曰くつき物件
確かに過去に曰くの無い場所など存在はしないのかも知れない・・。
だが・・もし?
その過去に起きた出来事により「心霊現象」が引き起こされるとしたならば?
・・・あなたは果たして・・・「そこに住む」事が出来るであろうか・・・?
これは鈴木さん(仮名)が建築関係の会社に勤めていた頃に体験したという、所謂「曰くつき
物件」での心霊体験談である・・・。
彼女には幼い頃から家族ぐるみで、「石川さん(仮名)」という60代の男性の方と交流があ
り、彼女にとっても「叔父の様な存在」で、とても慕っていたのだそうです。
石川さんには身寄りがなく、数年前に奥さんを病気で亡くして以来、東京の一等地の自宅を売
り払って、ずっと山奥の別荘に一人で暮らしていたのですが・・。
ある日、彼女は石川さんから別荘の売却を依頼されたらしいのです。
『病気になってしまい入院が必要だから別荘を売りたいんだが・・。
・・・そしてそのお金で養護施設へ入りたいんだが相談に乗ってくれるかい・・?』
・・・と。
彼女は石川さんが、かなり重い病気である事を両親から聞いており、既に知っていた事も手伝
ってか「その相談」に乗る事にしたのだそうです。
彼女は友人と数人で連れ立ち、偵察も兼ねて「その別荘」を尋ねたのでした。
・・・それは、石川さんで「その持ち主」は既に十数人目という古い家・・・・。
すでに「その別荘」は、あちこちが痛んでいたらしく、
「これはリフォームをしてから売るしかないな・・」と彼女は思ったのだそうです。
別荘の中にはまだ、石川さんの所有物である家具がそのまま置いてあり、その時点では数日に
一度、家政婦さんがやってきては、その別荘の掃除や石川さんのお世話をしていたとの事でした。
そのまま彼女たちはそこで数日を過ごしたらしいのです。
その別荘で頻繁に「心霊現象」が起こる事も知らないままに・・。
その別荘では毎晩。夜中になると突然「動かない筈の時計」が動き始めたり、窓も開いて居な
いのに、ゆらゆらとカーテンがゆれていたり、またドタバタと階段を走る音がしたかと思えば、
子供のはしゃぎ声まで聞こえてきたりしていたのだとか…。
その山奥にある別荘の近所に家は一件も無く、隣家でさえ数十メートル離れており、かすかに
家の明かりだけが見えるほどなのですが…。
しかし、そんな環境でありながらも気にしない様に自分に言い聞かせて居たという。
「古いから隙間風があるんだろう・・。」
「階段や廊下がミシミシと鳴っているのが声に聞こえたりするんだろう・・。」
・・・と鈴木さんたちはそう思う事にしたらしいのですが、やはり、どうしても気味が悪くなり流
石に帰って来てしまったそうです。
その後は何故か「彼女の会社の物件」として関る筈であった「その別荘」は、他の会社から売
りに出され、そして、石川さん自身も病気で他界してしまったのでした・・。
・・・そして、これは後になって知らされた話らしいのですが・・・。
どうも「その別荘」は、よくある「曰くつき物件」であり、そこには自殺者が出たり、殺人事
件が怒っていたりと…。
・・・つまり「そういう家」だったそうなのです・・・。
その後、綺麗にリフォームされた「その別荘」は、どうやら「新しい持ち主」の手に渡ったそ
うなのですが・・・。
今は一体、誰の手に渡っているのでしょうか…?