夜伽話の裏側で
皆さんは心霊的なものを取り扱ったサイトを覗いた後に、
一時的に霊感が上がることがあると言う話を聞いた事があるだろうか・・・?
今回のお話は、この「恐怖!夜伽話」の掲載直後に起こった心霊体験である。
お盆に近い・・・その日。
私は「ある話」を掲載するべく、深夜遅くまで作業をしていたのである。
もちろん、それは「夜伽話」の方針として掲げている通りに、
霊による障害・・・所謂「霊障」と呼ばれるものを引き起こす可能性の無い話であったのだが・・・。
ようやく無事に作業を終えたのは深夜であった。
そして眠りにつく為にトイレに行こうと自室の部屋から出ようとした・・・その時。
・・・何故かドアが振動しているのであった。
『ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・・ヴヴヴヴヴヴヴ・・・・ヴヴヴヴヴヴヴ・・・・・』
良くこの類の話は科学的に検証され、近くの電車・・・または高速道路などによる影響だとか、
そういったものから発生する「低周波」によるものであるなどと言われているのだが・・・。
・・・はたして全てがそうなのであろうか?
少なくとも私の住む家で、この様な現象の起こった場所は、その時によって様々である。
無論「発生源」となる様な場所も近隣には存在せず、
このドアノブが振動を始めたのも、はじめての出来事であったのだ。
元来、こういった類のものには・・・実は私は臆病なのである。
・・・だからこそ躊躇いを覚えたのだ。
このドアを開いた先に、何かがいるかもしれない・・・と。
しばらく迷った挙句、結局私は「そのドア」を開ける事にしたのだ。
ゆっくりと・・・覗き込む様に・・・。
・・・しかし、幸いな事に、そこには何の姿も視えなかったのである。
そして私はトイレに向かったのであった。
ほんの少しだけ、何もいなかった事に安堵感を覚えながら。
・・・しかし油断してはならないという緊迫感を抱えながら。
そして私がトイレに入りドアを閉めた・・・次の瞬間。
『バンッ!』
突然、ドアが叩かれたのであった。
上部が擦りガラスになっているそのドアには、人差し指が張り付いていた。
・・・そう。それは平手で叩かれたのであろうと思われた。
私は余りの驚きと恐怖に鳥肌が立ったのであった。
そして小さなラップ音が聞こえてきたかと思うと・・・。
次に廊下を踏みしめる音が聴こえてきたのだ。
『ミシ・・・・ミシ・・・・ミシ・・・・』
そして、その気配はトイレのドアの前に止まった・・・。
その薄いドア一枚を隔て、確実に誰かが立っているのである。
きっとそれは・・・髪の長い女性であるのだろうと感じられていたのだ。
もし・・・それが勘違いであれば、どれだけ良いだろうかと。
夜中に起きて、トイレから出てくるのを待っている父親であれば・・・と。
そう願わずにはいられなかった。
しかし、このまま中にいる事も耐えられない。
何せドア一枚を隔て、誰かが立っている気配を感じたままの状態なのだ。
そしてまた意を決して、ゆっくりとドアを開いたのであった・・・。
しかし、幸か不幸か・・・そこには誰もいなかったのである。
早足で自室に戻ると、私は急いで眠りについたのであった・・・。
・・・しかし、それで全てが終わった訳では無かったのである。
それは翌日の夕方の事であった。
自宅に一人でいた私は、居間で録画していた番組を観ていたのであった。
その居間は、先日「気配」を感じていた廊下に面しており、
擦りガラスの開き戸で隣接しているのだが、冷房を入れていた為に閉めきっていたのである。
しかし・・・その視界の横。
私の座っていた場所の隣を横切っていったのは・・・。
擦りガラスの向こうを歩く「白い女性の姿」であったのだった・・・。