僕たちの半分はやさしさでできている

 

作成者:たいじ

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はじめに  想い出  掲示板  でかけよう  

 

■彼は夢の通り道をゆく

 二ヶ月ほど前,随分と久しぶりに演劇を見に行きました.久しぶりに観劇に向かった理由はちゃんとあって.大学の頃の後輩が主役級の役をやっている人づてに聞き,本人には何も伝えずに見に行きました.実に面白おかしく,そして泣かせる演劇で大満足でした.そして,五年ぶりに見た彼は実に生き生きと舞台の上で躍動していました.五年の月日はむしろ彼を若返らせていたように見えるほどに.
 楽ではない道を選んで東京に向かったと噂で聞いたのは随分と前のこと.最後に会った頃の彼は様々な可能性を模索しながら深く悩んでいたようでありました.何が進むことで何が退くことなのか,それさえも混沌とした分岐の上で選んだ一つの道が現在につながったのは,不断の頑張りとほんの少しの幸運があったのだろうなと想像しながら舞台を見つめていました.当時の想い出と素晴らしい舞台,感動する理由が二つ以上あるなんて幸せな観客だったと思います.
 本人とは特に顔をあわせずに会場を後にしました.今の彼が何をしていてどんな具合なのか十分にわかって,それは僕をこれ以上ないほど幸せにしてくれました.積もる話はまた別の時,この日は伝わってきたたくさんのものを抱いて眠りたかったのです.

2007/12/26


■いつかの先生のこと

 先日同僚の国語の先生に会った後,自分の国語の先生を思い出していました.なんというか,どの人も道徳とか修身の授業が似合いそうな方々ばかりだなーと改めて感じています.
 もう十年くらい前になりますか.中学の頃の国語の先生が亡くなられたと耳にしました.学年主任で声も大きくて年の割には
活発な先生で,僕がふざけたことをしていると目敏く見つけて色々注意されてしまうこともしばしば.学年の先生の中では一番元気そうな先生で,ちょいとひねくれていた僕らは「あーゆーうるさい人ほど長生きするんだよな」と陰口をたたいていたものです.ですから,亡くなられたと聞いて往事を知る僕らは随分驚きました.なんだかんだいって,ほどほど良好な先生・生徒の間柄で卒業して,今度同窓会があったら背も伸びて就職もして少しはマシになったところを見せつけてやろうと皆で言っていたのですが,残念ながらその機会を待つことなく逝ってしまわれました.
 成長した,と関心してもらえたかはどうかはともかく,なんとか日々を過ごせている姿を見せて安心してもらいたかったと,先生孝行できなかったことが悔やまれます.今はただ,迷惑ばかりかけていたあの頃の日々でも,先生にとって少しは楽しい想い出となっていたことを願わずにはいられません.

2007/10/14


■とある先生のこと

 ある日の夜更け、近所の居酒屋で出会った人は国語の先生でした.よくよく聞くと,僕の職場の同僚の母校にお勤めの先生なんだとか.佐賀県の中高一貫校であるとのこと.僕が佐賀県出身の人にあったのは実は二人目だったんですが,その二人が縁深い関係とはこれまた驚きです.どうやら同時期に学校にいたものの面識が無かったとのこと.でも,その同僚が東京でしっかり頑張っていると聞いて我が事のように喜んでおられました.そうして,必ず先生のことをお伝えしますよと約束した後,先生は御機嫌なままで帰路につかれました.
 苦労も多いんだろうけれど,学校の先生のような,人を育てる仕事をやっていて幸せな瞬間ってこんな具合なのかもしれないですね.

2007/10/1


■あいかわらずの

 十数年ぶりに再会した高校のクラスメートと飲んできました.当時は席が隣だったこともあったんですが,ちょいと洒落た居酒屋のカウンターで並んで座ってみると,何とも形容しがたい不思議な気分になりました.今日とか明日とか,せいぜい一週間先程度までしか考えないで暮らしていた頃の僕らが,長いことお互い違う道を歩いた先で,かつてと同じ距離に並ぶ時が再び訪れるなんて.その昔僕らの机の間を行き来していたノートや文房具は,十数年先では杯や名刺に変わったけれど,交わされる言葉やちょっとした仕草,肩をたたかれるタイミングとか懐かしすぎて新鮮で,現在の話やら昔の思い出やらを口から出るままに話し続けました.
 とても楽しい時間を過ごした後で,やっぱり特にこれといった約束もせずに「またね」と手を振って別れました.明日も明後日も顔を合わせると分かりきっていた日々がそうさせたのか,改めて色々考えるのが不自然に思えたのです.そうして離れる人たちもいれば,何かの折に再び巡り会ったり.そんな席替えのような気まぐれに僕らの距離を委ねるあたり,あいかわらずの僕らだったように思います.

2007/7/17


■ぎこちない

 このところ,自分のことを考えながら文章を考える機会が随分少なくなったように思います.パソコンのキーボードを叩く時間自体は減っていないどころか増えつつあるような気がするから,とりあえずは僕から何らかの文章が発せられ続けているんでしょう.けれど,それらは僕の考えを多少に関わらず反映しつつも僕自身を振り返るものではないようです.たまに日記の続きを書いてみようと思い立ちキーボードに手を置いて,…びっくりするほどぎこちなくて困ってしまいます.なんというか,全く予想していなかったときに突然数十分の自己紹介をしなければならなくなったときのような気分になります.
 でも,そんな具合だと色々と困る気がするので,ちょっとずつ文章積み上げてみることにします.

2007/7/8


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