 おんぷ「どうして急に博多弁になったかって事、聞かせてもらえる?」 阿部ゆきの「ああ、説明せんといけんね…」 数日前、テレビ局… 阿部ゆきの「あ〜あ…また落ちちゃった…」 ロビーのソファーに腰掛けて、阿部ゆきのは溜め息… そこに、1匹の蝿がブ〜ン…と羽音を立てて寄ってきた。 阿部ゆきの「なっ、何よ…何ばしよっとね!」 蝿を追い払おうと、つい大声で叫んだ阿部ゆきの。 それを聞きつけた1人の男性が、阿部ゆきのの肩に手を掛けた。 ???「君、いいねぇ」 阿部ゆきの「…え?」 再び遠近学園の教室… 阿部ゆきの「それがドラマの監督さんで、博多弁の喋れる女の子ば探しとったち言うて…」 さやか「ほな…!」 阿部ゆきの「うん!念願叶って、子役デビューったい!」 満面の笑みを見せる阿部ゆきのの手を握り、さやかは自分の事のように大喜び。 さやか「良かったな〜!ほんま良かったな〜!」 まさみ「それにしても、今まで標準語だったのは…」 阿部ゆきの「みんなと喋り方違うけん、田舎者って馬鹿にされとうなかったと… ばってん、そぎゃん自分を隠しとったけん、今まで受からんかったと」 まさみ「無理して喋ってた標準語じゃ、本当の自分を出し切れてなかったんだね」 おんぷ「多分、ぎこちなさとかが演技にも影響してたんじゃないかしら」 阿部ゆきの「じゃけん、これからは自然な自分のままでいくったい!」 決意新たな阿部ゆきのを、さやかは心から応援する事を誓った。 さやか「ゆきちゃん、うちも応援すんで!」 阿部ゆきの「さやちゃん…それに、おんぷちゃんも、まさちゃんも…ありがと!」 おんぷ・さやか・まさみ「頑張って!ゆきちゃん!!!」 梅雨の雨雲が太陽を隠すように、本来の自分を隠していた阿部ゆきの。 その雲が取り払われた今、彼女は南国の太陽のように輝き始めたのだった… 阿部ゆきの「うん!あたし、頑張るったい!!」 次回予告 おんぷ「もうすぐ父の日ね…」 まさみ「あっ、あたしに遠慮しなくていいよ」 さやか「ほんま?ほな話、進めるけど…」 おんぷ「高橋きよねちゃん、パパが嫌いなんだって…」 まさみ「なしてだろ?」 おんぷ「次回、おジャ魔女おんぷTriple‐S(トリプル・エス) 『複雑関係?娘とパパと救急車』…何か理由があるみたいね…」 さやか「せっかくの父の日やのに、お父ちゃんが嫌いやなんて… 何とか仲直りさせたげよ!プレサ〜パトレ〜ヌ!」 14話端書き 梅雨ときたら、暗いのが嫌な性分の、さやかの話にしようとは考えてました。 湿気も何も吹き飛ばしてしまおうとする性格から、話は展開できると思いまして… そこに1人、クラスメイトの女子を織り込んで…という訳で、紹介いたします。 阿部ゆきの…第1話に1つだけ台詞があった女子。 今回、博多っ子という設定を盛り込みました。 本場の方から見れば、間違ってる部分かなりあるとは思いますが… とりあえず博多弁、挑戦してみたまでです… それにクラスメイト女子、1人初登場のお方がおられます。 若槻つぐみ…眼鏡っ子という、少し具体的な容姿の設定が起こされております。 とにかく融通が利かない、パソコン命で計算できないと気が済まない性格… 何か力入ってますね、筆者…多分、まだまだ出ますよ。この子… もう1人、新しい登場人物出てますね。 国語担当の廿楽先生…難しい漢字の問題を出しては、まさみに読まれてしまいます。 前回登場した弓道部の百済さんに続き、恒例の数字を冠した名字です。 百済さんは百ですが、廿楽先生は…実は廿=二十なんです。「にじゅう」と読めるんです。 廿日市(はつかいち)という地名からも、廿が二十である事が分かりますね。 これで一ノ瀬・十河・廿楽・百済・千種・萬…今度は、二〜九で考えてみる予定です。 さらに新たな試みとして、はづきの解説コーナー♪(笑) 番外編として挿入してみましたが…いかがでしょ? ちなみに参考にしたのは、ももちゃんのミニアルバムCDです…ばじとふ〜んw あと補足説明としまして、天神様のお使いに扮した3人の呼び名… おんぷ・水尾(みずのお)、さやか・深草(ふかくさ)、まさみ・冷泉(れいぜい)と読みます。 由来となった天皇は、以下の通り。 水尾天皇…清和天皇の異称。第56代の天皇で、平安時代前期に在位。 後水尾天皇…第108代の天皇で、江戸時代前期に在位。 深草天皇…任明天皇の異称。第54代の天皇で、平安時代前期に在位。 後深草天皇…第89代の天皇で、鎌倉時代後期に在位。 冷泉天皇…第63代の天皇で、平安時代中期に在位。 後冷泉天皇…第70代の天皇で、平安時代中期に在位。 こりゃあ思いっきり日本史、まさみの専門分野ですね… 雷に抗って黒雲を薙ぎ払い、晴れ間の日差しをバックに輝くさやか… ああ、筆者に絵心があれば…(涙)