Yume
夢占い・夢判断
【夢占い】
夢占いは、古来より庶民の娯楽のひとつとして親しまれてきました。 もともと、日本には、初夢でその年の吉凶を占うという習慣があり、文献によれば室町〜鎌倉時代にまで遡れるようです。 こうした文化的・宗教的な背景もあり、現在でもなお、夢に関する伝承が数多く残されています。 夢占いは、「昔々、俗にそのように信じられていた‥‥」という類の話、すなわち、夢に関する習俗や俗信ということになります。 あくまでも「縁起物」として捉えてください。俗に言う「良い夢」とは、縁起の良い夢のことです。 江戸時代に流行した縁起の良い夢の例えとして「一 富士、二 鷹、三 なすび」が有名です。 一説には、このベスト3は、時の権力者であった徳川家康の好物だとも言われています。 庶民は権力者の好物を夢に見て、その福分にあやかり、ご利益を期待したわけです。 江戸時代以前は、宝船に乗った「七福神」がもっともご利益があるとされていました。 また、弁財天の使いである白蛇も縁起が良いとされていました。
一方、夢を精神医学的に分析した『夢判断』(フロイト・オーストリアの精神分析学者)のようなことも行われています。 こちらは、占いというよりむしろ精神分析に近く、深層心理の問題を解きほぐすカウンセリング的要素を持ちます。 フロイトが生活していた近代のキリスト教的ヨーロッパでは、戒律が厳しく、性に関して抑圧的な生活を強いられていたこともあって、 それらと夢のつながりを強く意識した解釈になっています。 日本古来の「古典的夢占い」とは区別して考えてください。
【夢占いの真実】
古来より、占いは神(=神秘的世界)と同列のものとして扱われてきました。 女王・卑弥呼の時代から、占いは神のお告げを受け取る手段として使われてきました。 占いのような古い伝承の類は、その根拠もはっきりしないため、ある意味怖い存在です。 そんなことは迷信に過ぎないとわかってはいても、 「もしかすると、不吉な事が起こるかもしれない‥‥」と、心のどこかではいわれも知らない祟り(たたり)を怖れています。 特に、夢には摩訶不思議な映像イメージを伴うことが多いので、夢と真のつながりを心配される方も多いようです。将来は誰にとっても不安なものです。 不安に思うからこそ、身の回りのありとあらゆるものに対して、神秘的世界のご意向を伺いお墨付きを得たいと思うわけです。 今朝見た夢、手ひらのシワ、ホクロ、名前の画数、厄年、生年月日など、 それらがご利益をもたらすのか、祟りをもたらすのか、神秘的世界のご意向を伺う手段として、占いが重宝されているのです。 占いが廃れないのは、神秘的世界の存在や、それらにまつわるご利益や祟りを信じている人が多いということです。
神が存在するかどうかについては、かなり昔から世界中で議論されていますが、 いまだに満足の行く方法での証明はなされていません。 大方の方向性としては、 神が実在するという確たる証拠もないので、物理的には証明することができないが、宗教的には存在するということになっています。 かなり無理やりですが、「神は心の中で信じるもの」という辺りで話は落ち着いています。 神というものは人間がつくり出した空想上の存在です。この世に実在するわけではありません。
夢占いは「縁起の良いものを夢に見れば、縁起の良いことが起こるに違いない」 「不吉なものを夢に見れば、不吉なことが起こるに違いない」という古い伝承がもとになっています。 庶民は、富士山・鷹・なすび・白蛇・七福神など、俗に縁起が良いとされるものを夢に見て、その福分にあやかり、ご利益を期待したわけです。 あくまでも、「昔々、俗にそのように信じられていた‥」という類の話に過ぎないので、現実の世界がどうなるというものでもありません。
夢は常識が通用しない世界です。全く関係もない事柄が、ひとつのシーンとなって現れることもあります。 不思議な夢を見ると、何か神様からの啓示かとも思いたくなりますが、多くの場合、夢に意味などありません。 夢には、その人の記憶の中に保存されている、日常の光景、記憶の断片、テレビのひとコマ、感情など、 様々なイメージが秩序無く投影されているに過ぎません。すべては大脳がつくり出した幻です。 そこに、どんなに不可思議な光景が映し出されたとしても、神秘的世界からのメッセージが含まれているわけではありません。
【夢占いの注意点】
夢占いでは、夢の中に登場した印象的なものをシンボルとして、現在の心理状態や未来に起こる出来事などを占います。 占いといっても、「何かを暗示している」「未来を予言している」という意味合いではなく、 「昔々、俗にそのように信じられていた」という類の話、すなわち、夢に関する習俗・俗信ということになります。 どのようなものを夢に見れば、どのようなご利益が期待できると考えられていたのか、それらをまとめた物が「夢占い」です。夢占いをするためには、夢に出てきたシンボルが、ご利益をもたらす存在なのか、祟りをもたらす存在なのか、 共通する価値基準(信仰・習俗・俗信)が必要になります。 縁起の良いもの・悪いもの、そして、そのご利益や祟りなど‥‥ こうした背景のすべてを共有できない場合には、夢占いは何ら意味を持たなくなってしまいます。 当然、昔と今では、価値基準も大きく異なります。 古典的な夢占いが現代でもそのままの形で当てはまるとは限りませんので注意が必要です。
夢は、神秘的世界とリンクするものではありません。あくまでも大脳がつくり出した幻です。 夢それ自体に、ご利益があるわけでもありませんし、祟りがあるわけでもありません。 たとえ、占いでどんな結果が得られようとも、現実世界の何がどうなるというものではありません。 占いを信じすぎるがあまり、「占いが暗示するような悪い未来になったら心配‥‥」と、 夢の祟りを危惧される方も多いようですが、そのような事はあり得ませんので安心してください。
夢占いを娯楽として縁起物として楽しむ分には問題ありませんが、それによって心配や不安が助長されるようであれば、 科学的見地からの解釈を取り入れてみるのもひとつの方法です。 今は迷信に支配され怯えて暮らす時代ではありません。 古来より受け継がれる夢占いというものに対するファンタジーな成分はなくなってしまいますが、 いわれも知らない祟りに怯えるより、ずっと賢明な方法だと思います。
【脳科学で夢を解釈する】
夢のベースとなるのは「記憶」です。すなわち、記憶の中に保存されている「映像イメージ」や「感情」などの情報です。 大脳は、それらを原料として、あの摩訶不思議なイメージ映像をつくり出しています。 人間が夢を見るという現象は、大脳に備わった機能の内のひとつです。すべては大脳がつくり出した幻です。 そこに、どんなに不可思議な光景が映し出されたとしても、神秘的世界からのメッセージが含まれているわけではありません。夢は、今現在のあなたの大脳の状態を反映しています。 何を見たのか、何を感じたのか、どんな願望や不安を抱えているのかなど、夢には、その人に係わるすべての情報が包括されています。 夢は、脳科学的なアプローチにより分類して解釈するのが正しい方法です。 夢を分析すれば、その人の悩みや心理状態を推測することは可能ですが、それによって未来がどうこうの話ではありません。 夢の意味をよく理解して、迷信に惑わされないようにして頂きたいと思います。
人間の深層心理に共通する価値基準はありません。 夢に出てきたシンボルに対して、それらをどう思うかについては、個人の心情や経験によるところが大きく、一般化して語ることは困難です。 そういう意味では、現在広く普及している心理学的なアプローチによる夢診断は、全く役に立ちません。 夢の意味を判断する際に重要なのは、対象となるシンボルに対して、今現在、あなた自身がどのような感情を抱いているのかを考えることです。
また、大脳の構造(部位の発達の具合や成熟度)によっても、それぞれで見る夢に違いが表れることがわかっています。 例えば、前頭葉が発達している人は、夢の中でも理性的なことを考えるようになります。 スポーツ選手など頭頂葉が発達している人は、夢を見ている間にも身体を動かす人が多いようです。 さらに、男性女性でも、本能や思考傾向、社会的な役割の違いから、それぞれで見る夢にも性差が表れるようです。
■ 家族、電話、仕事、学校、食事など日常生活の夢 (記憶強度が大きい事柄)
父親母親、兄弟姉妹、携帯電話、メール、パソコン、通勤、通学、食べる、寝る、お風呂、シャワー、 テレビ、ソファー、こたつ、自動車を運転している、犬・猫・鳥・熱帯魚などのペット ‥‥ 日常生活に関する夢を見る機会はかなり多いと思います。 すなわち、日常生活に関する記憶がダントツに多く、強度も強いため、夢として映像イメージが成立し易いということになります。また、日頃悩んでいる事柄、ストレス、寝る直前に見た物や考えた事柄、今日あった印象的な出来事なども夢に出てきやすいようです。 こちらも、記憶強度が大きい事柄となります。寝る前には、心を落ち着け、イヤなことは考えないようにしましょう。
■ 記憶に鮮明に残っている風景や事柄などの夢 (記憶の断片)
記憶に鮮明に残っている風景や事柄なども夢によく出てきます。 小さい頃のケガや病気、学生時代の思い出、旅行先で見た景色、ニュースのひとコマ、強烈な印象を伴う地震・津波・火事・事故などの光景。 これらの夢にも意味はありません。 あくまでも、記憶の中に、そのような映像イメージが保存されているということになります。■ 感情が呼び起こす夢 (感情を投影しているもの)
多くの場合、記憶には感情が伴うので、夢の中でそのような感情を抱いた時、呼び起こされる映像イメージがあります。 これらの夢に関しては、個人の心情や経験によるところが大きく、一般化して解説するのは難しい夢です。 病気をした、怪我をした、海でおぼれた、犬に咬まれた・追いかけられた、 暗闇が怖い、地震や津波の夢など、トラウマに関する夢もこちらに属します。よくある例では、虫の嫌いな人が見る虫(蜘蛛・蜂・ゴキブリ‥)の夢です。 これらは、イヤなもの、イライラ感、煩わしい感情にリンクして見る夢です。 逆に、虫に対して何の嫌悪感も抱かない人の場合には、それらは記憶の断片の夢に過ぎないということになります。 対象となるシンボルに対して、どのような感情を持っているのかが夢診断のポイントです。
■ 追われる夢、落ちる夢、地震や津波の夢 (心理状態を投影しているもの)
背後から誰かに何かに追いかけられる夢、空から落下する夢、大地震や大津波の夢は、実生活で強いストレスを感じた時に見る夢です。 ストレスで押しつぶされてしまいそうな不安感や圧迫感が、「追われる」「落ちる」「地震」「津波」などの恐怖感に通じるということになります。 また、胸が圧迫されるような寝方(例えば、胸の上で手を組む、うつ伏せ寝、重い布団‥)などでも、 酸欠状態の息苦しさから、怖い夢を見ることがあるようです。夢は、自分自身の心理状態を投影して、また違った形となって現れることもあります。 映像がなく、イヤな感情や言葉だけがリフレインするような夢もあります。 怖い夢や後味の悪い夢を繰り返し見るという人は、かなりのストレスを抱えています。休養と気分転換を心がけてください。
■ 結婚、妊娠、出産、赤ちゃん、テストの夢 (深層心理を投影しているもの)
これらの夢は、願望や母性本能の現れです。深層心理に関係する夢は意外に多いものです。 また、そうなって欲しいという願望が大きくなり過ぎると、一転して不安が襲ってきます。 願望の裏返しから、全く逆の意味の夢(逆夢)を見ることもあります。 例えば、結婚して幸せに暮らしている人は、離婚する夢を見る人も多いようです。 また、妊娠中には、流産の夢を見る人も多いようです。 あくまでも、深層心理にそのような願望や不安を抱えているということになります。結婚の夢(する・しない)、妊娠の夢(する・しない)、試験結果の夢(合格・不合格)など、 Yes か No のような結果が非常に限られた問題に対しては、ポジティブ思考かネガティブ思考かで夢の結末がガラリと変わります。 たとえ、どんな結末であったとしても、 深層心理に「そうであって欲しい」「そうでなかったらどうしよう」という願望または不安を抱えていることを示すに過ぎないので、 内容や結果について、あまり気にし過ぎないようにしましょう。
■ 歯が生える夢、歯が抜ける夢、トイレの夢 (刺激に対する大脳の反射反応)
歯が生える夢・歯が抜ける夢は、かなり多くの人が見たことのある夢だと思います。 歯が欠ける、砕ける、折れる、入れ歯になってしまうなど、歯に関する夢は多くの種類があるようです。 これらの夢は、睡眠中に歯を食いしばったり・歯軋り(はぎしり)をしている時によく見る夢です。 歯や口中に生じた違和感から夢の中にそのようなイメージがつくり出されるようです。 また、胃腸が悪かったり、歯槽膿漏などの口腔疾患、寝相などとも関係が深いようです。特に、歯が抜ける夢は後味の悪い感情を伴うことから、何か悪い事が起こるのではないかと心配される方も多いと思いますが、 その実体は脳がつくり出した映像イメージに過ぎないということになります。 気味の悪い夢ですが、悪い事柄を予言しているものではないので安心してください。 歯が抜ける夢と身近な人の死は何ら関係ありません。あまり気にし過ぎないようにしましょう。
おしっこの夢・うんちの夢は睡眠中に尿意や便意を感じた時によく見る夢です。 大脳が、膀胱や直腸から送られてきた便意を変換して、トイレに行って用を足しているような映像イメージがつくり出されるわけです。 また、睡眠中に血糖値が下がり脳が空腹を感じた時には、何かを食べるような映像イメージがつくり出されるわけです。 性的欲求が高まった時に見るエッチな夢も同様です。
その他、周囲の音・光・温度などにも刺激を受け、それらから連想される映像イメージがつくり出されることもあります。 また、胸が圧迫されるような寝方(例えば、胸の上で手を組む、うつ伏せ寝、重い布団‥)をしている時には、 酸欠状態の息苦しさから、怖い夢を見ることがあるようです。
■ トイレの夢は金運を暗示? (当時の社会や世俗を反映しているもの)
昔から人糞は田畑の肥料として使われてきました。 江戸時代には農家がお金を払って糞尿を引き取るようなこともしていたようです。 その時代、庶民にとって、便所はお金を生み出す場所であり、排泄物は売り物だったわけです。 こうした社会的背景から、便所や排泄物(大便・小便)などの夢は金運につながると信じられていました。現在では、排泄物や汚物がお金になるとは誰も認識していません。この時代では、イヤな物や汚い物の象徴です。 「トイレ」⇒「お金を生み出す場所」という図式は成り立ちません。トイレはトイレでしかありません。また、汚物は汚物でしかありません。 排泄物がお金になるという社会的背景がなければ、トイレが金運を暗示するという夢占いは成立しません。
■ 白蛇の夢は金運を暗示? (宗教的な事柄を反映しているもの)
仏教では弁財天は福徳や財宝を司っています。そして、白蛇は弁財天の使いです。 したがって、白蛇の夢は弁財天を連想させるので、「白ヘビを夢に見れば、弁財天のご利益により財運に恵まれる」と信じられていました。 白蛇が金運を暗示するという夢占いは「白へび」⇒「弁財天の化身」⇒「弁財天のご利益が得られる」という俗信がもとになっています。白蛇に関する夢占いで重要なのは、弁天様が金運を司っているという俗信です。 へびが、どこからか金運を運んでくるわけではありません。金運を授けてくれるのは弁天様です。 弁天様を知らない人が蛇の夢を見たところで、ヘビはヘビでしかありません。 弁天様が財運を司っているという宗教的背景がなければ、白蛇が金運を暗示するという夢占いは成立しません。
【正夢・予知夢】
夢には、未だに科学では解明されていない不思議な部分も残されています。 その後の出来事が夢の中で予言されていた通りになってしまう正夢、夢枕に人が立つ、 宝くじを買えと言われたなど、不思議な夢の話もよく耳にします。悪い暗示の予知夢は見たくはないものです。人間の脳はある程度の範囲なら予測もしてしまうので、予測可能な近い未来については、それを夢として見ることもあるようです。 しかしながら、その範囲を大きく飛び越えてしまう夢が存在するのも、また事実です。 正夢や予知夢といわれる夢です。 現状からは全く予想もつかない出来事を夢が予言していたり、 夢に出てきた場面がそのまま現実となって目の前に現れることもあります。
その夢が正夢や予知夢と言われる夢に発展するのかどうか、夢を見た時点では判断することはできません。 単なる夢で終わる場合もありますし、結果的に何か意味を持っていたという場合もあります。 その後に事態が起きた時、はじめて夢との関連性が明らかになります。真偽は「後付け」でしかわかりません。 そういう意味では正夢や予知夢は何の役にも立たないことになります。
あくまでも筆者の場合に限りますが、その日に起こる些細な出来事を予言する夢は、その日の朝(明け方)に夢で見ることが多く、 身近な人が「入院する」「死亡する」などといった重大な事態を予言する夢は、1〜2ヶ月前から繰り返し見ることが多い感じがします。 夢の内容的には、そのものズバリです。 その瞬間になって「この光景を夢で見た」と感じるわけです。 今のところ人生を変えてしまうような出来事や天変地異などを夢に見たことはありません。
白黒の夢は深層心理や記憶の断片などの要素が強く、色つきのカラーの夢は啓示としての要素が強いと言われています。 すぐに忘れてしまうような夢は大した意味を持ちません。 同じ夢を繰り返し見たり、起きてからも脳裏にその光景が鮮明に残っているような夢は、何かの啓示を含んでいることも考えられます。 悪い事象を暗示する夢には注意が必要です。
【夢の有効期限】
夢の有効期間も気になるところです。基本的には、その夢を覚えている限り有効ですが、多くは1〜2日といったところでしょうか。
長いものでは一生有効となる夢もあるようです。