神様の恩返し
水城さん(仮名)の以前勤めていた会社には、彼女の先輩に当たる方で、
関野さん(仮名)という方がおり、水城さんと同じく、とても霊感の強い方だったそうです。
今回のお話は、その関野さんの妹夫婦である、
沢口さん夫妻(仮名)の身に起こったという不思議な体験談・・・。
「神様の恩返し」のお話です。
奥様の涼子さん(仮名)のご主人の大介さん(仮名)は、一人息子でした。
その舅と姑は、とても優しくて良い人だったのですが、
身体が弱く、長い間入院をしていたのだそうです。
昔、とある事情があって持ち家を手放してから、
沢口さん夫妻は、借家住まいをしていたのですが、
大介さんは会社を早期退職し、夫婦で親御さんの面倒を見る為に、
とある田舎町の、元は農家だったという空き家を安く購入したのだそうです。
ところが夫婦で見に行って見ると、
家の中は綺麗だったのですが、庭は荒れ放題になっており、
そこにはかつて、お稲荷さんや水神様を奉って居たと思われる壊れた社などもあったそうで、
涼子さんは、すっかり怖くなってしまったそうです。
大介さんは歳を取った両親のために家を買ったのだし、
このような巡り合わせなら、荒れた庭を片付ければいいだけだと、
暇を見つけては草刈りやら、お社を立て直したりしたのだそうです。
大介さんは元来、日曜大工が好きな人で、たちまちに庭は綺麗になりました。
お社も作り直し、倒れて居た石像も元通りにして、
更には、お坊さんを呼んで、お経まであげてもらったらしいのです。
・・・ある日、その事について、妹の涼子さんから、
相談を受けた関野さんは、その家の様子を見に行ったのでした。
しかし、その購入した家を尋ねた時には、特に悪い印象も受けず、
寧ろ、とても綺麗なすっきりと気持ちのいい感じがしていたそうです。
そして、関野さんは、その庭に「あるもの」を視たのだそうです。
・・・それは『狐と蛇』でした。
それが何やら伝えてきているらしいのです。
その狐と蛇は、しきりにお礼を言っており、そのお礼の気持ちなのでしょう。
関野さんに、こう告げたらしいのです。
『今度この家にくる老夫婦の病気を直してあげる』
・・・さて数日後の事。
沢口さん夫妻は、アパートから、その古い民家へ引っ越ししました。
そして両親の具合を見てから、今まで入院していた病院から、
新しい転居先の近所の病院に、親御さんをうつす予定だったのですが・・・。
『もう入院の必要はありませんよ。こんなに早く回復してよかったですね。
あとは引っ越し先の病院に紹介状を書きますから、通院してください』
・・・と医師から、告げられたのだそうです。
さて、両親を引っ越し先に迎えた所、お姑さんは何故か、
まず「庭のお社」に手を合わせていたのだそうです。
そして次の様な事を、涼子さんに語り始めたのでした・・・。
『夜に白い狐や蛇が出てくる夢を見たら、痛みが治まったんだよ。
だから、そのお礼をしているんだよ・・・』
その後、沢口さんの親御さんは、すっかり元気を取り戻し、
畑仕事をこなす程にまで回復したのだそうです・・・・。
その話を妹から聞かされた関野さんは、
一連の出来事に関して、こんな風に語っていたそうです。
『やはり住む人次第なのかねぇ・・・? あの家は悪い気はしなかったしね。
身内が言うのもなんだけど妹の旦那はよく出来た人なんだよ。
霊感系はまるで信じないんだけどね・・・。
でも・・・多分さ。前の住人は放置していたんだから、何か影響は出てるだろうね・・・?』
そんな風に関野さんは話していたのだそうです。