仮面ライダーフリークス&恐怖!夜伽話
            地縛霊。
           〜睨む老婆〜



 地縛霊とは、ある特定の人間が、事故や事件…または戦争などで命を失った場合に、その人間
の意識や念。または霊魂などが、その土地や建築物などに縛り付けられた状態になる事により、
自ら移動できず、成仏も出来ないでいるという状態を指すと言われている。


…さて、今回のお話は、投稿者である優希さん(仮名)がまだ小学生だった頃に、その母親であ
る久子さん(仮名)が体験したという…そんな地縛霊にまつわるお話しである。


 現在、優希さんの祖母の住んでいる二階建てのその家は、祖母たちが住む以前には、あるお婆
さんが一人で住んでいたらしいのだが…そのお婆さんは、お風呂に火を点けようとした際に、爆
発事故を起こし、大火傷を負い亡くなってしまったのだと言う…。

 このお婆さんの霊に関しては、優希さん本人も目撃した事があるらしいのだが、まだ年端もい
かない頃だったので、知らないお婆さんがいる…位にしか思わなかったらしい。

…そして、ある年のお盆。
 珍しく祖母が、彼女たち家族に泊まりに来ないかと誘ってくれたのだと言う。

 晩御飯も食べ終わり、床に就く時間となって、皆で寝ていたらしいのだが、久子さんは深夜、
トイレに立ち、二階にある六畳間へと戻ってきた際に、ふと思ったのだと言う…。

「ここで寝るのは嫌だなぁ…」

 そんな事を思いながらも、他に寝る場所もなく、布団に潜り込んだらしいのだが…眠りについ
て、しばらくすると金縛りに遭ってしまい、目が覚めてしまったのだと言う。

…そして、階段を上ってくる「とんとんとん…」と言う足音が聴こえたかと思うと、天井に、例
の爆発で亡くなったと思われるお婆さんの霊が、鬼の様な形相をして、久子さんに次の様に怒鳴
りつけて来たらしいのだ。

「其処は私が寝ていた場所だ!!退けろ!!」

 恐怖に駆られた久子さんは、必死に念仏を唱えたらしいのだが、そのお婆さんの霊には効かな
かった様で、隣の三畳間にその姿を移動させると、相変わらず、鬼の様な形相で、久子さんを睨
み続けていたのだと言う…。

 そんな極限の恐怖からか、久子さんは、そのまま失神してしまったのだと言う…。

…その翌日。

 一階で寝ていた祖母が、涼しい顔をしながら久子さんに次の様に訊ねて来たらしい。

「昨日は何も無かった…?もう一泊していくかい…?」

 久子さんは前日に起こった出来事を、全て祖母に話すと、思い切り首を横に振って、「もう帰
る!」と言って、その家を後にしたらしい…。


…しかし、これは私の憶測ではあるが、そのお祖母さんは「二階で寝ると何かが起こるかもしれ
ない」と言う事を、予め知っていたのでは無いだろうかと、私には思えてならないのだ。

 何故ならば、わざわざ、お盆と言う霊の活動が活発になる時期に、霊感を持つ実の娘を泊まら
せる事で、その存在を確認したかったのかもしれないとすら思えるのである。

 それが「昨日は何も無かった?」と言う問いかけにつながっているのでは無いだろうかと思え
て仕方がないのだ。

 また、例のお婆さんが亡くなったとされる風呂場は、この家では使われておらず、何故かいつ
も銭湯を利用していたらしいのだ…。

 直接の死亡原因となった風呂場…。

 もし、この風呂に、入浴などしていたとしたら、いったい彼女たちには、其処で、どんな事が
待ち受けていたのであろうか…?