臼蓋形成不全 − 股関節の機能&重要な筋肉
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●はじめに… “臼蓋形成不全”のリハビリテーションにおける必須項目は、股関節の周囲を中心とした筋力および柔軟性の強化です。これらを鍛え、“荷重関節”である股関節を衝撃から保護するとともに、関節としての機能を補助することで、進行性の“不治の病”と呼ばれるこの病気における症状を改善し、その進行を遅延させることが可能です。目指すは、強くて柔らかい筋肉です。無論、ただ鍛えるだけでは意味がなく、筋トレやストレッチで強化した筋肉の機能を正しく有効に活用し、“使える身体”を作っていくための訓練も欠かせません。 このページでは、舞姫が'08年8月から始めて現在に至るまで続けるリハビリ通院で得た知識や情報をもとに、股関節の機能および筋肉の働き、それらを有効活用させるために必要な機能回復訓練などについて、綴っていきたいと思います。なお、“保存療法”のページでも触れましたが、ここではリハビリの具体的な内容については、さほど詳しくは記しません。患者それぞれで症状や治療法・対処法なども異なるリハビリテーションにおいて、我流は厳禁です。なので、ここでの舞姫のお話は参考程度に留めて、必ず専門的な知識や心得を持つ医療従事者の適切な指導のもとで、リハビリに努められてください。 ◎ページ先頭へ ●股関節の機能 ・屈曲 … 脚を前方へ上げる動作 ・伸展 … 脚を後方へ上げる動作 ・外旋 … 脚を付根から外側に廻す動作 ・内旋 … 脚を付根から内側に廻す動作 ・外転 … 脚を真横に上げる動作 ・内転 … 真横に上げた脚を元に戻す動作 |
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これまでのリハビリ通院で得た知識や情報を整理し、股関節の持つ機能やそれに伴う筋肉の働きなどを解体したうえで、舞姫自身の症状の緩和や、ダンサーとしての立場からのハンディの克服において、重要な事項を抽出していったところ、これら6種類の股関節の機能のうち、現在の舞姫が最も苦手とし、機能改善における大きな課題となるのは、“屈曲”“伸展”“外旋”の3つに絞られます。ただし、ここで挙げた3つの機能は、舞姫の不得手とする項目としてピックアップしたに過ぎず、状況に応じて6種類すべての機能回復のための訓練を行うことが、症状改善において重要であることは、言うまでもありません。 ◎ページ先頭へ ★屈曲 “屈曲”(くっきょく)というのは、脚を前方へ上げる動作です。ちなみに舞姫が苦手とするのは、“膝を曲げずに脚を伸ばした状態”での屈曲で、いわゆる前屈系の動作です。舞姫の場合、ハムストリングスの柔軟性の尋常でないほどの欠落が、屈曲における大きな妨げとなっており、お恥ずかしいことにダンス歴20年にして、未だ舞姫が立位体前屈で手の平を床に付けることができないのは、このためです。なお、無理して屈曲させようとすれば、正しい姿勢を維持できず骨盤が後傾してしまい、これにより上半身の筋肉も緊張させ、腰や背中にまで負担が及びます。 ★伸展 “伸展”(しんてん)というのは、脚を後方へ上げる動作です。舞姫の場合、腸腰筋や大腿四頭筋の柔軟性の尋常でないほどの欠落が、筋収縮による骨盤の前傾を誘発し、この伸展における大きな妨げとなっています。無理して後方へ脚を上げようとすると、正しい姿勢を保つことができず、身体の向きが横側に開いて傾いてきてしまい、これを修正しようとすると上半身の筋肉も緊張することで不必要に背中が反ってしまい、腰にまで負担が及びます。 ★外旋 “外旋”(がいせん)というのは、脚を付根の部分から外側に廻して開く動作です。これは、ダンスの世界では“アン・ディオール”(En Dehors)といって、クラシックバレエやジャズダンスにおける必須技法なわけですが、舞姫の場合は股関節の稼働域低下による開排制限が災いし、思うように外旋することができず、無理して外旋させようとすると、股関節は勿論のこと、膝や腰・足首などにも負担を掛けてしまいます。 なお、この外旋において最も重要な役割を果たす筋肉としては、“深層外旋六筋”(しんそうがいせんろっきん:後述)と呼ばれる筋肉群がありますが、ここは“インナーマッスル”(Inner Muscle:外観的には判りにくい、身体の深層部にある「内側の筋肉」のこと)といって、患者が単独で筋力や柔軟性を鍛えることは難しいため、舞姫の場合は同様に股関節外旋の機能において大きな役割を担うといわれる、中殿筋や大殿筋などの筋力強化により、この外旋機能の改善を心掛けています。 ◎ページ先頭へ ●重要な筋肉 上半身と下半身とを連結させる“中継地点”となる股関節には、その双方を繋ぐためのさまざまな種類の筋肉が密集し、複雑に絡み合っています。これらの筋肉群は、股関節を衝撃から保護しその動作を助ける役割を果たしており、その筋力や柔軟性を強化させることにより、拘縮による炎症や稼働域制限などの症状を改善し、その進行を遅延させることが可能です。ここでは、このリハビリ通院で舞姫が学んだ、症状の改善や機能回復のために重要な役割を果たす筋肉について、記述させて頂きたいと思います。 ※筋肉のイラストは、『電脳整体/無料整体テキスト』より、転載させて頂きました。 ◎ページ先頭へ |
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☆腹横筋 “腹横筋”(ふくおうきん)というのは、背中から下腹部に至るまでをくるりと取り巻くことで身体をコルセットのように支えており、ダンスは勿論のこと、あらゆるスポーツの分野において最も大切な、バランス感覚や安定性を高める身体の“芯”を作るために、重要な役割を果たす筋肉です。先に記した深層外旋六筋と同様に、この腹横筋も鍛えることが難しいといわれる“インナーマッスル”(Inner Muscle)に属しますが、臼蓋形成不全や変形性股関節症などの股関節疾患の症状改善においても、腹筋群のなかでは最も重要であり、普段から意識して筋力の強化を心掛けることが大切なのだそうです。 |
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| “腹横筋”(ふくおうきん) | |
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| 半腱様筋 | 半膜様筋 | 大腿二頭筋 |
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◎ページ先頭へ ●“使える身体”を作るための機能回復訓練 リハビリテーションの目的は、筋力や柔軟性の強化ばかりではなく、むしろ最も重要なのは、筋トレやストレッチで得た身体能力を、正しく有効活用できるよう努めることです。「鍛えるだけじゃダメ。“使える身体”になるためのリハビリなんだよ!」…舞姫が通院する整形外科の理学療法の先生達が、口を揃えたかのように言う台詞です。いくら物理的に筋力や柔軟性を鍛えても、それらの機能を自身で“制御”できなければ、意味はないのです。よって、筋力や柔軟性の強化と同時並行で、“使える身体”を作るための機能回復訓練も行っていくことが必要不可欠となるわけです。 ◎ページ先頭へ ★健康な身体作りは、美しいウォーキングから 舞姫が通院する整形外科の理学療法の先生達曰く、健康な身体作りにおいて最も重要なのは、日常生活においても頻繁に行われる動作である“歩行”の改善だそうです。なお、ここの理学療法の先生達から舞姫が指導された歩行法は、プロのモデルの世界でも充分通用する、“ウォーキング”の基本中の基本です。正しく美しい姿勢や所作・歩行法を身に付けることにより、関節など身体に掛かる負荷を最小限に抑え、歩行時の苦痛を軽減することが可能です。 無論、歩行訓練は通常に行うウォーキングのみにとどまらず、下肢リハビリの定番である“モンキーウォーク”(Monkey Walk:両膝を曲げた状態で、重心を移動させながら歩く)をはじめ、さまざまなヴァリエーションが存在します。これらの歩行訓練の数々を適切に組み合わせて行うことにより、あらゆる角度から疾患に伴う欠陥を補い、その機能の改善を試みることが大切です。 ◎ページ先頭へ ★多彩な訓練の数々で機能回復を! リハビリによる機能回復訓練は、先に記述した歩行訓練のほかにも、日常生活で頻繁に行われる“立ち座り”の動作を応用したスクワット運動の数々や、バランス感覚を身に付けるための“片脚立ち”とその応用運動など、その種類は多彩な数におよびます。たとえ、ある特定の箇所の機能を鍛えることが目的であったとしても、その訓練法は一種類のみにとどまらず、多種多様な方式が存在し、特定の種類の訓練法だけに偏らず、さまざまな方式を効率よく織り交ぜて訓練を行うよとにより、あらゆる角度から身体を覚醒させ、その機能回復を図ることが重要となってきます。 ただし、我流が厳禁であるリハビリテーションにおいては、患者それぞれの症状や身体能力によって、どのような方式による訓練が必要なのかも微妙に異なってくるわけで、無論その選択を誤れば、却って症状の悪化を誘発する危険性もあります。くれぐれも、患者の独断による訓練法の選択は避け、専門の知識を持つ医療従事者の指導のもとで、ご自身の症状に適合した訓練を行い、“使える身体”を目指して精進されることを、舞姫も希望したいと思います。 ◎ページ先頭へ |
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“臼蓋形成不全”とは? 発覚までの経緯 保存療法の重要性
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