アザミ


 今回のお話は、ある日水城さん(仮名)が森を散歩していた時に見つけたアザミの花から始ま
る。

 道端に咲いていた綺麗な紫色のアザミ…。
 種がフワフワと飛んでいた、そのアザミの種を可愛いからと持ち帰ったのだと言う。

 その次の日に、水城さんの友人である宮内さん(仮名)に、その事を話すと、そのアザミの種
を分けてもらえないかと頼まれて、その翌日また取りにいったらしい。

…すると水城さんの耳に少女の声が聞こえてきたのだと言う。

「いる分だけにしてね…」

勿論、おすそ分けをしてもらうんだからと、少しだけ種をもらうと、その中の一部を森に巻いて
帰宅したのであった。

 水城さんから、そのアザミ 種を貰った宮内さんは、何となく暖かい気持ちになり種を眺めて
いたらしい。
 …すると、宮内さんの耳に少女の声が聞こえてきたのだと言う。

「早く巻いてね…」

 宮内さんは度々、この少女の声を聞いているらしく、自分自身もまた母親である彼女は、その
少女の声が段々と、可愛らしく思えてきたのだと言う。

「明日まくね」

 そんな風に語りかけた彼女の言葉に、その少女の声は、無邪気な感じで答えたらしい。

「約束だよ」

…その翌日、宮内さんは約束通りに、子供と庭にアザミの種を植えたのだと言う。

 そして、そのアザミの少女は他の子供たちと度々、宮内さんの子供と夢の中で遊んでいるのだ
という事であった…。

 また水城さんは、その森でアザミの種をもらった際に、ハンカチを落としてしまったらしく、
いくら探しても出てこなかったらしいのだが、そんな時、あの少女の声が聞こえてきたのだと言
う…。

「種と交換したよ」…と。

仮面ライダーフリークス&恐怖!夜伽話