今、淀川ではイタセンパラが絶滅寸前です
アユモドキという淡水魚がいます。ドジョウ科の魚で、琵琶湖淀川水系と岡山県の吉井・旭・高梁の三河川に生息していました。しかし現在では、琵琶湖と淀川下流部では殆ど姿を消し、岡山県河川でも殆ど見かけません。わずかに岡山市の旭川水糸祇園用水と淀川水系大堰川の八木・亀岡付近に残存しております。

本種の絶滅の恐れは、かなり以前から指摘されており、すでに77年6月(昭和52年)淡水魚保護協会の申請により種の天然記念物に指定され、又環境庁のレッドデータブック(90年4月発行)で絶滅危惧種に登録されております。しかし具体的にどのような保護活動が行われているかと言うと、岡山淡水魚研究会による祇園用水古田樋尻川に生息する本種の産卵用に整備された水田への誘導活動があるのみであります。但しこれは実に素晴らしい活動でありまして、このことにより岡山のアユモドキは今日まで絶滅から守られていると称しても過言ではありません。

注目すべきは、産卵期寸前の本種が続々と水田に遡上して、産卵活動を行うのですが、その誘因は何であるのか?おそらく水田と生息水域の水温差か水田のプランクトンの臭いであろうと考えられていますが、未だ確定されていないようです。しかしこのことはアユモドキの保護活動を行ううえで、非常に重要です。

ところでアユモドキはこのようにして今日まで保全されているのですが、現状では先細り状態です。生息水域も農業用水ですから、時々断水するので、決してよい環境とはいえません。岡山淡水魚研究会の報告の中でも、近い将来の絶滅のおそれが述べられています。何とかもっと大きく環境のよい生息地を造成する必要があります。

さて新しく生息地を造成するには次の三つの考え方があります。
[1]以前にアユモドキのすぐれた生息地であったが埋め立てられた、百間川水系の中島大池を再掘すること。
[2]新しくアユモドキの生息に適した湿地公園をつくること。
[3]現在の百間川上流のサイフォン付近の水量の豊富な場所にアユモドキの産卵用のタマリを造成すること。

[1]については、現在の地形ではもう再掘は難しいと言う考え方が強いようです。
[2]と[3]については、果たしてアユモドキを誘引して産卵行動をとらせる可能性があるのかと言う疑問がのこります。

いずれにせよ、今や絶滅の危機が迫っているアユモドキ問題をこのまま放置する訳には参りません。関心ある方々の積極的参加を強く希求する次第です。


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