
心霊写真。それは写る筈の無い『この世のものでは無い存在』が偶然に、
カメラに写りこんでしまうという写真であり、それはまだフィルムであった時代から、
デジタル化の進んだ現在になっても変わらず存在している。
私は正直、心霊写真などに接する機会も少なかったし、
元より鑑定など出来ないと断言していたのだが、
それでも『どうしても感想が聴きたい』と、頼まれる時もある。
そんな時は、ほぼ直感で感じた事を、
『外れてるかもしれませんが』と伝える様にしているのだ。
元来、心霊的な事柄は不確定要素も多く、個々の能力や感じやすい波長などにより、
必ずしも一定では無いと私自身は思っているし、堂々と鑑定をしている方の霊視が実は、
全くの的外れだったという様な報告も多数されているという事もあるからだ。
どんなに説得力のある言葉を発する方であっても、それは同様だと言える。
むしろ、断言される方の方が、私から見れば『いい加減』にさえ思えるのだ。
そういう事も手伝って、私自身は正直『そういう依頼』はほとんどしないに等しい。
しかしながら、親しい方。特に霊感を有する方々の中からは、
やはり不確定な要素が多いと言う事を自覚されている方も多く、そういう事例に限っては、
私も個人の判断は好まないので、協力もするし、また逆に依頼をする事も実際には行っている。
中には非常に危険な為に、写真を送る前に異変が起こった事例も存在するのだが。
今回は、そういう写真鑑定の中から抜粋し、
将軍の霊が写っていると言われた『海外の心霊写真』についての話をする事にしよう。
良く私が相談を持ちかける友人の水城さん(仮名)から、
ある日、数枚の写真が送られてきたのだ。
それは以前、彼女が海外旅行に行った際に憑いてこられたという、
『将軍の霊』の写真だという事であった。
彼女は霊からメッセージを受け取る事も多く、様々な現象の報告がされているのだが、
実際に夢の中でコンタクトをとってこられる事も多いのだと言う。
今回のこの『将軍』に関しては、数名の有名な霊能者が、霊視を行った際に、
『こんこんと説教と息子の自慢をして、なかなか帰ってくれなかった』
・・・という、そんな霊であるとの事であった。
ある日、何を思いたったのか、彼女から唐突に、
『将軍の写真を送ります』と数枚、私の元へ送られてきたのだ。
一枚目:
『まずはこれをみてください。
西洋館を移築したもので一階から二階にあがる階段の途中の写真です。
これは、将軍の現れた一年後に行って同じようなアングルから撮ったものです。』
二枚目:
『二階はお土産コーナーになっています。
将軍は二階から見渡せる壁のすぐ側に現れました。この時は何も写りませんでした。』
三枚目:
『お土産コーナーの入口になっているところです。
手前の柵沿いが、将軍のいた場所です。現れた時は鎧が飾ってありました。
右下の斜めになってる壁と柵の間に、
こちらを向いている黒マントらしきものをまとった、
髭の長い外国人みたいな男性がいるでしょう?解りますか?』
四枚目:
『将軍の現れた場所をお土産コーナーから撮った所です。
初めは絵画やマネキンが飾って合ってそれが写ったのかと、
この施設に問い合わせましたが、両方ともありませんでした。』
そして、感じたままを教えて下さいと、その文は締めくくられていました。
また、別の神社の写真も同時に送って来られており、
『左の絵馬の下に女性の顔が無いか』と同時に訊ねられたのでした。
いつもであれば余程、気にならない限り面倒に感じるのですが、
以前より、その将軍の話を聴かされていた事もあり、
興味を示した私は、パソコンに保存し、早速、拡大して視てみる事にしたのです。
これはさほど霊感の強くない私が、『そんな風に見えるもの』と区別する為に、
いつも行う作業である。・・・もっとも、その前に違和感を感じる事も少なくは無いのだが。
そして今回のこの写真の中。
『何も写ってないとされた写真』の中にも、違和感を感じ、
拡大して見た所、気になる顔が写っていたのでした。
そして、その後。彼女から送られてきた写真の中で、
特に気になる箇所に『○印』をつけて返送したのでした。
『とりあえず将軍ってのは、この拡大した写真の○の中ですよね?
それで、絵馬で気になるのはこれですか?・・・それと、この二枚目ですけど、
魔女の様な顔の女性が写っていませんか?』
『この二つはそのとおりだよ。もう一枚は気付かなかったなあ。
でも将軍が現れた場所とほぼ一緒だよね・・・彼じゃないのかな?どう感じる?』
・・・確かにとても薄く写っているのだが、それは将軍とは別の人物。
そして女性であり、この城に関係のある人物なのでは無いだろうかと感じたのだ。
定かでは無いのだが、将軍とは別の時間を生きた方で、
その容貌や建物の雰囲気から感じた事を、逆にそのまま彼女に訊ねてみる事にしたのだった。
『将軍の容姿は髪が多くて髭が長いでしょ?
ところで、ここって所謂、心霊スポットなんですか?
なにやら西洋魔術?・・・もしくは呪術的な何かを感じるんですが。』
・・・そして水城さんから、実は以下に述べる様な場所であったのだと聴かされたのだ。
『うんその通り。実は曰く付きの建物なんだよね・・・有名なんだよ、あそこは。
何だか男爵になった貴族がフリーメイソンと関係があるとかないとかいう話もあるし。
でもあそこはテーマパークで結婚式場でもあるんだよ。
将軍はこの屋敷の男爵とは関係ない人物だと霊能者は全員言ってたよ。
気に入って住み着いているだけではないかってね。』
・・・そして、その城にまつわるエピソードを聴かせて頂いたのだった。
こんな話が伝わる城。
昔、中世の頃にイギリスの小国の王が遺言を残した。
自分の心臓をイスラエルの地に埋葬せよと。
特命を受けた騎士は銀の箱に王の心臓を入れ、国を出たが、
途中でイスラム軍との戦闘に巻き込まれ戦死し、
王の心臓を入れた箱も放置されてしまった。
その心臓を取り返すべく、新たなる使命を受けたのがとある地位の低い貴族だった。
彼は王の心臓を故国に持ち帰り、見事に任務を果たして貴族は男爵に昇格し、
当時の王から新しい名と領地をもらった。
その際に彼は、故国へ帰る途中にもうひとつ宝を見つけていた。
それはハート型の大粒のガーネットで、どんな怪我や病気も癒す奇跡の力を持っていたという。
男爵となった彼はイギリスのエジンバラに城を構え、ガーネットを家宝とした。
時は流れて、19世紀。
事業に失敗した男爵の子孫は密かにその家宝を砕いて売り払ってしまったという。
直系の血は絶えて、屋敷も人手に渡ってしまったのだった・・・。
・・・さて、これはその『後日談』となるのだが、
彼女の元に数年間の滞在の後、再び旅に出て行ったという将軍の霊。
私の元に、その写真を送った事が『きっかけ』となったのかは、
定かではないと言っていたのだが、この数日後に彼女の元に再び現れたのだと言う。
現在、彼女の元には『豪族の霊団』が来ているらしく、その好戦的な霊団は密かに。
『何者かに対して攻撃をしかけている』という事であったのだが・・・。
戻って来た将軍の言葉を聴いて、彼女は非常に驚いたのだと言う。
『この前、将軍の写真を送ったせいかもしれないけど、今来てるよ。
ニヤッと笑った顔が一瞬見えたから。
彼が言った事にびっくりしたよ。騎士の血がうずく。加勢するって。
今、頭撫でられたよ。
将軍参戦は少しの間だろうけどね。あのおじいちゃん旅好きだから。
将軍の自慢は、必ず勝ち戦をする戦略家の息子とその部下一団らしい。
これまで数々の戦闘で勝利してきたと言ってたから、
案外息子と一団を派遣してるのかもしれない。
夢に将軍が出て来たら、ひざまづいてご挨拶だよ?』
・・・残念な事に写真で『その姿』を見たとは言え、
私の元に姿を現してはいないのだが、はたして無意識に近い夢の中で、
礼儀正しく振舞えるものかと心配ではあるのだが・・・。
もっとも、勝気な私が、例えそれが将軍だとはいえ、
『はたして跪くのか』という点も疑問ではある。
しかし、そもそも唐突に私の元へ将軍の写真を送ってきた事自体が、
その将軍にとって、何かの狙いがあったのかもしれないとも思うのだが、はたして・・・。