手拍子。
今回のお話は、美穂さん(仮名)が昼寝をしている時に起こったという心霊現象のお話である。
…ある日、彼女の友人である水城さん(仮名)から、携帯電話に一本のメールが届いたのだと言
う。
美穂さんは頻繁にメールをする友人は、個別に着信音を設定しているらしく、その音で誰から
のメールが届いたか分かるようにしているらしいのだが、その時は特に、緊急性のある様な気配
でも無かったし、とにかく眠かった事もあり、後で読もうと思いつつも、再び眠りについたらし
いのだ…。
しかし、寝ている彼女の左側の頭上から、妙な音が聴こえてきたのだと言う。
…パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッ…
そんな感じの…まるで、手拍子を連打する様な音であったらしい。
そして、それはラップ音などでは無く、確かに【手を打つ音】であったのだと言う。
その音が聴こえてくる事に関しては、特に怖いとか、嫌な感じがするといった感じは受けなか
ったので、彼女はとにかく不思議な音がしているとしか認識しなかったらしい。
…しかし、そんな手拍子の様な音に彼女はすっかり、起こされてしまったのだと言う。
そこで、彼女は先ほど届いた水城さんからのメールを開くと、そのメールには古代の楽器を再
現したという音が添付されていたらしく、その音を聴いた水城さんの周囲にいる古代の霊団の方
々が、非常に喜んでいたらしいのだ。
「祭りだ!祭りだ!」
そんな風に、霊団の方々が、狂喜乱舞の大騒ぎをしていると言う様な内容のメールであったの
だと言う…。
美穂さん曰く…その清く澄んでいて、初めて聴くのに何処か懐かしさを覚える様な古代の楽器
の音を、早く彼女にも聴かせたくて、手拍子の様な音で、彼女を起こしたのであろうとの事であ
った…。
「おいっ!何、のんびり寝てるんだよっ!…起きろ。起きろよっ!」
そんな事を伝えている様に、彼女には感じられたのだと言う…。