このHPを中心として本種の危機がようやく認識されてきた結果、河川管理者である近畿地建淀川工事事務所でも、対策の動きが出てきました。2000年6月8日に淀川大堰の水位 変更の実験が行われましたが、これは魚類保護のための実験としては、世界でも2回目のものだそうです。ただまだ1回行われたきりなので、今のところ効果 薄いとの判定です。

またイタセンパラ研究会(小川力也会長)では9月に「イタセンパラにとって好ましい河川環境とは」というブックレットを出して、関係先に配布しました。非常によく出来た内容ですが、多少問題もあるようです。それはイタセンパラ減少の原因として、淀川大堰の存在をあげるのを故意に避けている印象がある事です。この点について研究者から鋭い指摘が出ております。発行させたのが行政ですから、やむを得ないことだと思いますが、イタセンパラ研究会としては、可及的速やかに本種減少の原因と対策について、真実を語るべきでしょう。

ともあれ本年4月本HPを立ち上げた時点では、諦める方向を指していた本種の保全問題がどうやらよい方向へ転換したようですが、まだ油断はなりません。われわれとしては、イタセンパラの産卵床である河川内氾濫原の消失を招いた淀川下流部のダム化の原因である淀川大堰の撤去ないし改造を要請していくべきですが、これはなかなか大変なことです。

唯一の代替案は、淀川の水道の取り入れ口を現行より約1メートル下げることです。こうすれば水位 の変動幅を大きくして、河川内氾濫原を復活できる可能性大です。河川管理者の実践を期待します。


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