子孫繁栄
〜お墓参りでの祈り事〜
これは「心霊体験」とは言えないし、偶然と言ってしまえば「偶然」の出来事なのであろうが、少なくとも私にとっては実に喜ばしかった事には違いない。
これは私の長男の出生にまつわる話だ。
私は「跡継ぎ」になる男の子が欲しかったのだが
、最初に生まれたのは長女、そして次女と女の子が続き、
「もういいだろう」となかば諦めていたのだが、長女が「知的障害児」であった為、
男の子が欲しいとの妻の願いもあり、経済面からみても、
次の出産で「どちらが生まれたとしても」最後にするしかなかった・・。
そんな折、私の家系のルーツとなる「大分県の別府」に行く機会が出来た。
何がルーツなのかと言うと、私はその時に初めて知ったのだが、
古くからの「武家」の家柄であり、その祖父の実家で「家系図」とやらをみる事も出来た。
自分の名前の城があった事や、源氏と平家の戦に参戦していたことなどは読み取れたのだが
何しろ漢文で書かれていた為、他の箇所は残念ながら読み取る事は出来なかったのだ。
そんな事を知る以前から、私は「和風」と言えば言いのだろうか、
「日本刀の摸擬刀」を衝動買いしていたり、
妻の実家に在った「兜」の飾り物をなかば強引に頂いたり、趣味で仏画を書いてみたり..。
また中学生の頃に行った京都での修学旅行では「仏像」を買いあさったりしていたものだ。
私のおみやげは全て仏像か刀剣の模倣品になってしまっていた。血筋とでもいうのだろうか‥?
・・ちなみにこれは最近、知ったのだが、その「実家」は今では「僧侶」の家系となっていた。
そして私は、その際に「場所」だけを聞いて先祖の眠るお墓に一人で行って来たのだ。
古い、その「お墓」は最近の整理された「お墓」とは異なり、
山肌に苔むし、無数に存在していた。
見渡す限り全てが先祖のお墓だと言う中で、私は「心の中」で、
そこに眠る「ご先祖様」に語りかけたのだ。
「我こそは霧本家(仮名)の嫡男である。このままでは我が侍の血筋が絶えてしまう。
それでも良いのか!‥代々の霧本家のご先祖にお願いたてまつる。何卒、私に跡継ぎを‥」
‥と、強く祈ったのだ。
程なくして妻が妊娠したのだが、今までとは違い、
「男の子が生まれる」と不思議と確信に近いものがあったものだ。
「今度はどっちだろうねぇ?」‥と、友人に聞かれるたび「ああ‥男だよ」とハッキリと答え、男の子の名前しか考えていなかったものだ。
・・その結果は言うまでもないが。
‥ただ、おしむらくは、次女の方が「私の霊的な素質」を強く引き継いだ様で、
「その手の話」は、次女としか出来ないのだ。
・・そして、また数年の月日がたち「再び先祖の墓」へと行く機会が出来た。
しかし、そこには「予想だにしない出来事」が私を待ち受けていたのだ。
・・かつて「私が参った筈の先祖の墓とは明らかに異なる風景」が広がっていたのだ。
確かにあった私と同一の姓の並んでいた墓碑が全く無かったのだ。
また、その風景も方向も「全く異なっていた」のである。
もちろん、間違えて「他の家の墓に参った」というわけでは無い。
・・だとすれば「私のかつて訪れた場所」は一体、何処であったというのであろうか・・?