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カスミサンショウウオの成長 」( 2009.Feb.15 編集 )
 カスミサンショウウオの成長

湿地の生物

カスミサンショウウオの発生-2007

カスミサンショウウオ (H.nebulosus)
左/オス  右/メス

カスミサンショウウオは10cm位の小型のサンショウウオです。
幼生は水中で暮し、成体は陸で過ごします。尾の上には黄色い線があるのが特徴です。
体色は黄色がかっていますが、繁殖時期には右のメスのような美しいものもみられます。(3/7撮影)

卵嚢(らんのう)

卵嚢(らんのう)は長い螺旋状のもので、中にたくさんの卵が入っています。(2007.data)

初観察・2007年2月26日

形状

受精卵

未受精卵

3月頃、昼の気温が10度位になると、オスが繁殖のため水場に集まり、続いてメスがやってきます。

受精は夜間水中で行われ、産卵後オスはしばらく近くにいます。未受精卵は白濁しています。

初期の発生

受精した瞬間から発生が始まります。

2月26日

2月27日

2月28日

受精卵の発生(細胞分裂)の進行は早く、24時間後にはすでに凹凸ができます。

だ円形のラグビーボール状に変わるまで2・3日です。

3月1日

3月2日

3月3日

3月4日

3月5日

まず頭部、次に尾部が突出してきます、そして最後に頚部がのびてきます。

尾部の先ものびてサンショウウオらしくなってきました。

3月6日

3月7日

3月8日

3月9日

3月10日

お腹の袋が日ごとに小さくなり、このころになると時々動くものもいます。

※以上の画像は屋外でほぼ24時間毎の記録です。


後期の発生

発生の後期になると、卵嚢(らんのう)の中で幼生が動きはじめます。(2002.data)

(1)3/20

(2)3/23

(3)3/25

(4)3/27

(5)3/27

(1)お腹には栄養袋が見えます。/(2)エラが伸び、尾も長くなってきました。/(3)エラが発達し、パランサーも見える。

(4)一ケ所に集まってきたらそろそろ脱出する日も近い。/(5)卵嚢(らんのう)は二重になっているのがわかります。

幼生の成長

孵化後の幼生は水中で生活し、プランクトン・カゲロウ・ミズムシなどを補食します。

幼生(アホロートル)は「エラをもっているオタマジャクシ」といったところです。(エラの後ろに見えるのはやがて前足になります)
幼生は3対のエラと、目の後ろに一対の平行棒(パランサー)があります。この卵嚢(らんのう)からは25匹の幼生が孵化しました。

(1)3/27

(2)3/31

※パランサーは止水生のサンショウウオの特長です。

エサが不足すると共食いもします。やがて、前足次に後足が発達しエラが消えると、ようやく陸上生活をはじめます。

(1)4/10

(2)4/10

(3)4/12

(4)4/14

(1)目は非常によく、素早い。エサは、ミジンコ、ボウフラなど。/(2)ミジンコを補食して、腹の赤く膨れた幼生。

(3)前足が発達すると、少しづつ前方へ曲がりはじめる。

(4)パランサーは前足が発達すると役目が終わり、やがて消える。後ろ足が少し出てきた。

水温は25℃位でも、日陰があれば平気です。夏場のクーラーもそれほど必要ありません。※高地型のサンショウウオには必要になります。

(1)4/16

(2)4/18

(1)後ろ足の指が確認できる。足での歩行が始まる。/(2)エラが消えるのは、およそ4〜6週間後。

幼生(アホロートル)の捕食活動 ※ガの幼虫を食べている幼生(5/1)。
口に入るものなら、どん欲になんでも食べてしまいます。

時には仲間や死んだミミズなども食べます。腹一杯になると、数日は何も食べなくても大丈夫です。

(1)5/3

(2)5/3

(3)5/3

(4)※2007.6/2

(5)※2007.6/2

体長3.0〜3.7センチ。この頃になると、大きさに差がつきます。共食いしないよう大きさを選別し、別々にします。

上から見るとエラが発達してるのがわかります。※2007.6.15 画像追加

エサは、アカムシを主にときどき、ミミズやカワゲラの幼虫を巣から出して与えます。

(1)体長3.5〜4センチ(写真の個体は4センチ)。 (2)早いものは、肺呼吸をはじめます。
(3)次第にエラが消えはじめます。

(1)5/22

(2)5/25

(3)5/25

※幼生は周りの明るさによって体の色を変えます。

亜成体

エラが消えると水中生活に別れを告げ、上陸が開始されます。

(1)すっかりエラが消え、亜成体へ変化。壁面を上りはじめるようになると、専用の飼育装置に移します。

(1)5/26

(2)5/26

(3)6/7

(2)飼育装置には水苔などを入れてやります。※幼生は垂直の壁も登れます。

新成体

上陸後再びこの場所に戻ってくるのは、3〜4年後になります。

新成体として陸上生活開始。いよいよ上陸して、肺呼吸をはじめます。体長3.5〜4センチ。(写真の個体は4センチ)
※2007.6.15 画像追加

(1)※2007.6/15

(2)※2007.6/15

カスミサンショウウオの成長 2009.feb.15 編集

終わりに

カスミサンショウウオは繁殖期以外は落ち葉のつもったような林に生息します。

また幼生から亜成体までのおよそ3ヶ月間を水中ですごします。

そのためオオサンショウウオのように水系の保全だけで保護することは不可能です。

また繁殖可能な生体になる間の生態もほとんど知られていません。

私達にできることは、里山ひとつをそっとしておくことしかないのかも知れません。 (了)


参考ページ

両生類くらぶ 分布調査 生態 成長 調査-2009 2008

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里山の詩

とんぼ

カスミサンショウウオ

昆虫忍者

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