仮面ライダーフリークス&恐怖!夜伽話
           許してあげたのに…。


 今回のお話は優衣さん(仮名)が、霊の集団に囲まれた際に起こったと言う体験談である。

 それは、とある心霊特番をテレビで観ていた日の翌日の事であったと言う。

 その番組内では、再現VTRとして、とある旅館に泊まっていた女性が、霊に襲われ、まるで
誘導されるかの様に、海岸へと逃げ込み、無数の霊に取り囲まれ、最終的に恐怖のあまりに気絶
してしまった…という様な内容であった。

 そして、その翌日…彼女が昼寝をしていた際の事であったと言う。

 彼女は突如、霊的な金縛りによって、身体の自由を奪われてしまったのである。
 いつの間にか、彼女もまた、青白い顔をした四人程の女性の霊に取り囲まれてしまっていたの
だと言う…。

 彼女は、ほとんど身動きが取れない状況の中で、その霊の長い髪を引っ張って抵抗を試みたら
しいのだが、相変わらず、彼女の身体の自由は取り戻せないままであったと言う。

 優衣さんは心の中で、お経を唱え始めたらしい。

(波阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 …)

 
…しかし、そんな彼女に向って、足元にいた一体の霊が次の様に語りかけてきたのだと言う。

「…何、ブツブツ言ってるの?そんなの効かないよ?…素直に戦ってれば許してあげたのに…」

 素直に戦ってれば…とは、どうにも意味不明な言葉ではあるのだが、時に霊はそういう事を語
りかけてくるものだと言う事は、私の経験上からも、うなづける話ではあるのだ…。


 その言葉を浴びせられた後、もの凄い力で脚を引っ張られた彼女は、身体がズルッと下にずれ
た感覚がしたのだと言う…。

 おそらく、彼女の身体…というよりも、身体の内側にあるという幽体というものが引きずり出
されそうになったのでは無いだろうか…と私は憶測する。

 その他の女性の霊たちは、彼女に何をしてくる訳でも無かったのだが、聞き取れない言葉をし
きりにしゃべっていたのだと言う…。

 ほどなくして、彼女は金縛りから解放されたのだが、かなりの恐怖感に見舞われたのだと、私
に語ってくれていたのであった…。