唱える霊団
これは深夜。サイトの作業をしている時に、
水城さん(仮名)から届けられた実況の体験談である。
彼女は風邪をひいてしまい体調を崩していたのだが、
それは深夜二時を過ぎた頃の事であった・・・。
私のもとに水城さんよりメールが届いたのだ。
件名:「実況なのですが。」
さて、この時に彼女に起こった出来事が今回のお話である。
なかなか治る気配を見せない風邪の症状・・また、そんな中で彼女は眠れずにいたのだった。
すると彼女の耳元に、この世のものでは無い声・・・そして音が聴こえて来たのだと言う。
それは、「般若心経」・・・そして、真言系で良く聴き取れなかったらしいのだが、
「・・・・ソワカ」と唱える声であったのだと言うのだ。
そして、それらを唱えているものは全て女性のものであり、
十人やそこらの声では無く、もっと大勢のものだったのだと言う・・・。
それが山奥の谷川を流れる様な心地よい水音と、
一定の間隔をおいて、何か棒の様なものを叩いているらしく、
時折「キィィーン・・」という金属音の様なものが響いていたらしい。
それらがまるで、一体となった「音楽」の様に流れ、その奇麗な音楽の中で、
彼女は全く恐怖心を感じる事も無く、安らかな眠りにつけたのだと言う・・。
確かにこの時、私に届けられたメールには、
「怖くないですよ」という一文が添えられていた。
その姿は、はっきりとは視えなかったらしいのだが、
どうやら朝まで、そこにいた様で・・・。
翌朝、目を覚ました彼女の耳に、再び声が聴こえて来たのだった。
その窓辺から、はっきりと若い女性の声がしてきたのだと言う。
『生身なんだから、無理したら駄目だよ・・・?』
そう言って去っていったらしいのだ・・。
複数の霊が集団になり、行動を共にするという現象。
それは俗に「霊団」と呼ばれている。
そして彼女曰く、「尼さんか巫女の霊団」だったのではないだろうか・・・?
・・・そんな印象が残ったのだという。
さて余談だが、私自身も「般若心経」を唱える声を幾度も耳にした事があるのだ。
そこで、私は彼女に意見を求めてみたのだ。
『しかし、霊が自分で唱えるって、どういう「システム」なんですかね?』
・・・彼女からは、次の様な回答を頂いた。
『これについてですが、簡単に唱えてるだけですよ。
システム云々ではなく、本当に唱えてるだけ。
想いとか思想とかはその霊によって違うかもしれませんが・・。
システム云々っていうのがある意味現実的かもね(笑)』