忍び寄る足音。
本日のお話は、私自身の体験した、気味の悪い心霊体験談である。
その日は家族全員が不在であり、私は一人で自室にいた。
そして…午後九時頃であったであろうか?
ドアを挟んだ廊下から、奇妙な物音が聴こえて来たのだ。
ミシリ…ミシリ…ミシリ…
良く聴いてみると、どうやら足音で、私のいる部屋のドアに向かって歩いてきているのだ。
玄関の鍵は…かけてある。
霊の仕業か…泥棒か…?
そんな事を考えているうちに、とうとうドアの前までやってきた足音は、ぴたりと止まった。
…つまり薄いドアの向こうで、じっと立っているのである。
息を潜めて…とは良く言うが、この時のものは逆に凄まじいばかりの気配を放っていたのだ。
気配から、男性である事は間違いない。
脳裏に浮かんだイメージは白い軍服にブーツといった服装のものであった。
…しばらくすると、気配も消えたのだが、気味の悪い事、この上無かったのだ。
その後、ドアを開けて見ると、やはり誰の姿も無かったのである…。