ついに今年もやって参りました、聖バレンタインデー… 
さやか「何やねんな、急に呼び出して…」 
まさみ「筆者がまた変な事、考えてるんだべさ…」 
おんぷ「2人共ぼやかない、ぼやかない♪」 
 
『特別企画・それぞれのバレンタインデー』 
 
今回の進行役は、おんぷ・さやか・まさみと、次回作の主演3人組が務める。 
おんぷを中央に、さやか・まさみが両脇を固める配置になっている。 

さやか「でもなぁ〜、うちはお父ちゃんに義理チョコあげるだけやし…」 
まさみ「所でさ、バレンタイン…って巷では有名だけど、何の日だっけ?」 

突然ボケたまさみに、思いがけずツッコミを入れる機会を得たさやか。 

さやか「そう来るかいっ!」 
おんぷ「私から説明するわね。2月14日はバレンタインデー。 
    世界的に女性が男性に告白する日みたいよ。 
    国によっては、逆に男性が女性に告白してもいいらしいけどね。 
    日本ではお菓子会社の販売戦略があって、チョコを女性から男性に渡すの」 
まさみ「なるほどねぇ…」 

真剣に聞いて頷くまさみを見て、さやかは呆れ顔… 

さやか「世間知らずにも程があんで…」 
おんぷ「まあまあ…とにかく、各方面のバレンタインを私が紹介するわね」 

意味が分からず、さやか・まさみ共に聞き返す。 

さやか・まさみ「各方面って??」 
おんぷ「うふふ…MAHO堂のメンバーと、美空小のクラスメイト」 
さやか「そりゃまた面白(おもろ)そうな企画やな〜」 
まさみ「こういう事にだけは頭回るんだよね。うちの筆者…」 
ノリノリなさやかに対し、今度はまさみが呆れ顔になっていた。 

おんぷ「それで2人には、それについてコメントしてくれればね」 
さやか「ほ〜い」 
まさみ「あたしは辛口な事しか言えないと思うけど…」 
おんぷ「じゃ早速、行くわね。まず、どれみちゃんのバレンタインは…」 
 

春風どれみ&小竹哲也のケース… 
小竹「おう!どじみ!」 
どれみ「どれみだっつ〜の!」 
小竹「今年もチョコ渡す相手いないんだろ〜?俺が代わりに食ってやるよ!」 
どれみ「余計なお世話だ〜!そっちこそ、今年は1個でも貰えたの!?」 
これが小竹には手痛かった。すぐさま「貰えていない」と顔に出る。 
小竹「(ギクッ…)へっ!お前に心配されたくないね〜!」 
どれみ「何だと〜!こ〜た〜け〜!!」 
 

さやか「これ、痴話ゲンカやん…」 
まさみ「犬も食わないって奴か…」 
これには両方共、呆れてしまった。 

おんぷ「誰が見てもバレバレなのよね、あの2人」 
さやか「どっちかが折れたら、ええのになぁ〜…」 
そう言いつつ、さやかはまさみの方を見た。 

まさみ「なして、あたしを見るの…?」 
さやか「まさちゃん、言いたい事あっても隠すやん。素直になったらな〜思て」 
まさみ「さやちゃん!」 

いきり立つまさみを後目に、おんぷはマイペースで進行。 

おんぷ「じゃ次、行くわね」 
まさみ「おんぷちゃん!」 
 

妹尾あいこ&有馬健一の場合… 
有馬「あいこ〜っ!フィアンセの俺にチョコをくれぇ〜!」 
いつの間に妹尾家の敷居を跨いだのか、アンリマーこと有馬健一が突撃。 

あいこ「アンリマー!家(うち)に勝手に上がり込むな〜っ!」 
有馬「阪神は優勝したで〜!約束や!わいと早(はよ)う結婚してくれぇ〜っ!」 
あいこ「アホ言わんといて!あれはリーグ優勝やろ?日本一と違(ちゃ)うやん!」 
怒鳴り散らす、あいこも何のその。有馬は、さらに無茶苦茶な事を言い出す。 

有馬「構へん構へん!あいこ〜!お前の全部が欲しいっ!」 
あいこ「喧しいっ!!」 
 

さやか「ウザったぁ…あいちゃんも大変やな〜、あんなんに付き纏われて…」 
マイナス評価のさやかに反して、まさみは意外と好印象を受けている模様。 
まさみ「『お前の全部が欲しい』か…」 
おんぷ「もしかして、まさちゃん…あの台詞に惚れた?」 
さやか「はぁ?台詞はええとしても、言う人間が問題やろ!あれのどこがええねん!」 
眉をひん曲げるさやか。まさみの考え方が理解できないらしい。 
まさみ「あれだけ真剣に思ってくれてるんだもん、少しは受け止めてあげないと…」 
おんぷ「さてと…次は私の番ね」 
さやか・まさみ「ええっ!?おんぷちゃんのもあるの!?」 
 

瀬川おんぷのケース… 
おんぷの母でありマネージャーでもある美穂が、チョコを大量購入してきた。 
美穂「おんぷちゃん、皆さんに配るチョコ、選んでもらえるかしら?」 
おんぷ「えっ…またなの?このチョコの山…」 
美穂「だってこれで、いいお仕事貰えるかもしれないのよ?これは営業よ」 
おんぷ「ならママに任せるわ…あっ!でも、これだけは…」 

山の中から一番良さそうなチョコを選び出して、おんぷは微笑んだ。 

おんぷ「パパの分♪」 
美穂「もう、おんぷちゃんったら」 
 

最後のおんぷの笑顔が、お気に召したらしく、さやかは既にメロメロ。 

さやか「か〜わ〜い〜い〜!」 

一方、正義感の強いまさみは、目の付け所が違った。 

まさみ「いいお仕事って…賄賂贈ってるようなもんでしょや…」 
おんぷ「その辺は大目に見ないと…2人にも必要になってくるのよ」 
2人にも必要…それは、さやか・まさみが芸能活動をするという事か… 

まさみ「おんぷちゃん!次回作のネタバレになってる!」 
おんぷ「あっ!私とした事が…てへっ♪」 
まさみ「(おんぷちゃん、狙った上でやったね…)」 
そして、さやかの方に目を移すと… 
さやか「おんぷちゃんラブリー☆」 
まさみ「駄目だ、こりゃ…完全に酔ってる…」 
おんぷ「じゃ、まだまだ行きます♪」 
まさみ「さやちゃんが…この状態なのに…?」 
 

飛鳥ももこ&岡島小太郎のケース… 
ももこ「Hi!元気してた?岡島君!」 
岡島「飛鳥さん!どうしたんですか?」 
いきなり岡島家を訪ねてきたももこに、岡島は当然ながら驚いた。 
ももこ「アヒャヒャ☆米国から飛んできちゃった!思い立ったが吉日だね」 
岡島「それは、さぞお疲れでしょう…そして、その荷物は…」 
見ると、ももこは大きな箱を抱えて来ていた。 

ももこ「エヘヘッ…岡島君に特製ケーキの配達だよ!」 
岡島「これはこれは…かたじけない!」 
剣道少年の岡島は、額が床に付くほどに土下座した。 
 

さやか「ももちゃん…ケーキとは、また太っ腹やな〜」 
まずは、さやかが食い気に走る。 
まさみ「お菓子作り職人の為せる技…流石としか言えないや」 
ももこの手際の良さに、腕を組んで感嘆するまさみ。 
おんぷ「そりゃあ、ももちゃんだからね」 
さやか「にしても、思い立ったが吉日って…あの行動力も凄いな〜」 
まさみ「誰かさんに似て、後先考えないんだね」 
そう言うまさみの視線は、さやかに突き刺さっていた。 

さやか「まさちゃん…誰かさんって誰?」 
まさみ「知らなきゃ結構」 
さやかは結局分からず、首を傾げるのみ。 
おんぷ「さあ!ここからは、美空小の時のクラスメイト!」 
 

飯田かなえ&杉山豊和のケース… 
かなえ「杉山君、ここの店のチョコ美味しいんだって。一緒に食べない?」 
太目の体で有名なかなえだが、どうしても食べるのがやめられない。 
杉山「あのな〜…お前これ以上太ったら、本当に横綱になるぞ〜きん」 
かなえ「大丈夫だって。ちゃんと背も伸びてんだから」 
杉山「…にしたって限度があんだローカル線の旅番組」 
かなえ「気にしない気にしない♪」 
体格通りの大らかな性格…お調子者の杉山も、そんなかなえが満更でもなかった… 
 

さやか「意外な取り合わせが出たな〜」 
まさみ「あの洒落でも何でもないのは…何?」 
杉山のギャグは、真面目一徹のまさみには、全くもってウケない。 
おんぷ「一応ギャグらしいけど…そこは流して」 
これには、おんぷも苦笑いするしかない。 
さやか「流す前に、聞く気にもなれへんわ…」 

大阪が長いさやかの耳にも、届くはずがなかった。 

まさみ「まあ、この2人、似合わなくはないね」 
さやか「はいっ!次、行こか」 
どうやら、さやかは早く進めてほしいようだ。 
おんぷ「はいはい」 
 

伊集院さちこ&宮本まさはるのケース… 
さちこ「はいっ、宮本君」 
宮本「いっ、伊集院さん!?こっ、これは…!?」 
いきなり何やらラッピングされた小箱を差し出され、宮本は戸惑った。 
さちこ「バレンタインのチョコ。私達、お友達なんでしょ?」 

宮本は過去に、さちこに告白して玉砕した事があった。 
その時の断り文句が「お友達でいましょ」というものであった。 

宮本「あぁ〜…ありがとう!」 
 

さやか「意外やな〜!さっちゃんが男作るなんてな〜」 
まさみ「さっちゃん本人は、全く自覚無いと思うけどね…」 

ちなみに、さちこは過去の私小説で、さやか・まさみと共演済みである。 
それ故に、さやか・まさみにも「さっちゃん」という愛称が通るのだ。 

さやか「宮本の顔、赤いの通り越して、真っ赤っ赤やん…」 
まさみ「何なんだかねぇ…片方は何でもないつもりで、もう片方は有頂天…」 
そんな2人の間で、おんぷが1人、小さく笑っていた。 
おんぷ「うふふっ…私のお陰よね」 
実は、宮本に告白をするよう迫ったのは、おんぷだった。 
さやか「おんぷちゃんのお陰やて?」 
まさみ「隠してる…おんぷちゃん、絶対何か隠してる…!」 
おんぷ「じゃ、どんどん行こっか♪」 
さやか・まさみ「あっ、流した…」 
 

奥山なおみ&佐川ゆうじのケース… 
なおみ「ねえ、佐川」 
佐川「おっ、奥山!?何だよ?今日はラリアット喰らうような事してないぞ!」 
なおみ「何、言ってんのよ…義理チョコ余ったから、あげようと思ったのに」 
佐川「そっ…それはビックリビビンバ!」 
なおみ「くっだらな〜い…やっぱり、やめようかな〜」 
佐川「なっ、何でだよ〜!」 
なおみ「私を笑わせたら、考えるかな♪」 

ニヤつくなおみ。なぜか佐川は気合いを入れる。 

佐川「よ〜し!頑張りマッスル筋肉マン!」 
なおみ「寒っ…あんた、いい加減あんなトリオ組むのやめたら?」 
佐川「何を〜!」 
 

さやか「何がビックリビビンバやねん…流石、SOSトリオのトップバッターや…」 
まさみ「あと、この2人えらい身長差だね…」 
杉山と同様、佐川のウケも宜しくない。 

おんぷ「実は仲いいのよね。この2人も」 
見た目は凸凹コンビだが、共に蛙が嫌いという共通点もある。 
おんぷ「実は奥山さん、しらけてても陰で笑ってたりするの」 
さやか「うちは絶対、笑えへん…次、行ってや」 

 
木根ひろこ&森川だいのケース… 
ひろこ「森川君、今度のサイクリング、どこ行こっか?」 
森川「そうだな…木根、お前が決めていいぜ。もう普通に自転車乗れるんだし」 
ひろこ「いいの?どうしよっかな〜♪」 
自転車で交通事故に遭い、自転車に乗るのがトラウマになっていたひろこ… 
そんなひろこを救ったのが、自転車大好き少年の森川であった。 

森川「どうしたんだ?今回は随分と上機嫌だな?」 
ひろこ「うん☆今度は、おやつにチョコでも持って来ようかなって思ってるの。 
    ほら、バレンタインだし…甘いの嫌いじゃないでしょ?」 
森川「おっ、マジかよ!」 
 

さやか「何や、うちと髪型似てんなぁ」 
確かに、ひろこ・さやかは髪型だけでなく、顔立ちも似通っている。 
違いは全体的な色合いと、髪止めの数…ひろこは根本に1つずつで合計2つ。 
一方さやかは、根本だけでなく先端でも縛っているため、2つずつで4つの髪止めが要る。 

まさみ「あの手の髪型なんて、珍しくないっしょ」 
おんぷ「何か2人共、反応が薄くなってない?結構ラブラブでしょ?」 
まさみ「…あたし飽きてきた」 

肘をついて、いかにも飽き飽きしたという様子のまさみ。 

さやか「相手のおらへん、うちらへの当てつけかいな…」 
さらに、さやかも嫌気が差してきたらしい。 
おんぷ「う〜ん…何か、刺激のあるのは無いの?」 
 

工藤むつみ&長谷部たけしのケース… 
むつみ「長谷部君…これ…」 
長谷部「ん?…何だぁ、この変なのは?」 
差し出したチョコは…あまり見てくれの良い物ではなかった… 
むつみ「作ってみたんだけど…上手く出来なくて…」 
目が潤むむつみ。長谷部は少したじろいだ。 
長谷部「…い、いや、見た目は関係ねぇよ…味が良けりゃ…」 
そう言いつつ長谷部は、一口食べてみる。 
むつみ「…どう?」 
長谷部「うん…不味くはねぇな」 
これには、むつみ思わずガッツポーズ! 
むつみ「やったぁ!」 
 

共演済みクラスメイト2人目、むつみが出たのが少し刺激になったか。 

さやか「ほぉ〜…ここで、むっちゃんが来たか〜… 
    うちも、あんま器用やないからな〜…気持ち分かるわ〜」 
やはり共演済みであるため、むつみも愛称の「むっちゃん」で通る。 

まさみ「やっぱり大事なのは、心が篭ってるかどうかだね… 
    むっちゃんの熱い気持ちの勝利と言った所かな…」 

さやか・まさみ共に、これには共感が持てたようだ。 

おんぷ「2人共、だいぶテンション戻ってきたわね… 
    さてと…そろそろ取って置きの、行っちゃおうかな♪」 
ボケてみたおんぷに、さやか・まさみ同時にツッコんだ。 
さやか・まさみ「まだあったんかいっ!!」 
 

小泉まりな&木村たかおのケース… 
まりな「ねえ、木村君…」 
木村「ん…?」 
まりな「はいっ、これ…花壇に咲いたの…」 
顔を赤らめながら、まりなは木村に1輪の花を差し出した。 

木村「小泉…サンキュー。そんじょそこらのチョコより嬉しいぜ」 
まりな「ありがとう…!」 
 

ほぼ公認と言ってもいいくらいに知れ渡っている、まりな&木村のご両人。 
さやか「まりなちゃんかいっ!お花とか、めっちゃくちゃロマンチックや〜ん☆」 

まりなも、さやか・まさみとは共演済みだったりする。 
だが特に略しようがないため愛称は無く、まりなはまりなである。 

おんぷ「この2人は、かなり前から仲良かったわね」 
共にウットリする、さやか・まさみ。 

まさみ「花か…末永くお幸せにって感じだね…」 
おんぷ「まさちゃん、それじゃ結婚式になっちゃうわ」 
さやか「せやけど、あの2人やったら、すぐそうなりそうやな〜 
    あはは…めでたい!めでたい!ほな次!」 
 

佐藤なつみ&山内信秋のケース… 
なつみ「はい、信秋君…私のチョコ、貰って…」 

教会の娘であるなつみにとっては、バレンタインは当たり前。 
しかし信秋は寺坊主。少し困惑しているようだ… 

信秋「あの〜…うちは寺なので、西洋の慣習は…」 
なつみ「うちは教会よ…なのに駄目なの?」 

困った様子のなつみを見て、信秋は目を閉じて合掌… 

信秋「…ありがたく頂戴します」 
なつみ「主(しゅ)よ、山内君にご加護を…」 
 

さやか「これコメントしづらいわ〜…まさちゃん、パス」 
パスされても、まさみだって困るしかない。 
まさみ「パス、じゃないよ…これは、あたしでも辛いよ…」 
おんぷ「ちょっと難易度高かったかな?てへっ」 

どうやら、おんぷは2人の反応を見ている方が楽しいらしい。 

さやか「高いなんてもんやないって…てか難易度って…」 
まさみ「こればっかりは、あたしからもお願い…流して…」 
おんぷ「仕方ないわね…次、お願いしま〜す」 
 

長門かよこ&林野まさとのケース… 
かよこ「あの…林野君…」 
モジモジしながら、かよこは林野に声を掛けた。 

林野「何だい?僕は忙しいんだ。用なら早く言ってくれ」 
かよこ「チョコ…食べない?」 
林野「長門さん…」 

表情の硬い林野。かよこは少し申し訳なくなった。 

かよこ「あっ…やっぱり要らない…よね…私なんかのチョコなんて…」 
林野「いや…その…貰おうか…あ、ああ、ありがと…」 
かよこ「林野君…!」 
自慢の顎までが赤く染まっていた林野だった… 
 

さやか「かよちゃんか〜…これはこれで微笑ましいなぁ〜」 

これで4人目、私小説においての共演済みメンバー。 
本名のかよこが縮まって「かよちゃん」という愛称で、さやか・まさみには分かる。 

まさみ「素直じゃない奴…すぐ受け取ってあげればいいのに…」 
だが、これは墓穴を掘る事になった。 
さやか「素直やないんは、まさちゃんも一緒やて」 
おんぷ「ふふっ…また言われちゃったわね、まさちゃん」 
まさみ「あ〜もう!おんぷちゃん、人の困ってる様子見て笑わないで!」 
さやか「しゃあないやん。面白(おもろ)いんやから…あはは…」 
まさみ「こらっ!」 
 

万田ようこ&万田じゅんじのケース… 
ようこ「じゅんちゃん、はいっ。チョコあげるっ」 
じゅんじ「ありがと、ようちゃん」 

あまり嬉しそうな顔ではない…ようこの目には、そう映ったようだ。 

ようこ「美味しくない?」 
じゅんじ「そうじゃないけど…双子でチョコ貰うのも何だかな〜ってさ。 
     それよりさ、ともや君の方はどうなったのさ?」 

ともや君とは、ようこが趣味の飛行機で知り合った、1歳上の彼氏である。 
ようこ「いいの!ともや君には、まだ持ってない飛行機のキット、プレゼントしたから」 
じゅんじ「そうか…で、何で僕にはチョコ!?」 

驚くじゅんじに、ようこは顔をそっと寄せた。 

ようこ「そりゃあ…あたしにとって、じゅんちゃんは大切な存在だから… 
    2人しかいない双子だもん…当然でしょ♪」 
じゅんじ「ようちゃん…うん、美味しいよ」 
ようこ「ありがと…じゅんちゃん…」 
 

さやか「双子か〜…それにしても、ようちゃんの髪型、まさちゃんと一緒やん」 
確かに無造作なロングヘアは、まさみ・ようこの共通点だ。 
つまり、まさみとじゅんじも、並ぶと区別しづらいという事だ。 

まさみ「どうせ男っぽくて、髪に洒落っ気も何もありませんよ!」 
おんぷ「そっか…まさちゃんも男っぽい方よね…ふふっ、ようちゃんと同じね」 
まさみ「もう…それにしても、2人だけしかいない双子…そりゃあ絆も強くなるよね」 

そこに、おんぷが微笑みながら言い出した。 
おんぷ「絆が強まるのは、何も兄弟や双子だけとは限らないわ」 
さやか「せやせや!うちらは、どないなるねん!…えへへっ」 
まさみ「…うん、そうだよね。あたし達だって大親友だもんね!」 
おんぷ「さて…気を取り直して番外編、行っちゃって!」 
 

吉田かずやVS吉田親父のケース… 
親父「何、寝惚けた事言ってやがる!このスットコドッコイ!」 
吉田「何だと!俺はただ、鯛焼きにチョコを入れらんねぇかって、聞いただけだろ!」 
親父「だからお前(めぇ)は穀(ごく)潰しだってんだよ!うちは昔から餡子一筋だ! 
   バレンタインなんてなぁ、お菓子屋に任しときゃあ、それでいいんだよ!」 
吉田「俺はなぁ、これでも店のためを思って言ってんだぞ!」 
親父「馬鹿野郎!んな事(こたぁ)しなくたって、うちはやってけらぁ! 
   流行りに流されるなってんだ!この洟垂れ小僧がぁ!」 
吉田「言いやがったな、クソ親父!なら仕方ねぇ!俺がチョコ鯛焼きを作ってやるぜ〜!」 
親父「やれるもんならやってみやがれ!犬っころみてぇにキャンキャン吠えやがってよぉ!」 
吉田「後で吠え面かくなよ!今度こそ、この俺が勝ぁ〜つ!」 
親父「青二才が一丁前な口利きやがって!食える代物になったら、味見してやらぁ!」 
 

これには、楽しい事が大好きな、さやかが真っ先に噴き出した。 

さやか「ぶははっ!何やねんな!この父子」 
おんぷ「見ての通りの頑固親父と、その息子よ」 
まさみ「お父さんか…楽しそうだな…」 

おんぷ・さやか「あっ…」 

早くに父を亡くしているまさみには、羨ましすぎる光景であった… 
おんぷ「まさちゃん…ゴメンね…もうちょっと考えて見せるべきだったわね…」 
さやか「うちも、無神経に馬鹿笑いしてもうて…堪忍して…」 
おんぷ・さやかに頭を下げられて、まさみは両手を前に出した。 
まさみ「ちょっ、ちょっと…いいってば、そんな…2人は悪くないよ… 
    ほら、気にしてないからさ。頭上げてよ。ね?2人共…」 
おんぷ「本当に大丈夫?」 
さやか「怒ってへん?」 

おんぷの目が潤み、さやかに至っては既に泣きっ面… 

まさみ「そんな2人見てたら、立つ腹も立たないって…ほら、もう次は無いの? 
    …えっ?最後に一番凄いのが取っといてある?」 
すると、泣きべそだったさやかの表情がコロッと明るくなった。 

さやか「ほんま?ほな、それ出して!早(はよ)う早(はよ)う!」 
おんぷ「さやちゃん、立ち直り早すぎかも…」 
 

藤原はづき&矢田まさるのケース… 
はづき「まさる君…バレンタインのチョコ…」 
モジモジするはづき… 

矢田「藤原…誕生日おめでと…」 

歯切れの悪い矢田… 
そして2人は、赤面して向かい合う…そして同時に口が開き、手が前に出た。 
はづき・矢田「これっ!!」 
同時に突き出した手には、それぞれチョコと花束が… 

はづき「今年も…勇気の出るチョコ…」 
矢田「毎年、代わり映えしてねぇけど…花束…」 
そして、互いの贈り物が交換されて… 
はづき・矢田「あ、ありがと…」 
さらに顔が赤味を帯びる… 
矢田「いいのか?こんなんで…」 
はづき「うん…私、お花好きだし…矢田君こそ…そんなチョコでいいの?」 
矢田「ああ…これが一番美味ぇからな…」 
クスッと笑うはづきに、矢田は口を噤むのだった… 
 

さやか「これまた特大のネタ、最後に持ってきたもんやな〜」 
まさみ「そうだったね…この日が誕生日のお方が、1人だけいたんだよね…」 
読者の皆さんは、MAHO堂メンバーの所で出てきていない時点で、 
このような展開は、早々に読めていたと思われますが… 

さやか「筆者の企画力、こんなもんやからな〜…見え見えで、すんませんでした…」 
まさみ「こんな先の読める企画で、申し訳ありません…」 

筆者に代わって、さやか・まさみが頭を深々と下げた。誠に申し訳ない… 

おんぷ「どれみちゃんの言葉を借りると、2人はラブラブあっちっち♪なのよ」 
さやか・まさみ「ラブラブあっちっち…」 

2人同時に復唱してから、2人共にプラスの評価。 

さやか「確かに!今までで一番あっちっち♪かもな」 
まさみ「これ以上、この雰囲気を形容する言葉が無いね…」 
おんぷ「…という訳で…2人共、いい?せ〜の…」 
ここで3人、声を揃えて… 
おんぷ・さやか・まさみ「はづきちゃん、お誕生日おめでとう!!!」 
そしてさらに、ここまでお読み下さった方々へも、お言葉がありますようで… 
おんぷ・さやか・まさみ「そして皆さんも、お幸せなバレンタインを!!!」 
 
終