『粗塩』
今回のお話は奥間さん(仮名)から寄せられた、かつての戦争にも纏わるお話である。
彼女の住んでいる沖縄では、六月の二十三日は、6月の23日は、沖縄戦が終結した日という
事で、学校や役所などは休みになるのだと言う。
学校では六月になると、教育の一環として、戦争体験者を招き、当時の悲惨な話を聞いたり、
戦争の時に使われていた壕や戦跡を巡ったり、平和について考える授業などがあるのだと言う。
それはまだ、奥間さんの娘である優衣さん(仮名)が小学生の頃の出来事であった。
激戦地であり、多くの死者を出したという【南部の壕】に訪れ、実際に戦争を体験された方の
話を聞くという課外授業があったらしい。
その南部の壕に向かうバスの中、優衣さんの友人である、ゆりちゃんが目的地に近づくに従い
徐々に気分が悪くなって行ったらしく、目的地に到着する頃には、既にバスから降りる事が出来
ない程に、ぐったりとしてしまったのだと言う。
優衣さんは、仲の良い友達でもあり、また保健係でもあったので、バスの中で、ゆりちゃんに
付き添っていたのだと言う。引率していた先生たちは、彼女がバスに酔ってしまったのだと思っ
ていたらしいのだが、本当の原因は彼女の体質にあったのだと言う。
それは霊媒体質であるとの事であった。
多くの戦死者を出したと言う、その場所に近づいて行く事で、彼女はその影響を受けてしまい
体調を崩してしまったのである。
いつもならば自分の霊媒体質に自覚を持っている彼女は、清めの為の粗塩を携帯していくのだ
が、その日は課外授業と言う事もあって、普段とは異なるリュックサックを持ってきてしまった
が為に、粗塩が入っているか否かを確かめずに出てきてしまったらしいのだ。
幸いにも、自宅に帰って粗塩を舐めると、それまで悪かった気分も良くなったのだと言う。
さて、ここからは余談になるが粗塩は様々な霊障に対して、頻繁に使用されるものである。
部屋の隅に置いて、結界を張る事に使用される事もあれば、入浴時に入れる事で、霊の影響を
受けにくくしたり・・・また、今回の彼女の様に携帯して身を護ったり、煎った粗塩で”うがい”
をしたり、舐める程度でも弱い霊障を祓う事が出来るのだと言う。
もしも、気分が悪くなった時などに試してみると良いだろう。
どうしようもない程の吐き気を感じている時に、粗塩を一つまみ程、食べてみる事で即座に吐
き気から解き放たれる事もあるかもしれない。
・・・その時になって、はじめて、その効果を知ることが出来るかもしれないのだから・・・。