名栗ロングツーリング
雨の山里を走る
2006.9.12(火)〜13(水)走行距離186.25km

夏休みを利用してロングツーリングに出掛けることにした。場所は、地図を見ていて以前から気になっていた名栗渓谷だ。早速宿を予約。その宿の場所を地図で確認すると、近くに山伏峠と正丸峠があったので、この峠も上ることにした。更に彼岸花が美しいと言われる巾着田にも寄ることに。こうしてツーリングの計画は出来上がった。出発の1週間前には全ての準備を終え、後は当日を待つばかりとなった。しかし、週間天気予報を見ると、当日の天気は雨だ。『せめて曇りくらいにならないかな?』と願いつつ当日を迎えた。


【1日目】


朝起きて空を見ると、どんよりと曇っていた。天気予報も神奈川は雨時々曇り、目的地の名栗がある埼玉県の予報は雨だ。これでロングツーリング13回中11回雨に降られることになる。もはや私の雨男ぶりも神の領域に入ったようだ。

8:58自宅を出発。幸いにして雨はまだ降っていない。
境川サイクリングロード、正式名称藤沢大和自転車道を大和方面へ走る。宮久保橋で一旦サイクリングロードは途切れるが、川沿いの道を進み相鉄線の高架をくぐった先から再びサイクリングロードが始まる。東名高速をくぐるガードを抜けて暫く行くと、国道246号線に突き当たる。ここが藤沢大和自転車道の終点だ。しかし、ここから先は境川自転車道と名を変えて、サイクリングロードはまだ続く。

やがて、町田の町並みが見えてくる。
私は昔町田に勤めていたことがあり、今乗っているクロスバイクもその時町田にあるイトイサイクルで購入した物なので、懐かしさを感じる。
この頃から、小雨がぱらつき始めた。



私がよく休憩で利用する原町田青空ひろば

共和橋。ここで境川自転車道は途切れている


更に境川自転車道を進む。が、共和橋でサイクリングロードは途切れているので、ここからは県道47号線・町田街道を行く。

雨が本格的に降り始めたので、京王相模原線の高架の下で雨宿りをしながら雨具を着ることにした。今回は河津の時のフル装備とは違い、レインキャップ、レインジャケット、レインシューズカバーのみだ。冬と違い濡れても寒くないので、レイングローブとレインパンツは着けなかった。レインパンツを着けないと膝から下は濡れてしまうが、バイクパンツは意外と濡れない。前傾姿勢の上半身が“屋根”になるからだろう。
雨具を着ている時ふと横を見ると、境川沿いにサイクリングロードがあるのを見つけた。共和橋で途切れている境川自転車道が、この辺りでは整備されていたのだ。そこで、帰りはここからサイクリングロードに入り、どこまで整備されているのかを確かめてみることにした。


           
御殿峠
雨の降る中、再び県道47号線へ走り出す。
相原三差路の先の信号で右折して、国道16号線に入る。そしてここから御殿峠への上りが始まる。勾配はややきついが、峠までの距離はそれほど長くはない。一旦下ってから上り返しピークを迎えると、そこが御殿峠だ。


御殿峠の長い下りが終わると、その後何度か上り下りを繰り返して八王子市街へ。市街地を抜け国道16号線を更に進み、拝島橋で多摩川を渡る。



拝島橋。写真奥が八王子方面

拝島橋のたもとにある公園。トイレあり


拝島橋を渡ってすぐの所を左折、車止めをすり抜けて多摩川サイクリングロードに入る。10分程走ると水鳥公園に出る。その公園の手前で多摩川サイクリングロードを外れ、県道29号線・新奥多摩街道に入る。この県道29号線はバイクレーンがあるので走りやすい。



13:45東青梅駅到着。

駅前のコンビニで昼食その他の買い物をし、コンビニの隣のマンションの軒下を拝借して雨宿り兼昼食とする。
その後駅前に移動し写真を撮っていると、駅前交番のお巡りさんに話しかけられた。『もしかして不審者だと思われたか?(この雨の中、傘も差さずに立っていれば確かに不審かも知れないが)』と、少し焦ったが、話をするとこのお巡りさんもプジョーに乗るサイクリストだと分かった。雨の中、しばし自転車談義に花が咲く。

15:00東青梅駅を出発。ここから先は2つの峠越えを含む山岳ステージだ。気合を入れ直して走り出す。

JR青梅線の東青梅駅



踏み切りを渡り、県道28号線・成木街道に入る。黒沢2丁目交差点を過ぎると、いよいよ最初の峠、吹上峠の上りに掛かる。
計画を立てた段階では、この吹上峠が全コース中一番きついだろうと予想していたので、焦らずにじっくりと攻める。ところが、予想に反していともあっさりと吹上峠に着いてしまった。時間は15:24だった。



新吹上トンネル

旧吹上トンネルに続く道


予定ではこのまま新吹上トンネルを抜けるつもりだったのだが、あまりにもあっさり峠に着いてしまったので、少し回り道になるが、旧吹上トンネルへ向かうことにする。

この吹上峠は三重構造になっている峠だ。
平成期に造られた新吹上トンネルの上に昭和期に造られた旧吹上トンネルがあり、更にその上には明治期に造られた古吹上トンネルがある(古吹上トンネルは通行止めになっているようだ。詳しくはこちらのHPへ)

新吹上トンネルの手前で右に分岐する道に入り、車止めの脇をすり抜けて坂を上る。『10分位は上ることになるのかな?』と思っていたのだが、何のことはない。100m程進むと旧吹上トンネルに着いてしまった。あまりのあっけなさに笑いがこみ上げてきた。



旧吹上トンネル。雑草で埋もれてしまいそうだ
トンネル内の照明は点いていたが、もはや車が利用しないということからか、あまり整備はされていないようだ。トンネル前後の道も、斜面から流れ出した砂利や折れた木の枝等がそのままになっている。このまま放置が続くと廃道になってしまうのではないか?という感じだ。
トンネルを抜けた先、成木側の道は距離は短いが雰囲気の良い山中の道といった感じなので、ハイキングコースとして整備する計画とかはないのだろうか?このまま廃れさすにはもったいないと思う。


トンネルを抜けて坂を下ると、新吹上トンネル横の交差点に出る。ここを直進し、成木5丁目交差点を左折して県道53号線・成木街道を行く。
ここからの道は成木川に沿って進む、山間のいい雰囲気の道だ。上り勾配なのだがきつくはなく、景色を見ながらゆっくり走るにはむしろ丁度良い負荷だ。



成木川の渓流に沿って進む

建設中の滝成トンネル。近い将来通れるようになるだろう


『のどかでいい感じだねぇ〜』などと思いながら走っていると、突然目の前に壁のような急坂が現れた。
「何だこれは!?」
と、思わず言葉が口をついて出た。それと同時に私は最後の切り札、フロントトリプルのインナーギアにチェーンを落とした。勾配は12%はありそうだ。前方を見ると、500m位先にトンネルが見えた。『あそこがピークか。距離が短くて助かった』
16:28トンネル入口に到着。ここが小沢峠だ。



小沢トンネル

トンネルの手前にある小沢峠の碑


トンネルを抜けると、長い急な下りが始まる。雨でブレーキの利きが悪いので、スピードが上がり過ぎないように慎重に下る。
下りが終わると、今度は入間川に沿って走る。名栗湖への入口を通り過ぎた先にある分岐で、県道53号線を外れて左の村道へ行く。いかにも山里といった、感じの良い景色が続く。この道には名栗村庁舎や小学校、中学校などがあり、名栗村の生活道路になっているようだ。

ここでは雨合羽を着て、自転車に乗って帰宅する中学生と多くすれ違った。中には、
「こんにちは」
とか、
「頑張ってください」
と、声を掛けてくれる子供もいた。名栗中学校にはいい生徒と、いい先生がいるようだ。



小沢峠を下った先にある諏訪神社。
杉に囲まれたいい雰囲気の社だ

雨に煙る名栗の山々


村道を進むと、再び県道53号線に合流する。ここから更に入間川の上流に向かって走る。少しずつ高度を稼いで行くにつれて、民家が少なくなってくる。
名郷のバス停の所で、道はY字に分かれる。右は県道53号線で、山伏峠へ続いている。私は左の道へハンドルを向ける。予約した民宿がこの先にあるのだ。200m程進んだ所に今日の宿、民宿西山荘はあった。

18:00民宿西山荘着。

1日目走行距離82.20km


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